・義母のフローラは、
「バラは砂浜には咲くことができない。アナタが大人になってどんなに過酷な状況に置かれても、一輪のバラのように凛と咲いて」
という願いを込めて、
サヘル・ローズと名づけたのです。
・ブーメランです、言葉は。
すべては自分に返ってくる。
何を見て、何を発するのか。
・「私は強くない。私は弱い」
これが私の強みです。
・「相手の目を見る」
「人は互いの視線から生まれてくる」
この感情を教えてくれたのは義母フローラです。
彼女が私を見つけてくれた。
彼女がもう一度、私に生きる感情をくれた。
フローラの瞳に映る私が、
本当のサヘル・ローズだと信じています。
・やっと友達をここで作ったと思ったら、
また引っ越し、また引っ越し、の繰り返しで、
子どものときの引っ越しというものは、
大きな心の傷でしかなかったです。
・よく耐えている、アナタへ。
「頑張って生きているね、毎日、毎日、頑張らなくていいよ、泣きたいときは泣いていいし、叫んでもいいし、休んでもいい。ちゃんと吐き出していい。学校がすべてじゃない。
いくらでも道はあるし、今はここまで頑張ってきている自分を褒めてあげよう」と伝えたい。
大切なことは、学校が、今、置かれている状況がすべてではないということを、ちゃんと伝えてあげられることではないでしょうか?
今、アナタの周りにいる人たちがアナタのすべてではない。まだ、この先、未来に出会うべき人が沢山いる。
今は苦しい。うん、苦しい感情のままでいて、無理して明るく、笑う必要もない。
・ただ、信じて、
アナタが出会うべき人が、
この先、未来には溢れている。
もう1日生きれば、
また新しい出会いがアナタを待っていると。
そう、強く思うのです。
こんな風に綺麗事を並べているように
思ってしまうかもしれないですが、
私も、死に片足を入れてしまった経験があるからこそ
気づけたことが多いのです。
カウンセラーの先生から「頑張ろうね」から
私は心の中で信じられる大人を見失い、
親の前でも優等生のサヘルちゃんと演じながら
学校では居場所もなく成績もどんどん落ちていく。
家に帰る道中だけ、
爆風スランプの『ランナー』を聴いて
泣きながら帰宅して、
お母さんが帰ってくると満面の笑みで
架空の青春を楽しんでいる中学生活を語る。
いつの間にか、
お母さんの前では“良い子”サヘルの人物=着ぐるみを着ていたのです。
・母が「どうしたの?」と聞くので、
「〇〇ちゃんが嫌、いなくなればいい」と深く話をせずに言いました。
そうしたら母が、
「サヘル、今の自分の顔を見てごらん、醜いよ。人の悪口を言うそうの口も綺麗じゃないし、人を憎んだり、悪いところを見てしまう目も綺麗じゃない。
いい? 美しさは、見た目じゃない、美しさを追い求めてもキリがないの。上にはいくらでも上がいる。そして外見の美しさしか備わっていない人は、10分以上見たら飽きるもの。
本当に美しい人は、一緒にいればいるほど、美しさが溢れ出すもの。人は中身なの、
何を読んで、何を見て、どんな言葉を発するかによって決まってくる。
悪口を言う人は、そういう顔つきになる。目も口も誤魔化せない。だからこそ、心を聴きなさい。相手を愛しなさい。同じフィールドに立たないこと。暴言を吐かれても、暴言で言い返さない。殴られても、殴ってはいけない。同じことを繰り返したら、アナタもその人と同じレベルになってしまう。
大切なことは、そのときは歯を食いしばって飲み込むこと。
相手がなんでこんなことをしてしまったのだろうかと。本人が後悔するまでの人にアナタはなりなさい」
そう教えてくれたんだ。
・命を生む言葉と、命を殺めてしまう言葉、
アナタはどんな言葉を日頃使っていますか?
