幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

長野いのちの電話「自殺予防公開講演会」:「子ども、若者が生きやすい社会とは? -教育行政から考える-」 前川 喜平氏 "官僚の中にも真剣に考えている人もいる”

2023-03-26 19:33:33 | 社会
 この顔を見ていただいてもご利益はありませんが。
今回のテーマは私も関心を持ってきた。私はただの役人38年、行政としてかかわってきた。「そのテーマにはちょっと自信がない」と答えたら、「教育行政から考える」という副題を付けてもらえた。

 岸田首相も急に「子どもは国の宝」と言い出した。子どもが宝とはどういうことか。私は孫いて、子どもより可愛い。古今東西共通で、 山上憶良の歌にある。どんな宝も子どもと比較できない。山上憶良は子煩悩。良い役人ではなかったと思われる。山上憶良は子どもの存在自体が宝だと。国の政治家の中には子どもは社会に役立つから宝と言っている。文科省自身がそういう考えである。
子育ては親だけだと考えていませんか? 社会、国の問題でもある。
子どもを育てることは、日本を支えるものである。未来を支える人材だから、子育ては大切である。戦争になったら戦争に行く。子育ては国のために必要との考え。経済だと経済を支えるための生産要員の人を育てる。そうなると生産性がある人間が大切になる。生産性がないと宝でない。子どもは子どもの存在自体が宝との発想でなければならない。人間として大切。だから子どもは大切。生まれながら主権を持っている。幸せになる権利を持っている。そこを出発点にならなければならない。

子ども権利条約、憲法(良い憲法だと思う)、一番大切なのは憲法13条が大切。幸福追求権、根っこは命が大切。
注)
第13条  すべて国民は,個人として尊重される。生命,自由及び幸福追求に対する国民の権利については, 公共の福祉に反しない限り,立法その他の国政の上で,最大の尊重を必要とする。

命ある存在として人間は大切、子どもは大切が基本。
少子化対策は、大人の都合で考える。子どもがいないと年金がもらえないからとか。
子どもファーストは子どもの人権を第一に考えないといけない。

子ども憲章。子ども権利条約。子どもが人権の主体。
子ども基本法が出来た。ないよりはあった方がよい。でもそれほど必要なない。子ども権利条約に既にある。政治を司る人が本気になって取り組むかどうかにかかっている。
子どもの大綱を作りなさい。子ども計画を作りなさい。
子ども基本法はこれまで出来ていた法律を束ねただけの法律。既存の法律で求めていた。
子ども政策推進会議 総理大臣と子どもに関わる大臣だけ。
どのくらいの頻度かわからない。年に2~3回。大した意味を持たない。
子どもコミッショナーが作られると良かった。子どもに代わって子どもの権利を主張し行政に伝える。子どもオンブズパーソンを作っている地方自治体もある。子どもコミッショナーを作るのは、左翼の考えと批判する人がいた。子どもは家庭内だと。子どもの権利をみとめないと。山谷えり子さんなど。
絵に描いた餅になっている。
子ども家庭庁ができる。私の立場から言えば要らない。子どもの政策が進むこととは関係ない。やる気があるかないか。組織を作ってやったふりをする。組織を新しくつくとやったふりができる。やってますよと。でも実際は何もやっていない。
子ども家庭庁は元々局があった。縦割りの弊害を失くすと言っているが、なくならない。子ども家庭庁と厚労省との縦割りができた。日本庁だと一つ。でもその中にまた縦割りができる。
厚生省と労働省を一つにして上手くやっている。
子ども家庭庁に関して、子ども家庭局がもともとあった。子ども家庭庁をを自民党若手が考えたときに、「家庭と言う言葉で虐待なども家庭であり傷つく子どもがいる」と考え。そして子ども庁を作ろうと。
自民党内で議論するときにまた家庭庁に戻った。子どもは家庭を基盤に育つ。
伝統的家族感がでてくる。子どもを育てるときの阻害要因になる。子どもは親の従属物との考えである。
それはまさに統一教会の考えと同じ。親の言いなりに従うのが良い子ども。子どもの人格を認めないない。統一教会の家父長仕組みが戦前の日本の仕組みと同じ。
周りの大人が子どもを尊重しないから子どもは自分を尊重できない。それが日本の子どもの自信のなさにつながっている。精神的幸福度は38か国中37位。身体的幸福度は日本は1位
精神的な幸福度のパラメーターで①生活満足度、②自殺率。日本は子どもの自殺率が高い。G7の中で、若者の自殺の死因は日本トップ。他の国は事故が死因のトップ。
高校生の心と身体の意識調査 日米中韓
自分は価値があるか 87%米国,84%中国 80%韓国 日本は45%
高校生以下の自殺が高止まりしている。2022年はついに500人を超えた

