創設148年を誇る京都の名門女子高校・平安女学院の山岡景一郎理事長(92)が、4月2日付で理事長の職を辞任することが「NEWSポストセブン」の取材でわかった。山岡理事長を巡っては、卒業式での差別発言や教職員へのパワハラ行為などが学校内で問題となり、内紛騒動に発展していた。
ことの発端は、2021年3月に行われた平安女学院高校の卒業式の式辞でのこと。山岡理事長が述べた「ブランド大学」「5種類の人間」発言だった。 『小さくてもエルメスやヴィトンとか、そういうようなブランドというのは小さくてもピカッと光っています。私どもの(?)学生たちはそういうブランド大学だという誇りをもっています』 『世の中には5種類の人間がいます。1人は世の中にどうしてもあってほしい人。2番目はどちらかというとまあ、いてほしい人。3番目は世の中にいてもいいひんでもいい人。4番目は世の中におったらあまりよくない人。5番目は世の中におったら害になる人。さて、どれが1番いいでしょう? それは1番目の世の中に必要な人だと私は思っています』
プロテスタント系の教育を行う同校にあって、人間に優劣をつける山岡理事長の差別発言はキリスト教の教えに反するとして、生徒や保護者の間で大問題となり、ネット上でも炎上した。 「ところが、理事長に発言の説明や撤回を求めた副校長や教頭らは“役職解任”が告げられ、最も強く抗議していた校長には自宅待機処分の末に懲戒解雇が言い渡されました。結果的に校長の解雇は取り下げられましたが、立場を利用したような行動に、理事長と教職員の溝はより深まりました」(地元紙記者)
山岡理事長は学校運営のほか、コンサルタント会社や出版社も経営も行っている。2003年、経営難で傾きかけた学院に理事長・学院長として就任し、人件費カットなどで80億円を超える累積債務を解消して学院を立て直したのが“経営のプロ”山岡理事長だった。
「山岡理事長は90歳を超えた現在も現役の京都大学特任教授で 、今でも国会議員と繋がりがあり、京都の政財界に多大な影響力を持つ存在です。しかし、過去には経営重視のワンマン経営で、キリスト教の教えを重んじる教職員と対立して裁判沙汰になることもありました。理事長と対立してしまうと、教職員は学校にいられなくなってしまいます」(学校関係者)
絶対的な権力を持つ山岡理事長だが、事態が急変したのは今年2月。数名の生徒有志と生徒会が行った山岡理事長への抗議だった。 「昨年末に山岡理事長が代表取締役を務める出版社で、200万円の持続化給付金の不正受給(返金済)の告発や教職員へのパワハラの報道がでました。報道後、保護者やOGの不信感が頂点に達して、怒りの声が止まなかったそうです。
そんな時に責任を問いただしたのが1年生と2年生からなる数名の生徒有志でした。彼女らは生徒会と協力して行動に移しました」(同前)
2023年2月27日、生徒有志と生徒会が山岡理事長の説明を問う調査を1、2年の全生徒に行った。アンケート内容は以下の通り。
(1)パワーハラスメントをはじめとする理事長の問題行動について、先生方が抗議を行っているが、本当にそのような行動をとられたのか。
(2)今井千和世校長(以下、校長)が、今学期末をもって校長職を辞めさせられる(クビになる)とのことだが、それは事実なのか。理事長自身から、先生、生徒、保護者に対する説明を求める。
(3)今後、理事長の座をどうするつもりなのか。理事長自身から、先生、生徒、保護者に対する説明を求める。
「この3点について、生徒有志と生徒会が1、2年生の約280人の生徒を対象に賛成か反対かを調査したところ、反対は0で約250人が賛成と答えたそうです。この生徒たちの声は理事会に提出されました。
そうしたなか、ある理事から『(山岡)理事長は4月2日に辞任します』と説明があったそうです。辞任まで1か月ほどあるのは、『引継ぎのため』と答えたそうで、パワハラについてはイジメを例に出して『受けた人がそう感じてしまえば、そうです』と答え、詳細については係争中を理由に言及しませんでした。3月10日に行われる緊急保護者会で、山岡理事長の辞任が伝えられる予定です」(同前)