・経験して欲しい。
他人がアナタの人生を決めるんじゃない。
アナタが自分の人生を決めて欲しい。
失敗は成功。
そう、どんどん失敗をしてほしい。
そこから見えてくる、新しい可能性さえ見落とさなければ、。
自分の辞書を作ってね。
失敗とは成功への近道と、ね。
・(ダラシャクラン難民キャンプの)子どもたちが全員「お姉ちゃんWhatsAppの番号を教えて」と聞いてくるので、全員に自分の番号を教えました。
滞在中も、日本へ帰って来てからも
毎晩いろんな子どもたちから電話がかかってきて
ビデオメッセージが届くようになったのです。
すごく難しいのですが、
残念なら現地の言葉はわからない。
ですので、「I Love You~」I Love You~」と、
みんなが1時間ずっと繰り返す。
でもそれでもみんな嬉しそう。
なぜならそうやって、
誰かと外国で友達ができて、
誰かとつながり会えているから。
この子たちが頻繁に使い続ける言葉、
それが“I love you”なんです。
私もそうだったからこそ、痛いほどその思いがわかっています。
・フローラは
「イラクを敵と見てはいけない」
「戦争に敵も味方もなくて、戦争とはすべての人々が犠牲者」
「戦いたくて戦っているのではなくて、家族を守るために武器を持たされている人たちもいる」と私に教えました。
・日本という国は、本当に豊かで人々も優しく、安全です。
食べ物も洋服もそろっています。
でも、それに慣れないでください。
これが当たり前だと思わないでください。
皆さんには今置かれている恵まれた環境を
もっともっと大事にして欲しいのです。
・今日を大事に生きてください。
家族に伝えたいこと、
大切な人に伝えたいことがあれば
今その時に伝えてください。
明日でいいやと思わないでください。
明日が来なかった人がたくさんいます。
・今まで「自分探し」を沢山してきました。
でも、自分探しは意味がないことなって気づいたのです。
「自分がここに存在している」
それなのに、探しても意味がない。
ならば「自分をつくりにいこう」と。
自分の足りない部分を旅先でいろんな方々と出会っていきながら。
子どもたちの目を見て、子どもたちの言葉を聞いて、、
新しい自分をつくっていくことが今の私に必要なのだと気付けたのです。
・私がSNS上での攻撃的な言葉でしんどいとき、
苦しい時に思い出す言葉があります。
「あひるとカメ」
イランで有名な物語です。
わかりやすく私流にダイジェストして書きますね。
ある森にアヒル2羽とカメさんがいました。
カメさんはアヒルさんたちとお友達です。あるとき、アヒルさんたちが湖の向こう側に行こうとしました。カメさんはアヒルさんたちと一緒に居たかったので、「僕も連れてって」と言います。
すると、アヒルさんたちは「いいけれど、カメさん飛べないでしょう?」。
カメさんが悲しい顔をすると、アヒルさんたちがある提案をしてくれます。
「じゃ、この枝をカメくん、口でくわえて。その枝の先端を僕たちがくわえてカメくんを運ぶから」
カメさんは嬉しくなりました。でもアヒルさんからは、こんな注意がありました。
「いいかい、カメくん。きっと空を飛んでいる君を見たら、何かヤジを飛ばしたり、バカにしたりする他の動物たちがいると思うんだ。それでも絶対に口を開けちゃダメだよ。言い返した途端にカメくんは落ちてしまうからね。耐えるんだ。カメくんの目標のために、ときには口を閉じ続けることも大切だからね」
とアヒルさんたちが助言をしてくれたのです。
さて、カメくんが枝をくわえてつかまり、その枝をアヒルさんたちがくわえて湖を飛んでいくと、案の定、その姿を見て他の動物たちはカメくんをバカにして言うのでした。
「なんだあいつ。カメが空を飛んでるぞ」と、けなしたり、笑ったり。
さて、カメさんはどうなったのか?
カメさんはアヒルさんたちとお友達です。あるとき、アヒルさんたちが湖の向こう側に行こうとしました。カメさんはアヒルさんたちと一緒に居たかったので、「僕も連れてって」と言います。
すると、アヒルさんたちは「いいけれど、カメさん飛べないでしょう?」。
カメさんが悲しい顔をすると、アヒルさんたちがある提案をしてくれます。
「じゃ、この枝をカメくん、口でくわえて。その枝の先端を僕たちがくわえてカメくんを運ぶから」
カメさんは嬉しくなりました。でもアヒルさんからは、こんな注意がありました。
「いいかい、カメくん。きっと空を飛んでいる君を見たら、何かヤジを飛ばしたり、バカにしたりする他の動物たちがいると思うんだ。それでも絶対に口を開けちゃダメだよ。言い返した途端にカメくんは落ちてしまうからね。耐えるんだ。カメくんの目標のために、ときには口を閉じ続けることも大切だからね」
とアヒルさんたちが助言をしてくれたのです。
さて、カメくんが枝をくわえてつかまり、その枝をアヒルさんたちがくわえて湖を飛んでいくと、案の定、その姿を見て他の動物たちはカメくんをバカにして言うのでした。
「なんだあいつ。カメが空を飛んでるぞ」と、けなしたり、笑ったり。
さて、カメさんはどうなったのか?
ここまで、読んでアナタはどう感じましたか?
こういう経験ありませんか?
