平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

CONTROL~犯罪心理捜査~ 安易なドラマづくりはやめよ!

2011年01月12日 | 邦画
 刑事ドラマは数字がとれる。
 主役は旬の松下奈緒。
 設定は「ガリレオ」が受けたから、同じ様なのでいいや。
 みたいな企画意図が見え見えの作品。

 今のテレビドラマは混迷していますなぁ。
 というより、われわれ視聴者の目が肥えたのか?
 もう安易なものにはダマされない。

 推理ドラマとしてはどうだろう?

 通り魔殺人。
 でもあっという間に殺された三人が振り込み詐欺で関係があることがわかっちゃった。
 そして、犯人は簡単に屋根の上で(←なぜ屋根の上?)捕まり、最初と二番目の犯行は自分がやったと証言。
 ならば三番目に殺された男の両親が怪しい、と流れるようなストーリー展開。
 そこには何の葛藤も謎もドラマもない。
 おまけに動機はすごくありきたり。

 唯一の救いは、<後ろから刺したこと>に関する瀬川里央(松下奈緒)と心理学教授の南雲準(藤木直人)のやりとり。

 里央「顔を見られなかった、父親だから」
 南雲「いや、父親なのにだ」

 里央は、父親だから息子の顔を正面から見るのがつらくて、後ろから刺したと考えたが、南雲は最後の最後まで正面から向き合えなかった父親を非難する。
 ここは上手い。
 これがプロの脚本家の仕事だ。
 だが、よかったのはここだけ。

 「踊る大捜査線」は官僚と現場、警視庁と所轄という対立があったから面白かった。警察は会社、警察官はサラリーマンと変わらないという視点も。
 「古畑任三郎」は舞台劇を見るような刑事と犯人との対決があったからすごかった。
 「相棒」は推理ものとしてのクォリティにこだわり続けたからジワジワブレイクした。

 テレビ局の皆さん、安易なドラマづくりはやめて下さい。


※追記
 今期の刑事物で期待なのは、今週土曜日の日テレ「デカワンコ」かな。
 だって設定がブッ飛んでいる!
 やるならこれくらいやって下さい!


コメント
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