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枕詞(意味の無い?ことば)

ある会社の社員達 社外関係者との挨拶の時に 必ずと言っていいほど使う言葉がありました。
“バタバタしておりまして申し訳ございません。”
不思議なほど ほぼ全員がこの台詞を 口にするのです。

ISO審査に来られた審査員を 現場に案内するはずの工場長 定刻に 顔合わせの場に登場しませんでした。
慌てたのは 事務局品質保証部課長。電話で探すのにオオワラワ。
しばらくして 現れた工場長 全く悪びれもせず 悠揚迫らぬ態度で
“朝から何やカヤと バタバタしておりまして・・・・・・”

この会社の社員にとって この台詞を使うことが 殆ど 無意識化してしまっていました。つまり、枕詞になっていました。
重要な顧客と製品開発を進めていた この会社の技術担当課長が その顧客を訪問し、テーマの進捗が思わしくなかったので、協議の冒頭で
“バタバタしておりまして申し訳ございません。”
と言ってしまいました。本人は 単に言い訳したつもりでいましたが、どうやら この顧客、他社との開発の方が忙しくて自分たちとはヤル気がないと思ってしまったようです。

それにしても この会社の社員 本当にいつも “バタバタ” していますね。
どうしてでしょう。いつも 問題が生じているというのは、業務に計画性が 無いためではないでしょうか。
業務に計画性がないのは標準化ができていないためではないでしょうか。つまり、一度生じた問題を抜本的に解決せず、対策を標準化せず 放置して その同じ問題を何度も引き起こして“いつもバタバタしている”のでしょうね。
そして“バタバタしている”ことが “仕事をしているアカシである”と思い込んでいるというのは 大きな勘違いではないでしょうか。
ひょっとして あの件の重要顧客は この会社の開発業務の計画性の無さを見抜いたのかも、知れません。
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