
家族四人で国立新美術館に行きました。

お目当てはこちら、 『至上の印象派展 ビュールレ・コレクション』 です。

ビュールレ・コレクションは印象派をメインとした世界最高のプライベート・コレクションの一つ。それこそ教科書に登場するような?作品も多々含まれており、そのレベルの高さには驚かされます。


このコレクションを成したエミール・ビュールレに関して、しばしばスイスの “武器商人” という記述を見掛けます。しかし現実には、商人というよりも兵器メーカーのオーナーだったという方が適切でしょう。
このビュールレは、実は大口径の機関砲のメーカーとしても知られるエリコンのオーナーでした。日本とも取引していて、零戦の20㎜機関砲 (九九式二〇粍機銃) も、元々はエリコンFFをライセンス生産した物だったんですよ。
もしかしたら日本からのライセンス料も、コレクション購入資金の一部になっていたのかも知れませんね。
今回はこのモネの 《睡蓮の池、緑の反映》 が撮影可になっていました。

当時、モネの睡蓮に関する作品はあまり注目されることもなく、このシリーズも売れ残っていた物をビュールレが買い取ったそうです。モダンアートのコレクターの中にも、世の中で価値が認められるようになるより以前に買い集めているような慧眼をお持ちの方がいらっしゃいますね。そういったレベルの目を持っていて、コレクションすることがで出来るということは、立派な芸術活動の一つだと思います。