幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「大切な人を亡くしたあなたへ 自分のためのグリーフケア」坂口幸弘著 ”人生からの過酷な問いかけに、どうするか”

2024-10-21 02:56:56 | 本の紹介
・       未婚  有配偶者 死別    離別(令和2年国勢調査)
50~54歳   男性 24.2% 68.7%   0.6%   6.4%
     女性 15.2% 72.1%   1.9% 10.8%
65~69歳   男性 12.3% 77.7%   3.4%   6.6%
     女性  5.9%  73.5% 11.8%   8.9%
75~79歳   男性  4.8%  83%   8.5%   4.2%
     女性   4.1% 57.4% 32.5%   6.1%

・死別で生じる感情は多岐にわたる
 ①抑うつ、絶望、悲しみ
 ②落胆、苦悩
 ③罪悪感、罪責感、自責の念
 ④怒り、敵意、いらだち
 ⑤思慕、切望、あこがれ
 ⑥不安、恐怖、畏怖
 ⑦無快感(楽しみの喪失)
 ⑧孤独感
 ⑨ショック、無感覚

・慣れない体験に戸惑うこともある
 ①自尊心の低下
 ②抑圧、否認
 ③無力感、絶望感
 ④亡き人を想うことへの没頭、侵入的反すう
 ⑤非現実感
 ⑥亡き人の現在感
 ⑦自己非難
 ⑧記憶力や集中力の低下

・死別後にみられがちな状態や行動
 ①動揺、緊張、落ち着かない
 ②探索行動
 ③疲労
 ④涙を流すむせび泣く泣き叫ぶ
 ⑤過活動
 ⑥社会的引きこもり

・人によって違う症状のあらわれ方
 ①食欲不振
 ②睡眠障害
 ③活力の喪失、消耗
 ③身体愁訴
 ④故人の症状に類似した身体愁訴
 ⑤免疫機能や内分泌機能の変化
 ⑥病気の罹りやすさ

・悲しみに向き合うなかでの成長
 ①他者との関係
 ②新たな可能性
 ③人間としての強さ
 ④スピリチュアルな変化
 ⑤人生に対する感謝

・「愛着理論」愛着対象からの望まない分離/愛着理論に基づく悲嘆のプロセス
 ①無感覚と不信
 ②思慕と探求
 ③混乱と絶望
 ④再建

・「段階・位相モデル」時間軸で考える悲嘆のプロセス
 ショック期⇒喪失の認識期⇒引きこもり期⇒癒し期⇒再生期

・「課題モデル」/死別後に取り組むべき課題(ウォーデンの4つの課題)
 ①喪失の現実を受け入れること
 ②悲嘆の痛みを消化していくこと
 ③故人のいない世界に適応すること
 ④故人を思い出す方法を見いだし、残りの人生の旅路に踏み出すこと

・「二重過程モデル」大きな2つの課題に並行して向き合う
   喪失志向        回復志向
  グリーフワーク    生活変化への参加
  侵入的悲嘆      新しいことの実行
  愛着や絆の崩壊    悲嘆からの気そらし
  亡くなった人物の   悲嘆の回避や否認
  位置づけのし直し
 回復変化の否認や回避  新しい役割やアイデンティティまたは関係性

・「意味再構成モデル」/自分なりの意味づけをする
 従来の価値観を見直し、自分なりの意味を探求す

・継続する絆/亡き人とどのようにつながるかは人それぞれ
 ①継続する絆の例
 ②近くで温かく見守ってくれていると思っている
 ③困ったことがあると、亡き人ならどうするだろうと考える
 ④心の中で生きていると感じる
 ⑤亡き人の写真を持ち歩き、ことあるごとに語りかける
 ⑥間違った振る舞いや行動をしないように見ていてくれる
 ⑦仏壇やお墓の前で亡き人と対話する
 ⑧どう生きたら亡き人は喜んでくれるだろうかと想像する
 ⑨声が聞こえたり、夢に出てきたりして、メッセージを送ってくれる

・心の回復力/レジリエンスは高められる
 ①人とのつながりを持つこと
 ②危機的状況を、乗り越えられない問題と捉えないようにすること
 ③変化は人生の一部だと受け入れること
 ④みずからの目標に向けて行動すること
 ⑤果敢に行動すること
 ⑥自分を発見する機会を探すこと
 ⑦自分自身を肯定的に見られるようになること
 ⑧広い視野で物事を見ること
 ⑨前向きな見通しを持ち続けること
 ⑩自分自身をいたわること

・今日一日をとにかく生きる/今と同じつらさがずっと続くわけではない
 ①どうしようもなくつらいときの過ごし方
 ②なにもしなくてよい
 ③時間の流れに身をゆだねていい
 ④朝、起きなくていい
 ⑤生きる意味がわからなくていい
 ⑥自分を責めてもいい
 ⑦亡くなった人のことだけを考えてもいい
 ⑧今はいきているだけでいい

・消えないかなしみ
 濁った水(心の中が悲しみでいっぱいの状態)
 ⇒澄んだ水(悲しみは心の奥に沈んでいる)
 ⇒揺さぶられると再び濁る(記念日反応など何かのきっかけで悲しみがあらわれる)