何かをしようとすれば、必ず否定や「どうせ無理だ」とバカにされた経験。
人生の中で、私は何度も経験しています。
何かをしようとすれば、必ず否定や「どうせ無理だ」とバカにされた経験。
人生の中で、私は何度も経験しています。
・フローラが「違うよ、アナタの人生は私の人生でもある。アナタが否定され、誹謗中傷されているというのは、それは私もされているということよ、何も変わらない、私だって苦しいし、腹が立つ。でも、信じたいひとたちは、何を言っても言い続ける。私は自分が信じて生きたものを信じるだけ。それに誰もが自分のことを好きになるはずもない。その人たちのために時間も、エネルギーも費やすほうが時間の無駄じゃない?」
・「自分に投資をしなさい」
この言葉はすべての人へ届けたい。
これからの時代は時に引き出しが多いことを要求される社会です。フローラは私を引き取ったときから、どんなに生活が苦しくても、フローラ自身の身を削ってでも、私をたくさんの習い事に通わせてくれました。テニス、バレエ、そろばん、ピアノ、新体操、アイススケート、水泳・・・。
・私は大学にはどうしても行きたくって、
成績を少しでも上げないといけなかった。
学業もバイトもフル稼働の日々。私の恩師である持田先生(あだ名:もっちー)が本当にていねいに教えてくださった。そのおかげで大学入試にも一発合格できました。学業面でのちょっとしたシンデレラストーリー、魔法使いはもっちーです。
たまたま私は小学校で校長先生、高校でのもっちーと、「個」をちゃんと見てくれる先生に出会えたことが本当によかった。
・苦しみの先には光がある。
そして、その先にもまた闇もあります。
いいことばかりではありません。
人生は常に試練だけれども、それが生きるエネルギーになれる。
弱くていい。
大切なのはアナタの心。
自分を愛していてね。
ありがとう。
・苦しいと言わないことが美学でもない。
今の社会では「他人の目」を意識しすぎて自分の着眼点を見失いがち。
意見にすべて振り回されない勇気。
すべてに好かれようとしない勇気。
これらは心に持っていて欲しい。
・マイナスの経験がいつの間にか活かされているって感じられるのです。
いじめられたときの経験がまさにそうで、いじめられて、いじめてくれたからこそ私は「言葉の大切さ、言葉って人を愛することもできれば言葉のひとつで人のこころを殺すこともできる。言葉ってこんなにも乱暴なんだ」って教えてもらえたのです。
「辛かった」ことも、棒1本で「幸せ」という漢字に変われる。棒を入れるか入れないかで言葉の感触が変わります。
そういう意味では人生は捉え方ひとつ、視点の向け方の角度ひとうで生き方って本当に変わるのです。
・今、いじめられてるアナタにも何度でも伝えたい、
「今、この瞬間を見たら、本当にしんどいよね?でもね、もう1日生きていくことで、明日にはまた出会ってない人に、まだたくさん出会うことができるんだよ。
今の苦しみは、あなたのすべてではない。もう1日もう1日生きてみない?」
・努力は裏切らない。
だから努力だけはちゃんと続けていこう。そうすれば自分の理想とする形が、崩れたとしても、立て直すことはできるし、そこから違った道に行くこともできる。正直、人生って甘くない。私も本当にそう感じています。思い描いてた理想。思い通りにはならない。行き止まりも、しょっちゅうあります。でも行き止まりになったときに、
「あっ行き止まりか、残念」と思うのか、この道中を振り返ってみてきた景色の中に新しい発見をできるか。ちょっと戻って寄り道をしてみる。いわゆるもっともっと冒険をしていい。
行き止まりをきっかけに、いろんなことを経験すればいい。
焦らずに、少しずつ前に進んでいけたらいい。
大切なことは、どれだけ自分の内面と向き合えるか。
ちゃんとこの魔法の言葉を自分自身い言ってあげて欲しい。
「私は幸せになっていい」と。
感想;
サヘル・ローズさんは、戦争孤児で7歳まで孤児院で育ちました。
養子になり、その後義母と日本に。
貧しい生活、何度も転校、虐め、公園で母と二人で野宿して学校へ・・・。
そういった辛い体験がサヘル・ローズを育て来たのかもしれません。
不良や反社会的なグループに加わる可能性もありますが、その選択をされませんでした。
自殺したいと思ったとき、お母さんのために私は生きると思え、生きようと。
まさに”愛”が生きる強い意志になったのでしょう。
こんなサヘル・ローズの口から出る言葉だからこそ、重みを持って伝わるのだと思います。言葉は誰の口から出るかで、まったく重みが異なります。
サヘル・ローズさんの講演を聴き、とても心に響きました。
TVでは少し知っていましたが。
やはり直接話を聴くと違いますね。
本を読んでみたくなり、調べると2冊書かれていました。
まず1冊目を読みました。これがその1冊目です。
この本は多くの人に読んでいただきたいと思いました。
力を与えてくれます。
弱った心もそのままでいいよと、弱った心をそのまま温かく抱きしめてくれるようです。
そして自分のこれからをどうしていくかを考えさせてくれました。
サヘル・ローズさんはとてもステキな方です。
お母様もステキな方だとサヘル・ローズさんを通して伝わってきました。
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