小児アレルギー科医の視線

医療・医学関連本の感想やネット情報を書き留めました(本棚2)。

「ぜんそくがよくならない人が読む本」by 宮武明彦

2011年04月02日 07時10分51秒 | 気管支喘息
 2009年発行(創元社)
 副題 ー専門医が語る最新治療とその実例ー

 内科のアレルギー専門医が書いた患者さん向けの啓蒙書です。
 著者はアレルギー学会でも有名な御意見番の先生です。

 以前購入してしまい込んでいたものを本棚の整理中に見つけてパラパラページをめくってみたら結構面白くて最後まで読み切ってしまいました(よくあるパターン)。

 喘息治療の基本を丁寧に解説している内容。
 また、各章で患者さんの実例を挙げて、どこが問題なのか紐解いていく手法も見事。
 通院が長いとついつい「薬を使っていればいいや」と日常生活が乱れがちですが、アレルゲンを除去して規則正しい生活をすることこそが基本であり、薬を減らせるコツであることがわかりやすく説明されています。

 著者の診療風景が垣間見えるような良書だと思いました。
 忙しいと環境整備の話を省略しがちな私自身の診療も反省することしきり(苦笑)。

コメント
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