 映画作成に関与した。それは寺脇研さんの「子どもたちをよろしく」映画で自主上映会を行っている。自主上映したい方はぜひお声をおかけください。
中学校2年生が主人公と虐めているグループ。先頭に立って虐めている男の子とその陰にいる女の子。学校が出てこない。家庭がでてくる。父子家庭。貧困。即席めん。父親はギャンブル依存。風俗の運転手。母親は夫に愛想をつかして家を出居て行った。子どもには気を残している。いつか戻ってくるからと。それを頼りに生きている。
虐めている方もシングル同士が再婚。投資に失敗してDV。血のつながらない娘には暴力は振るわないがセクハラしている。
その問題がある。いじめの問題が家庭に起因している。
地域も行政も出てこない。児相もどちらの家庭にも介入してこない。
何を訴えたかったのは、子どもの居場所がない。子ども居場所を作ってくださいとのメッセージ。
どこにも居場所がない。居場所とは生きる場所です。そこがないと自殺につながる。自殺の前にSNSで繋がった人のところに集まる。

虐待を受けている子どもは家庭が地獄。
親を責めればよいか?
親は弱い親。親が困っている。ギャンブル依存。
親が社会の犠牲者でもある。
家庭がしっかりしていればよい。
憲法に「家庭はお互いに助け合わないといけない」を書こうとしている人々がいる。
親が子供を助けるなら子どもは親を助けないといけない。”お互い”
ヤングケアラーは憲法に書いてある。親を助けている立派な子どもだとなり、表彰するなどおかしな方向へ行く。
里親も日本が少ない。
現実の家庭にで育てられないなら仮の家庭を提供することが必要だけど、国はまだ十分にできていない。

次は学校に居場所になるか。不登校が増えている。児童生徒の不登校は2000年代は減っていた(ゆとり教育)。113,000人、2021年245,000人に増えている。倍増している。児童生徒数が減っているのに。子どもたちが学校から逃げている。教育関係者は深刻に受けとめないといけない。
不登校の要因を調査している。しかし厚労省は教育委員会、学校から情報を集めている。
無気力49%含め、本人に問題があるが61%。
家庭に不登校の原因があるのが12%。 
これは明らかにバイアスがかかっている。
学校は自分たちが責任あると思っていない。子どもたちが無気力だから。誰が無気力にしているか。
教職員の関係から不登校が1.22% 虐めから不登校が0.2%しかない。
学校に都合のよいバイアスがかかっている。
厚労省もバイアスがかかっているのは知っており、不登校の当事者から調査した。
 小学生だと30%が、中学では20%が先生との関係で不登校になったと言っている。
学校は本来子どもたちが安心して学べる場なのが、その場になっていない。
”ゆとり派” 私もそうだが。森喜朗さんもゆとり派、だけど森さんの考えは、勉強しなくてよい。知体道徳で体優先、その次が道徳の考え。
文科省は経験を積んで自ら学ぶことが大切との考え。それがゆとり教育の狙いだったが今はゆとり教育から知識を詰め込む場に戻った。

国家のための学校だった。森有礼が伊藤博文第一次首相時の最初のは文部大臣。国家のために学校教育がある。国家に役立つ子ども育てる。ランドセルが軍隊が背負っていた物。遠足は行軍。体育は軍隊式。詰襟は陸軍の服、セーラー服は海軍の服。軍隊式が多く取り入れられている。先生が号令をかける。命令する人間と命令される人間。教師が子どもを兵隊扱いする。運動部会には色濃く残っている。しごきがある。上級生と下級生、古参兵が新兵を虐めている。大変問題だと思っている。
体罰は教師による暴力。減っているが言葉による暴力は増えている。それに耐えかねて死を選ぶ。大阪桜宮高校の生徒が教師に暴力振るわれて自殺した。暴力は尊厳を壊する。それを学校側がやっている。それを変えないといけない。