「NEWSポストセブン」が山岡理事長の辞任について、平安女学院に問い合わせると、「事実です」と、4月2日付で理事長職を辞任することを認めた。
辞任理由については「高齢のため」とした。なお現在、山岡理事長が担っている学院長、学長については「4月2日付けですべての役職を退任します」とも回答した。 保護者やOGらの不信感に始まり、最終的には生徒たちの小さな声が、20年もの間、理事長の座に君臨してきた支配者を動かしたのだ。だが、学校関係者によると、「山岡理事長は4月3日から“名誉理事長”に就くことが理事会で決まった」という。小手先の辞任に生徒たちは納得するのだろうか。
(2022.04.01)
http://head.heian.ac.jp/about/organization.html理事・評議員
山岡 景一郎 |
山岡 祥子 |
関根 秀治 |
服部 和子 |
毛利 憲一 評議員 |
井上 容子 |
江藤 律子 |
黒井 いく |
谷口 吉弘 |
戸田 貴子 |
吉田 健一 監事 |
北峯 功三 |
瀧 紘一 |
感想;
この理事長、もう少しまともなことが話せないようです。
このような理事長の学校は恥ずかしいですね。
講義した校長を解雇する。
これは理事長だけの問題でなく、他の理事も問題です。
理事は評議員会で選びますが、機能していないようです。
新しい理事長を誰を選ぶかで、理事会や評議員会の見識が問われます。
日大は変えようとの意識がありました。
それにしても生徒たち、教職員は素晴らしいですね。
平安女学院は、米国聖公会から派遣されたミス・エレン・G・エディによって大阪の川口に開校されて以来、歴史と伝統を積み重ね、創立145年を迎えることができました。2005年度には、学校法人立命館との学術交流協定、高槻市との地域連携に関する協定、2007年度には、京都市教育委員会との包括協定を締結するなど、教学に関するパートナーシップ体制を構築しています。
今後とも本学院は、社会人として基礎的な教養である「ジェネリック・スキル」の土台の上に、専門的な知識や能力である「アカデミック・スキル」を積み上げることによって、新入社員教育の不要な人材を育てます。
本学ではこれを「社会適応力偏差値」と名づけ、「学力偏差値」以上に大切なものとして、その向上につとめ教学の基本においています。
また、本学院では創立145年のキリスト教女子教育の伝統を踏まえ、[躾] [心得] [愛] という「三つの美しさ」を備えた「貴品女性」を育成することに注力しています。そのため、教育界・産業界・文化界など幅広いジャンルから招聘した秀逸な教授陣と、他大学にはないカリキュラム配置による、特色ある教学プログラムを構築。上質の価値を身につけた素晴らしい女性として、社会に飛び立っていただきたいと思います。
⇒理事長が、社会人として必要な人としても素養がない人のようです。
「新入社員教育の不要な人材を育てます。」
表現がよくないですね。
「必要な新入社員教育を修得した人材を育てます。」
とされた方がより適切です。
「[躾] [心得] [愛] という「三つの美しさ」を備えた「貴品女性」を育成することに注力」
時代錯誤も甚だしいです。
『躾』がなぜ美しいのでしょう?
日常生活での行儀作法や生活慣習の型を身につけさせることをいい、おもに家庭内での初期教育をさす。
(コトバンク) 心得が悪い場合もあるので、心得自体が美しいのではないです。
大切な考え方が間違っているように感じました。
かつ理事長のあいさつは、
建学の精神が入ってなくかつかなりずれています。
まさに、必要な人間を育てますとの挨拶の考え方が色濃く入っている理事長挨拶です。
京都大学も、おかしな人を特任教授にしています。
よほど人材不足なのでしょうか?
それともそれを選んでいる人の見識不足なのでしょうか?