小児対象ではありませんが・・・気になる話題なので紹介します。
下記論文で扱われているワクチンは、日本で使用されている生ワクチンではなく、不活化ワクチンに分類されるタイプですね。 注射方法も、皮下注射ではなく筋肉注射になっています。
高齢者の帯状疱疹では、帯状疱疹後神経痛が問題になります。
対象者の水痘罹患歴とワクチン接種歴が不明ですが、いずれにしても高い有効率であり、将来普及することが期待されます。
■ 帯状疱疹の新規ワクチンの有効性、70歳以上では9割/NEJM
(2016/09/23:ケアネット)
組換え水痘帯状疱疹ウイルス糖蛋白EとAS01Bアジュバントを組み合わせた帯状疱疹サブユニットワクチン(HZ/su)の70歳以上高齢者に対する予防効果について、帯状疱疹の有効性は約91%、帯状疱疹後神経痛に対する有効性は約89%であることが示された。オーストラリア・シドニー大学のA.L.Cunningham氏らが、約1万4,000例を対象に行った第III相のプラセボ対照無作為化比較試験「ZOE-70」の結果で、NEJM誌2016年9月15日号で発表した。すでに、50歳以上を対象にHZ/suの有効性について検証した「ZOE-50」試験では、帯状疱疹リスクがプラセボに比べ97.2%減少したことが示されていた。
◇ ワクチンを2ヵ月間隔で2回投与
研究グループは18ヵ国で集めた70歳以上の成人1万3,900例を無作為に2群に分け、一方にはHZ/suを、もう一方にはプラセボを、2ヵ月間隔で2回、筋肉投与した。
すでに実施済みのZOE-50試験と、今回の試験を合わせて、70歳以上への帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛へのワクチンの有効性について検証を行った。
◇ ワクチン有効性、帯状疱疹は91.3%、帯状疱疹後神経痛は88.8%
ZOE-70被験者の平均年齢は75.6歳だった。
追跡期間中央値3.7年の期間中、帯状疱疹を発症したのは、プラセボ群223例だったのに対し、HZ/su群は23例と大幅に減少した(発症率はそれぞれ、9.2/1,000人年、0.9/1,000人年)。
帯状疱疹に対するワクチンの有効率は89.8%(95%信頼区間:84.2~93.7、p<0.001)で、70~79歳では90.0%、80歳以上では89.1%で、高年齢でも有効性は同等だった。
ZOE-50の70歳以上の被験者とZOE-70の被験者の計1万6,596例についてプール解析をしたところ、帯状疱疹に対するワクチン有効率は91.3%(同:86.8~94.5、p<0.001)、帯状疱疹後神経痛への有効率は88.8%(同:68.7~97.1、p<0.001)だった。
なお、接種後7日以内の自発的ではない注射部位や全身反応の報告は、HZ/su群(79.0%)のほうがプラセボ群(29.5%)よりも高率だった。一方で、重篤有害事象や免疫が介在していると考えられる疾患、死亡については、両群で同等だった。
<原著論文>
・Cunningham AL, et al. N Engl J Med. 2016;375:1019-1032.
下記論文で扱われているワクチンは、日本で使用されている生ワクチンではなく、不活化ワクチンに分類されるタイプですね。 注射方法も、皮下注射ではなく筋肉注射になっています。
高齢者の帯状疱疹では、帯状疱疹後神経痛が問題になります。
対象者の水痘罹患歴とワクチン接種歴が不明ですが、いずれにしても高い有効率であり、将来普及することが期待されます。
■ 帯状疱疹の新規ワクチンの有効性、70歳以上では9割/NEJM
(2016/09/23:ケアネット)
組換え水痘帯状疱疹ウイルス糖蛋白EとAS01Bアジュバントを組み合わせた帯状疱疹サブユニットワクチン(HZ/su)の70歳以上高齢者に対する予防効果について、帯状疱疹の有効性は約91%、帯状疱疹後神経痛に対する有効性は約89%であることが示された。オーストラリア・シドニー大学のA.L.Cunningham氏らが、約1万4,000例を対象に行った第III相のプラセボ対照無作為化比較試験「ZOE-70」の結果で、NEJM誌2016年9月15日号で発表した。すでに、50歳以上を対象にHZ/suの有効性について検証した「ZOE-50」試験では、帯状疱疹リスクがプラセボに比べ97.2%減少したことが示されていた。
◇ ワクチンを2ヵ月間隔で2回投与
研究グループは18ヵ国で集めた70歳以上の成人1万3,900例を無作為に2群に分け、一方にはHZ/suを、もう一方にはプラセボを、2ヵ月間隔で2回、筋肉投与した。
すでに実施済みのZOE-50試験と、今回の試験を合わせて、70歳以上への帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛へのワクチンの有効性について検証を行った。
◇ ワクチン有効性、帯状疱疹は91.3%、帯状疱疹後神経痛は88.8%
ZOE-70被験者の平均年齢は75.6歳だった。
追跡期間中央値3.7年の期間中、帯状疱疹を発症したのは、プラセボ群223例だったのに対し、HZ/su群は23例と大幅に減少した(発症率はそれぞれ、9.2/1,000人年、0.9/1,000人年)。
帯状疱疹に対するワクチンの有効率は89.8%(95%信頼区間:84.2~93.7、p<0.001)で、70~79歳では90.0%、80歳以上では89.1%で、高年齢でも有効性は同等だった。
ZOE-50の70歳以上の被験者とZOE-70の被験者の計1万6,596例についてプール解析をしたところ、帯状疱疹に対するワクチン有効率は91.3%(同:86.8~94.5、p<0.001)、帯状疱疹後神経痛への有効率は88.8%(同:68.7~97.1、p<0.001)だった。
なお、接種後7日以内の自発的ではない注射部位や全身反応の報告は、HZ/su群(79.0%)のほうがプラセボ群(29.5%)よりも高率だった。一方で、重篤有害事象や免疫が介在していると考えられる疾患、死亡については、両群で同等だった。
<原著論文>
・Cunningham AL, et al. N Engl J Med. 2016;375:1019-1032.