・石川啄木
 悲しみの強くいたらぬ さみしさよ わが児のからだ冷えてゆけども

・怒りをコントロールする方法の例
 ①怒りの気持ちを聞いてもらう
 ②怒りを体で表現する
 ③深呼吸で心を落ち着ける

・遺族の心残りなこと
 ①看取りに立ち会えなかったこと
 ②体の異変に早く気づいてあげられなかったこと
 ③定期的な検診をもっとすすめておけばよかったこと
 ④お別れの言葉をいえなかったこと
 ⑤一緒にもっと旅行や遊びに行っておけばよかったこと
 ⑥十分なお世話ができなかったこと
 ⑦結婚や孫の顔をみせられなかったこと
 ⑧お別れの言葉を聞けなかったこと
 ⑨元気なときにもっと優しく接してあげればよかったこと
 ⑩亡くなる前に好きなものを食べさせてあげられなかったこと

・自分の体をいたわりましょう
 ①十分な睡眠をとる
 ②栄養のある食事をとる
 ③昼間に横になって体を休める
 ④生活のリズムを整える
 ⑤好きな飲み物を飲み、リフレッシュする
 ⑥リラックスする時間を意識して作る
 ⑦ぬるめのお湯でゆっくり入浴する
 ⑧心が癒される音楽を聞き、瞑想する

・自分の気持ちを人に話す
 ①人に“話すこと”の意義は、相手に何らかの反応を期待するというよりは、自分の気持ちに対して距離を取って見つめ直せることにあります。
 ②言葉にできない想いや感情を、あえて言語化するという過程をとおして、自分の気持ちがよりはっきりとみえてくるでしょう。

・書いて心を整理する/気持ちを書く手段の例
 ①ノートを用意し、書きたいときに亡き人への想いを書く
 ②毎日でなくてもいいので、日記をつける
 ③SNS上に自分の気持ちを書く
 ④俳句や短歌を詠む
 ⑤亡き人への手紙を書く
 ⑥スマホのメモ機能に亡き人への想いを書いていく

・ヴィクトール・E・フランクル
 「人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題なのではなく、むしろ人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである」

・メモリー・ボックスとは、亡き人の思い出を大切に持ち続けるために、そのなかに亡き人にまつわるものを入れる装飾した箱を意味しています。

心を癒してくれる絵本
『わすれられないおくりもの』作・絵;スーザン・バーレイ
『おじいちゃんがおばけになったわけ』作;キム・フォップス・オーカーソン 絵;エヴァ・エリクソン
『悲しみのゴリラ』作;ジャッキー・アズーア・クレイマー 絵;シンディ・ダービー
『もういちど会える』作・絵;葉祥明
『このあとどうしちゃおう』作;ヨシタケシンスケ
『岸辺のふたり』作;マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
『おばあちゃんがいなくなっても・・・』作;ルーシー・シャーレンベルク 絵;フェレーナ・バルハウス
『悲しい本』 作;マイケル:ローゼン 絵;クェンティン・ブレイク
『ずーっと ずっと だいすきだよ』絵・文;ハンス・ウィルヘルム
『きみのことが だいすき』作・絵;いぬいさえこ

大切な人を亡くした人の体験記
『妻を看取る日 国立がんセンター名誉総長の喪失と再生の記録』垣添副忠生著
『かなしみとともに生きる~悲しみのグラデーション~』本郷由美子著
『没イチ パートナーを亡くしてからの生き方』小谷みどり著
『なくしたものとつながる生き方』尾角光美著
『わたしからはじまる 悲しみを物語るということ』入江杏著
『逝ってしまった君へ』あさのますみ著
『お空からちゃんと見ててね-作文集・東日本大震災遺児たちの10年』あしなが育英会編
『旦那が突然死にました』せせらぎ著
『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』宮川サトシ著
『誕生死』流産・死産・新生児死で子をなくした親の会

悲嘆やグリーフケアを学ぶための本
『悲嘆カウンセリング改訂版-グリーフケアの標準ハンドブック』J・W・ウォーデン著
『親と死別した子どもたちへ-ネバー・ザ・セイム 悲嘆と向き合い新しい自分になる』ドナ・シャーマン著
『家族を亡くしたあなたに-死別の悲しみを癒すアドバイスブック』キャサリン・M、サンダーズ共著
『グリーフケア入門:悲嘆のさなかにある人を支える』高木慶子著
『悲嘆とグリーフケア』広瀬寛子著
『産声のない天使たち』深澤友紀著
『増補版 悲嘆学入門-死別の悲しみを学ぶ』坂口幸弘著
『自死遺族として生きる-悲しみの日々の証言』若林一実著
『喪失とともに生きる-対話する死生学』竹之内裕文・浅原聡子共著
『死別の悲しみに向き合う-グリーフケアとは何か』坂口幸弘著

感想
 生きるということは、過酷な人生からの問いかけというか、一方的な通告があります。それをどうするか、どう判断して、選択肢によって、意味・価値が生まれるのでしょう。
 ロゴセラピーでは、私たちが人生に絶望しても、人生は私たちに絶望せず、期待していると考えます。
 グリーフワークを参考にしながら、良い選択肢を選ぶことだとわかっていても、なかなかできません。
でも人生の通告は変えることができません。できることは今からどうするかだけだと分かっていても難しいです。
本が何かヒントを与えてくれるのでしょう。

「ニーバーの祈り」(ウィキペディアより)
英語(英語原文)
O GOD, GIVE US
SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM

日本語訳(翻訳者:大木英夫)
神よ
変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。






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