主人公・木村佐和子(満島ひかり)は言う。
「あたしって中の下だから」
不況の時代が続き、閉塞感が漂う中、われわれ、特に若者の意識は<中の下>なんですね。
これが高度経済成長、あるいはバブルの時代なら違っていた。
一億総中流、「がんばれば報われる」という言葉を素直に信じることが出来て上を向いて歩けていた。
バブルの時などは、<JAPAN AS NO.1>だった。
だが、現在は違う。
みんなが行き詰まって、<中の下>意識。
この作品、前半1時間は、主人公・佐和子の<中の下>意識がダラダラと語られる。
「中の下だから派遣社員で、不当な扱いを受けても仕方がない」
「中の下だから、バツイチ、子持ちの情けない中年男とつき合っていても仕方がない」
「中の下だから、実家の工場のおばさんたちに<男に失敗したバカ女>と悪口を言われても仕方がない」
こんな佐和子が後半大きく変わる。
たくましく開き直る。
彼女は言う。
「中の下のどこが悪いの!」
「あんたたちだって、中の下じゃない!」
「中の下なんだから、がんばらなくちゃ!」
今まで
<中の下>→「仕方がない」 と考えていた佐和子が
<中の下>→「がんばるかしかない」 と大きく変化するのだ。
これが佐和子のたどり着いた境地。
たくましい自己認識だ。
そして現代のこの国も、ここからスタートしなければいけない様な気がする。
「あたしって中の下だから」
不況の時代が続き、閉塞感が漂う中、われわれ、特に若者の意識は<中の下>なんですね。
これが高度経済成長、あるいはバブルの時代なら違っていた。
一億総中流、「がんばれば報われる」という言葉を素直に信じることが出来て上を向いて歩けていた。
バブルの時などは、<JAPAN AS NO.1>だった。
だが、現在は違う。
みんなが行き詰まって、<中の下>意識。
この作品、前半1時間は、主人公・佐和子の<中の下>意識がダラダラと語られる。
「中の下だから派遣社員で、不当な扱いを受けても仕方がない」
「中の下だから、バツイチ、子持ちの情けない中年男とつき合っていても仕方がない」
「中の下だから、実家の工場のおばさんたちに<男に失敗したバカ女>と悪口を言われても仕方がない」
こんな佐和子が後半大きく変わる。
たくましく開き直る。
彼女は言う。
「中の下のどこが悪いの!」
「あんたたちだって、中の下じゃない!」
「中の下なんだから、がんばらなくちゃ!」
今まで
<中の下>→「仕方がない」 と考えていた佐和子が
<中の下>→「がんばるかしかない」 と大きく変化するのだ。
これが佐和子のたどり着いた境地。
たくましい自己認識だ。
そして現代のこの国も、ここからスタートしなければいけない様な気がする。