いろんな子どもがいる。同じことができない子どもいる。いろいろ障害をもった子どもがいる。貧困を抱えている子どもがいる。マイノリティーの子どもがいるんだということを自覚しておかないといけない。しかし、その違いを学校側が認めていない。同じにさせよとしている。

教育機会確保法(略称)の基本理念に大事なこと
第三条1号
全ての児童生徒が豊かな学校生活を送り、安心して教育を受けられるよう、学校における環境の確保が図られるようにすること。 
⇒実際はそうなっていない。
(学校における取組への支援)
第八条  国及び地方公共団体は、全ての児童生徒が豊かな学校生活を送り、安心して教育を受けられるよう、児童生徒と学校の教職員との信頼関係及び児童生徒相互の良好な関係の構築を図るための取組、児童生徒の置かれている環境その他の事情及びその意思を把握するための取組、学校生活上の困難を有する個々の児童生徒の状況に応じた支援その他の学校における取組を支援するために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 
起立性調節障害だと朝起きれない。子どもはどうしようできない。ところが先生はそれを理解できず、「何で遅刻するんだ!」と本人に問題あると思って怒る。

教育機会確保法は、努めるようにする。努力義務。やっているふりができる。理念など抽象的なものは記載してあるが、やりなさいとの義務付けしていない。
学校教育法は義務付けている。

(特別の教育課程に基づく教育を行う学校の整備等)
第十条  国及び地方公共団体は、不登校児童生徒に対しその実態に配慮して特別に編成された教育課程に基づく教育を行う学校の整備及び当該教育を行う学校における教育の充実のために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 
⇒不登校学校はカリキュラムが柔軟。不登校でも通える学校。全国に21校、長野県にはまだない、ぜひ作って欲しい。
適応指導教室 学校に通えるようにする。私は学校が適応すべきと考える。文科省は学校教育以外に社会で自立することができるとの考えに変わった。

今でも学校復帰を目的として教育委員会が多い。
(学校以外の場における学習活動等を行う不登校児童生徒に対する支援)
第十三条  国及び地方公共団体は、不登校児童生徒が学校以外の場において行う多様で適切な学習活動の重要性に鑑み、個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ、当該不登校児童生徒の状況に応じた学習活動が行われることとなるよう、当該不登校児童生徒及びその保護者(学校教育法第十六条に規定する保護者をいう。)に対する必要な情報の提供、助言その他の支援を行うために必要な措置を講ずるものとする。 
⇒フリースクールなど、学校以外の場を認めている。休校をみとめている。学校以外で学ぶことが大切と言っている。
 フリースクールは民間が頑張っている。認定制度はないが自治体によってはルールを作っているところもある。フリースクールは有料。大阪府池田市は公営フリースクールを作っている。運営はトイボックスに委任している。スマイルファクトリー。
世田谷区も始めた。教育支援センターを民間の東京シューレに委託していると。そこはフリースクールの草分け的な団体である。

不登校と並んで大きな問題は高校中退。中退がきっかけで転落している。実際減っている2.0%、1.6%。今1.2% 無償化で困窮者が通える。
1年間で全体で中退した人なので、3倍した%が高校入学してからドロップアウトした人数。高校進学率は生活保護世帯94%(全体99%)で、生活保護世帯の中退率は4.1%、3年間だと12%が高卒の資格を得ずに社会に出て行く。

子ども貧困対策、子ども基本法を作るのだが、子ども貧困の指標36
子ども貧困率13.9%、一人親に限定すると50.8%と半分。
ところが目標となる数字を立てていない。改善目標の数字が書いていない。
児童手当など改善する必要がある。児童手当3倍にすればすぐ改善できる。
岸田首相は倍増と言っているが眉にたくさん唾を付けないといけない。
子ども一人当たりの予算を倍増すると考えると、子どもが減るのでお金は変わらない。防衛費は直ぐに倍増できたが、岸田首相はやると言っているがいつまでにやるかは言っていない。

