かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

うつ病の原因はウイルス感染? という研究結果が発表されました。

2020-06-14 20:50:38 | Weblog
 今朝の奈良市アメダスの最低気温は24.6℃、昼の最高気温は30.6℃、五條市アメダスの最低気温は22℃、最高気温は29.9℃でした。今日はやや雲が多いものの一日よく晴れました。その割に気温は思いの外上がらず、日陰では涼気を感じる比較的過ごしやすい一日でした。明日、明後日も同じような天気になる予報ですが、明日は少しだけ気温が上がる見込みです。

 さて、慈恵医大の近藤一博教授(ウイルス学)らの研究グループが、過労や強いストレスがきっかけで発症するうつ病について、その発症メカニズムに深く関与すると見られるウイルスとタンパク質を発見しました。ヒトに疲労が蓄積すると、唾液中に「ヒトヘルペスウイルス(HHV)6」が急増します。ヒトヘルペスウイルスは赤ちゃんのときにほぼ全てての人が感染し、そのまま成人後も体内で休眠状態で潜伏感染しています。疲労がきっかけで活性化し唾液中に現れたウイルスは、鼻を通じて嗅覚を司る脳の嗅球に到達、再感染し、「SITH1(シスワン)」というタンパク質を作り出します。SITH1は脳細胞にカルシウムを過剰に流れ込ませ、嗅球の神経細胞を死に追いやり、更に記憶をつかさどる海馬での神経再生を抑制するとのことでした。このたんぱく質の存在が確認された人は、そうでない人に比べ12.2倍うつ病になりやすく、マウスの実験でも、嗅球でSITH1を作らせたマウスはうつ症状を呈し、抗うつ剤によって通常状態に復したそうです。
 これらの結果を踏まえ、研究チームでは、ストレスや疲労がヘルペスウイルスの活性化と再感染を惹起、それがきっかけでSITH1が作られ、嗅球や海馬などで脳細胞の状態が激変し、意欲減退などうつ症状が引き起こされる、というメカニズムではないかと推察しています。
 まさか赤ちゃんのときに感染していたウイルスがずっとその後も残り、疲労やストレスをきっかけに増殖、再感染してうつ病発症とは、なんとも驚きの連鎖反応です。うつ病は心の風邪、と言われるそうですが、実際にウイルス感染が絡むのであれば、心ではなくて脳の風邪というべきかもしれませんね。治療法も含め、更なる研究の進展を期待したいです。


 
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