徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

ヒブ・肺炎球菌ワクチンの助成延長が決まる

2011年12月22日 07時00分33秒 | 小児科診療
 2012年度もヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンの助成が延長することが閣議決定したとのニュースが入ってきました;

厚労省、3ワクチン補助を1年間延長へ 子宮頸がんなど
(2011/12/20 日本経済新聞)
 厚生労働省は20日までに、子宮頸(けい)がんワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチンについて、公費補助の対象を2012年3月末から1年間延長する方針を決めた。同日に閣議決定された11年度第4次補正予算案に基金を積み増しする形で526億円が盛り込まれた。
 厚労省によると、3ワクチンはいずれも10年11月から12年3月まで公費補助の対象だった。来年度以降もこれまでと同様に国の補助を半額とする。
 補助は、性感染症の子宮頸がんのワクチン接種が原則中学1年から高校1年の女子、細菌性髄膜炎などを防ぐ肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンはいずれも0~4歳の乳幼児が対象となっている。


 小児科医の視点からすると「手放しでは喜べない」結果です。
 その理由は、「定期接種に採用されなかった」こと。現行の任意接種のままでは「何かあっても国は責任は取らず、地域自治体の責任でやってくれ」という含みが残されているのです。まだ2011年春の「同時接種による死亡トラブル」が尾を引いているようですね。これについては、専門家による検討の結果「ワクチン・同時接種と死亡との間に関係はない」という判断が下っているにもかかわらず、社会現象に仕立て上げたマスコミの責任もあります。

 結局、割を食うのは弱者の子ども達。
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