子どもが学ぶ場が学校。子どもを教える場が学校との先生である。
学習は児童生徒が主体。生きる人権が出発点になる。
不登校でも夜間中学だと学べるという子どもが多い。
長野県には夜間中学がない、。ぜひ作って欲しい。

高校中退に関して、数学の必修を止めようと言っている。賛同を得ていない。
学業に付いていけない理由が多い。一番わからないのは数学、次に英語。
数学が分からない。初めから小学校の分数から分からなくなっている。
その子どもたちにとって高校の数学Ⅰは苦痛でしかない。
学び直しは必要だが、高校で数学Ⅰをなくしたら、中退者がかなり減る。
文科省の役人はほとんどできる人で、賛同を得られなかった。

学校でも家庭でも居場所がない子どもには社会に居場所を確保したい。
人間関係の貧困。子どもを取り巻く環境があまりにも貧弱。
お金だけでは解決しない。
人間関係。子どもに善意で関わろうとする大人が必要になる。
そういう大人と交わる交流の場がある。血縁で結ばれた場が廃れている。
フリースクール、夜間中学などますます必要になる。
児童委員も重要。地域社会の中に子どもの場をつくり、親でもない先生でもない斜めの関係が必要。
おせっかいを焼く人が要る。自助、共助、公助で言えば、共助。その共助を支える公助が必要になってくる。
スクールカウンセラーは非常勤。それだけでは食べていけない。それが問題。スクールソーシャルワーカーも同じ。職業として成り立たせる必要があるがそれがまだまだ出来ていない。公務が必要になる。必要な公務をやる公務員を増やす。減らすだけではダメ。
放課後子ども教室、地域未来塾(無料塾)を厚労省も支援している。
文科省は地域の子ども対象。厚労省は対象を貧困とか絞っている。
都道府県でそれを一緒に運営することもできる。

熊本いのちの電話理事長のご挨拶
長野会場60名、松本会場10数名、オンライン100名の参加です。

長野は青少年の自殺が多い。理由はわからない。若者が生き辛さ。どうやったら希望を持てるか。心の声に耳を傾けることが唯一の方法ではないか。

質疑応答
Q;こどもが不登校だが私立にはお金の問題で通信制の学校に進学できない。公立の通信制の学校があります。

A;私立はたくさんがあるが玉石混合。NHK学園はよいけど、卒業するのは大変。小泉内閣時代に出来た学校は「勉強したくない高卒資格取りたい」と「効率良くして金儲けしたい」と合致している。
授業料以外の生活支援は奨学給付金(生活困窮者)の高校版。授業料無償は進んでいる。
しかし第一子は減額している。おかしい。経済的な問題は国、地方レベルで改善すべき点がある。
通信制でもドロップアウトする。通信制高校生を支援する場があるべき。自主夜間中学に関わっている。そこには高校生も来ている。地域の中にそういう場があるとよい。

Q;学校で生き難い、メッセージを発生している。学校退職しても教育委員会でのさばっている。

A;学校の中身は校長次第。「夢みる校長先生」の映画が間もなくできる。夢みる小学校ヤギを育てて学ぶ学校。地域が支えている。子どもの体験から学ぶ。
校則を廃止した学校もある。校長になりたい人は、上昇志向が強い。
『ぼっちゃん』にも出てくる。校長次第。私を学校に呼んでくれる校長もいる。私は「大人を信用するな」と言っているのですから。
呼んでくれる校長は例外なく来年退職する校長さん。
天下りしか考えていない校長をなくせるか。教育委員会の中に本当に子どもたちのことを考えている人が入らないとだめ。
愛知県犬山市には反厚労省の考えの人の教育委員会に多くいた。そして厚労省がやることに反旗を掲げた。そういう委員会が増えて欲しい。

