投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2014年10月17日(金)13時31分15秒
>筆綾丸さん
東二条院と後深草院の崩御はそれぞれ次のように訳されています。
"Then word came that Her Majesty had breathed her last."(p238)
"Around noon on the sixteenth His Majesty's passing was announced,"(p242)
「帰洛、東二条院の病と死を聞く」
「院死去、御所の庭にたたずむ」
敬語表現の細かいニュアンスは、やはり翻訳には反映されないようですね。
参考までに後深草院崩御の場面、もう少し載せてみます。
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On the night of the fifteenth, thanks to Sanekane's help, I entered GoFukakusa's palace from Second Avenue, and caught a dreamlike glimps of His Majesty. Around noon on the sixteenth His Majesty's passing was announced, and although I had tried to prepare myself for this event, when it actually happened I could not suppress my sorrow nor assuage my loneliness and grief. I returned to the palace and saw attendants dismantling the altars where prayers for his recovery had been offered. Others seemed to be milling aimlessly about, yet it was deathly still, and all the lights in the palace had been extinguished. Before dusk the crown prince retired to the palace on Second Avenue, and gradually other people also disappeared. Early that evening the two Rokuhara deputies came to pay their final respects. Together they arranged for a most impressive tribute: The deputy of the north ordered that torches be placed in front of the houses facing Tomi Street, and the deputy of the south had two lines of retainers sit on stools in front of watch fires along Kyogoku Street.
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六波羅探題北方は"the deputy of the north"、南方は"the deputy of the south"、二人併せて"Rokuhara deputies "というのは妙に面白いですね。
deputy は普通、代理人または副官と訳しますが、ここでは前者でしょうか。
>ザゲィムプレィアさん
>ラジオマンガ
これは知りませんでした。
Ithacaは人口僅か3万人程度だそうですね。
コーネル大学は学生だけで2万人いるとのことなので、全員がIthacaに住んでいる訳ではないにしても、殆ど町と大学が重なりあっているような状態ですね。
※筆綾丸さんとザゲィムプレィアさんの下記投稿へのレスです。
二人の死 2014/10/16(木) 19:48:54(筆綾丸さん)
小太郎さん
Karen Brazell 氏の訃音にある after a brief hospitalization という表現からすると、あまり苦しまない穏やかな死であったのでしょうね。
『とはずがたり』を開くと、東二条院の死は「はや御こときれさせ給ひぬ」、御深草院の死は「はや御こときれ給ひぬ」で、尊敬の度合いを東二条院>御深草院としているのは何故だろう、と思いましたが、Karen Brazell 氏は訳し分けていますか。
全米図書賞翻訳部門では、サイデンステッカーの「山の音」(1971年)、リービ英雄の「万葉集」(1982年)なども受賞しているのですね。
http://scienceportal.jp/news/newsflash_review/newsflash/2014/10/20141015_03.html
東野圭吾「夢幻花」ではありませんが、黄色い朝顔が出来たようですね。
小太郎さん
Karen Brazell 氏の訃音にある after a brief hospitalization という表現からすると、あまり苦しまない穏やかな死であったのでしょうね。
『とはずがたり』を開くと、東二条院の死は「はや御こときれさせ給ひぬ」、御深草院の死は「はや御こときれ給ひぬ」で、尊敬の度合いを東二条院>御深草院としているのは何故だろう、と思いましたが、Karen Brazell 氏は訳し分けていますか。
全米図書賞翻訳部門では、サイデンステッカーの「山の音」(1971年)、リービ英雄の「万葉集」(1982年)なども受賞しているのですね。
http://scienceportal.jp/news/newsflash_review/newsflash/2014/10/20141015_03.html
東野圭吾「夢幻花」ではありませんが、黄色い朝顔が出来たようですね。
Ithaca & Odyssey 2014/10/17(金) 00:16:25(ザゲィムプレィアさん)
小太郎さん、こんにちは
ニューヨーク州のIthacaは知らないのですが、この地名を見て思い出したことがあります。
Brazell氏が本を出した1973年を挟む時期にラジオマンガというラジオドラマのシリーズが放送されていて、シリーズの中に
「明日は帰ろうオデッセイ」という作品があり、単なる駄洒落ですが「イタカの国の三鷹」という科白があったことを思い出しました。
つまらないことを書きましたが、小太郎さんは年齢が近いようなのでひょっとしてラジオマンガを聞いていたかなと考えました。
ニューヨーク州のIthacaは知らないのですが、この地名を見て思い出したことがあります。
Brazell氏が本を出した1973年を挟む時期にラジオマンガというラジオドラマのシリーズが放送されていて、シリーズの中に
「明日は帰ろうオデッセイ」という作品があり、単なる駄洒落ですが「イタカの国の三鷹」という科白があったことを思い出しました。
つまらないことを書きましたが、小太郎さんは年齢が近いようなのでひょっとしてラジオマンガを聞いていたかなと考えました。
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