Q;不登校の子どもに接触して、学べる場があってほしい。

A;子どもたちが自由に学ぶとは子どもたちの意思で学べることが重要。束縛がないだけではない。今の仕組みの中でもできるが、校長のキャラクターに依存する。コミュニティースクールの学校協議会が地域の人も参加できる。要望を教育委員会に出せる。もちろんそれを止める教育委員会でなければならない。意見を出していくことも必要。不登校特例校、長野県にはまだない。オルターナティブな学校を作っていく。仕組みを作ろうと思う住民の意向が重要になる。
 教育機会確保法に学校以外も認めるという仕組みを作ろうとしたが、反対論が多く、政治家にも与党野党にも多かった。子どもが楽しく学ぶ場があると学校に行かなくなる。学校は苦痛の場と言っている。苦しい学校生活を送ることが学校と思っている人もいる。家父長主義の影響かと思う。
 教育機会確保法の第二段、第三段で学校教育以外を認める考えだったがそれが出来ていない。憲法改正しなくてもよい。
第26条
1項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。 
⇒どこにも”学校”で「普通教育を与える」とは言っていない。
戦前も学校以外の義務教育があった。それを国民学校法1941年で学校に行かないといけなくなった。そして公費で支える。それは法律を改正すればできる。楽しく学びる場をつくろうとの考えがない。

Q:公的な支援、いのちの電話もボランティアではなく公的にやるにはどうしたら良いか?

A;岸田さんは、 将来的に”と言っているので、やらないでしょう。どうい政治家、政党を選ぶかです。自民党はやろうとしている。民主党は小学校二年生までは35人した。それ以上はできなかった。萩生田さんが文科大臣のときにそれをやろうとした。自公政権、安倍政権がやろうとした。評判が悪かった免許制度を民衆党は廃止しなかったが、自公は廃止した。
令和の特命委員会は給与特別法、公務員の先生には残業代を出さない。一律給付。これを検討している。残業を減らす、給与を増やす。日教組から言えば萩生田さんはやってくれている。他の問題に自民党にすり寄ってはいけない。日教組は「教え子を戦場に送るな」の考え。この(戦争をやろうとしている)政権を支持してはいけない。連合をみていると、すり寄っている。
連合の事務局長は日教組出身。よく一緒に会合した。
教育は国政の野党与党は関係ない。区別なく政治を動かしていくことが重要である。

Q;学校の体質を変えることは必要。担任の言葉で傷つき、不登校になった。教頭と話し合ってクラスを変えて再登校できた。しかし、担当は謝らなかった。どういう先生が信頼できるか?

A;部下に対する接し方を見ていればわかる。部下から誘われる上司。私はよく誘われた。ひょっとして私の財布を当てにしていたかもしれないが。権威的な立ち振る舞い。”丁寧な説明”は言葉だけ丁寧。
幼稚園のニーズが減って保育所のニーズが高まった。それで幼稚園を保育園にする必要があった。元々保育園は幼児園だった。

感想;
 子どものことに関する法律や行政の支援体制を知らなかったことを知りました。
印象的だったのは、校長によって学校は何とでもできるとのことでした。
虐めや自殺がある学校は、ハッキリ言って校長がよくないと言えるかもしれません。
 行政は官僚のやりたいことができず、力のある政治家の影響を大きく受けるということです。
 変えていくなら、政権を変えていかなければ何も変わらないということです。

 

熊本いのちの電話「自殺予防公開講演会」: 「自殺に傾くひとへの理解」 講師 河西千秋氏 ”先ずは知ること、そして仲間を作って行動する”

2023-03-26 17:11:17 | 社会
熊本いのちの電話「自殺予防公開講演会」 
「自殺に傾くひとへの理解」 講師 河西千秋氏

自殺にまつわる誤解・都市伝説」
今さら聞けない自殺に関するあれこれ」 を含め下記について話をします。                                       
①これまでの日本の自殺問題と国の対応
②自殺に噛む区押印
③自殺対策の進め方と実践活動

①これまでの日本の自殺問題と国の対応
足掛け3年の新型コロナ問題
「感染のしやすさ・恐怖」⇒メンタル
多くの感染、遺族、閉塞感、学業の中断、大学中退(万単位)

自殺が増加、最悪シナリオの結末、自殺が増加している
G7国の中で日本が自殺が一番高い
自殺対策基本法(2006年)法律で以って自殺対策をしている。法律を持っているのは少ない。
自殺する人の個人の問題と言われていたのが、社会の問題だと視点を変えて。地方公共団体にも責任がある。国民も責任がある。「自殺贈号対策大綱」が出された。難しいと“大綱”がでる。
自殺総合対策、当初9個⇒13個、5年ごとに更新されている。
1.地域レベルの実践的な取組への支援を強化する
2.国民一人ひとりの気付きと見守りを促す
3.自殺総合対策の推進に資する調査研究等を推進する
4.自殺対策に関わる人材の確保、養成及び資質の向上を図る
5.心の健康を支援する環境の整備と心の健康づくりを推進する
6.適切な精神保健医療福祉サービスを受けられるようにする
7.社会全体の自殺リスクを低下させる
8.自殺未遂者の再度の自殺企図を防ぐ
9.遺された人への支援を充実する
10. 民間団体との連携を強化する
11. 子ども・若者の自殺対策を更に推進する
12. 勤務問題による自殺対策を更に推進する
13.女性の自殺対策を更に推進する

戦後大きな自殺者の山があり、今が3つ目です。1997年に一挙に1.5倍で3万人台、男性7割、女性が3割。
なぜ1997年に自殺が増えたか? 大型倒産が増えた。山一證券、拓殖銀行など倒産。バブルの崩壊後に決定的になった。

コロナになると平成良かったというが平成は自殺が多かった。そこで国が対策し、自殺が順調に減ってきていた。しかし、コロナで増えた。

増加は10代、20代、女性に非常に顕著。
10代、20代、30代は死因の1位が自殺40代は第2位。50代前半は第3位。

女性の自殺対策を更に推進する(新)が13番目として追加された。

②自殺にからむ要因
いったいどのような人が自殺で亡くなっているか。(自殺因子)
『心中天網島』(近松門左衛門)の上演後自殺が増えた
『若きウェルテルの悩み』ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ著の後、自殺が増えた。

地域や時代を超えて、こういうときに自殺が起きる。
その地域その時代と普遍的な要素の両方を考える

このようなひとは自殺に傾きやすい
1.自殺念慮、絶望、孤立無援感
2.精神疾患にかかっていた・かかっている
自殺した人の98%が精神疾患に罹っていた(WHO)
皆さんは今日自殺しようと思っている人はいないと思う。
考えてみてくださいと言ってもなかなか考えられない。
それがどう言うときにできるか?
脳が機能障害を起こしていることしかあり得ない。
脳で判断したり決断している。
・うつ病
・双極性障害
・統合失調症 など
 限度を超えたストレス・悩み
 悪く悪く考えてしまう
 思考の柔軟性がなくなる。
 自殺以外に今の状況を終わらせることができない、抜け出すことができない。
 「こころの視野狭窄」「自殺するしかないと思う」
 自殺≠死にたい なので、皆さんの活動が重要
3.がん、難病にかかっている、身体の機能を失った
 HIVなども。身体の病気から自殺が生じるプロセス。
 がんは100%告知して対応して生きましょうという時代。
 告知されると落ち込むが、多くの人はどうするかを考えていく。
 それでも心配でミスを起こしてしまう。
 多くの方は脱出するが出来ない人がうつ病など発して自殺念慮が生まれてくる。
 病気が悪さをしているのが大きい。
 1~3はくっついている。
4.自分を傷つける自傷行為と自殺未遂
 自殺者の40%以上に自殺未遂歴があり、80%以上が自殺手段を変えている。
自殺者の43%が1年以内に自損行為で救急医療を受診し、28%は3回以上繰り返している。自殺未遂者の3-12%がその後自殺。
 横浜市立大学で救急車で運ばれた自殺未遂して助かった100数十人/年に聞き取り調査した結果、8割の人が精神疾患を抱えていた。
5.大事な人との離別・死別直後
 喪失体験、その後は強い自殺念慮がある。
6.国や地域の経済破綻
 経済破綻が大きく繋がっている。仕事に就けない人が多い。
 大規模災害が経済破綻に。災害が起きた当初は皆が頑張ろうと自殺が減るがしかし、その後自殺が増えることが知られている。
会社がつぶれた。大学中退。力尽きてしまう。支援が入り立ち上がれる人と、立ち上がれない人。災害はすべての要因が起きる。

自殺の動機
 遺書がある場合。警察が調査している。
一番多いのは健康問題が一番多い。
経済問題は入り口問題。最後は健康問題、身も心もボロボロになる。もう駄目だと思ってしまう。

自殺手段・ホットスポット・SNSの問題
 自殺多い場所、観光地なのでフェンスなど作れない。ちょっとでも足を踏みはずと自殺できる。自殺へのアクセス性が高い。
 日本では大量服薬で病院に運ばれるケースが多い。それは薬へのアクセスが高い。病院で簡単に薬を出してもらえる。蓄えてすぐに飲めるのでアクセス性が高い。米国は銃の自殺が高い。銃へのアクセス性が高いから。都会では電車への飛び込みが多い。駅のホームフェンスができるとアクセス性が低下して自殺が減る。

メディナ・ネット報道・SNS 松田聖子さんの娘が亡くなった。こういう時自殺者が増える。
「自殺とメディア報道」の勉強会を行った。
自殺か?と過剰報道が問題
大手の新聞は控えるようになってきた。

写真報道雑誌が芸能人の自殺をいっせいに報道した。
女性のタレント(岡田有希子さん)の自殺時、場所の報道も、若者の自殺が増えた。
本庄中3自殺の報道。
練炭自殺がネットで問題になった。
日本は切腹文化があり、死んで責任を取る人もいる。

人には、”自殺をする権利”があるのでしょうか?
考えてみていただきたい。隣の人と話し合っていただきたい。
相談電話で「何で死んではいけないのですか?」と尋ねられることがあるかと。
相談電話、対人支援で「なぜしんではいけないか」
⇒なぜ自殺を防がなければならないのか?
自殺を考えている状態がどのような状況かを考える。
問題は精神疾患に罹っているので問題になっている。
その人の持っている能力が低下している。安楽死を認める国でも精神疾患を持っている人は認められていない。
8割の人は精神疾患に罹ってもよくなっている。
治療して良くなると、「ありがとうございました」「あのときは考えが足りませんでした」
「自殺しなくてよかったです」
なぜ自殺してはいけないと質問されたら、でもね・・・として話をしている。

③自殺対策のすすめ方と実践活動
1次予防  事前の取り組み 啓発と教育
2次予防  自殺を食い止める リスクアセスメント、危機介入・治療
3次予防  遺された人への支援とケア、群発自殺の予防、心理学的剖検

ゲートキーパー「門番」
①心の健康が大切
②気づいてあげられる人
③声をかける

うつ病は見つけ難い。
うつ病の症状(9個の内5つ以上)
PHQ-9 (Patient Health Questionnaire-9)日本語版 (2018) 
https://www.mizenclinic.jp/blog/depression-3/
1 物事に対してほとんど興味がない、 または楽しめない
2 気分が落ち込む、憂うつになる、 または絶望的な気持ちになる      
3 寝付きが悪い、途中で目がさめる、 または逆に眠り過ぎる             
4 疲れた感じがする、または気力がない     
5 あまり食欲がない、または食べ過ぎる     
6 自分はダメな人間だ、人生の敗北者だと気に病む、 または、自分自身あるいは家族に申し訳がない と感じる     
7 新聞を読む、またはテレビを見ることなどに 集中することが難しい             
8 他人が気づくぐらいに動きや話し方が遅くなる、 あるいは反対に、そわそわしたり、落ちつかず、 ふだんよりも動き回ることがある        
9 死んだ方がましだ、あるいは自分を何らかの方法 で傷つけようと思ったことがある
これらがほとんど一日中、頻繁、それが2週間以上続いている。

人生これまでで落ち込むことはなかった人はいらっしゃらないと思います。
それが身体の症状にでる。自律神経の調整が上手く行かない。
病院に行っても検査しても分からない。メンタル不調が身体の症状として出ている。

気持ちが落ち込むのは普通
弱音を吐かないなどで、身体の症状が前に出る。
がまんは、傍から見ても分かりにくい。そこでゲートキーパーが重要になる。

ゲートキーパー養成研修会(北海道)
いのちの電話と協力してやっている。
①自殺の基礎知識
知識だけでは難しい。
②動画を見て研修やスキルアップ研修(ロールプレイなど)

自殺未遂した人に尋ねている。
そういう人は悪循環になっている。
生活の問題や⇔精神疾患 悪循環

自殺対策が重要と訴えるためには基礎データが必要。
横浜市大モデル
 基本方針 4つの基本認識(①自殺は、その多くが追い込まれた末の死である。②自殺は、その多くが社会的な取組で防ぐことのできる問題である。③自殺を考えている人は何らかのサインを発していることが多い。④年間自殺者数は減少傾向にあるが、非常事態はいまだ続いている。)

①見立て
②ケース・マネージャーの研修
③心理教育(病気、自殺プロセス)
④定期面接;個別者に配慮した支援介入

「自殺対策のための戦略研究・ACTION―J」
を国と21施設、約390名の医療者等が参加(2015年)
わかったこと
必須項目
・自殺念慮と自殺の危険度
・受療状況
・生活状況
・社会資源の利用状況
入院中と退院後、少なくとも1.5年、アセスメントとプランニングに基づく支援を繰り返し個別性を重視した支援を継続により、その後の自殺が減ることがわかった。
これについては厚労省が記者会見した。また海外の雑誌に掲載した。
これが国の事業になった。ケース・マネージャーの養成。診療報酬に追加された。
これをやっているのは日本しかない。
熊本では1病院。全国で60ほど。北海道では4施設。
世界でも驚きの研究。コペンハーゲンでも講演した。

地域自殺対策がとても対策
未遂者は家に帰る。地域でしっかりケアがないと難しい。
北海道は自殺が多い。道民も知らない。
北海道は良いところと思われている。
自殺率では東北が多いが北海道も多い。
東北地域で取り組みを行っている。
しかし、北海道では取り組みをやっていない。
別海町(北海℃南東、人口1万少し、牛が20万頭)

横浜市栄区の取り組みで3年間自殺者を減らした。なかなか3年連続で自殺者を減らすのは難しい。自殺者数は一般に上下する。

北海道に行ってがっかり。500万人の半分が札幌市に住んでいる。
大学病院は地域にいかに医師を派遣するかで必死になっている。自殺啓発まで回っていなかった。
そこで下記を始めた。
・地域の方に勉強会を始める
・行政の人も勉強会
・対人支援する人の勉強会
⇒そしてネットワークを作って活動する。

別海町における自殺対策
・啓発研修会
・役場職員、民生委員児童委員
・ゲート・キーパーのロールプレイ
・看護職を対象として研修会
・事例検討会 亡くなった人の事例研修も行った
 防げたと思えた事例だった。
 困っている事例を行っている。解決していくための段取りがある。
 必ず解決できる話合いを行っている。

住民調査、なぜこの地域の自殺がどうして多いのか?など
・自殺を防げると思っている人が少ない。
・自殺考えている人は相談しない。
キーホルダーを研修会に参加した人に配っている。バッグにつけてもらうとその人が研修に出た人だとわかる。

まとめに変えて
・予測因子、予防可能な自殺がある。
・自殺に関する正しい知識を学び、理解する
・素手で立ち向かうのは止めましょう。
・「お願い」をしない。「心が大事」皆さんが自分たちのためにやっている。
自殺だめというのではなく、命が大切だと伝えている。

感想
 350名の参加(リモート250名)とリモートの参加者が多かったです。
 自殺者を減らす取り組みはいろいろな視点からの取り組みが必要であり、地道な取り組みも大切だと改めて認識しました。

昨年度のいのちの電話シンポジウムで河西先生と熊本いのちの電話が接点ができ、今回の依頼につながったそうです。

なぜ自殺してはいけないか?
自殺する権利はないのか?
に対して、自殺したいと思っているのは既に精神疾患を病んでいたり視野狭窄になっているから、健康な状態で考えることが出来ていないから、そこで自殺はしないで、メンタルが回復したら自殺を考えないとのニュアンスでした。
自殺ではなくても、「人生何のために生きるのか?」「生きる価値はあるのか?」については難しい問題ですが、それにヒントを与えてくれる一つがロゴセラピーのように思います。いつでも死ねるのですから、今死なずにそれを考えて見ることがあっても良いように思います。