スクープを狙う記者・弓成亮太(本木雅弘)。
「部数が欲しけりゃ、スクープを連発すればいい」と販売部に食ってかかる傲慢さ。
これだけだと、ただの自信過剰の野心家だが、弓成にはその根本となる思想があった。
それは敗戦で理解した<国家>というものの真実。
国は国民をだまし、戦争を続行し、多くの国民を苦しめ、死に追いやったという現実。
弓成は言う。
「国が本当のことを言っているとは限らない。いつの時代でも苦しむのは国民だ。俺は国のウソや欺瞞を暴く」
こんな発言もしている。
「政府の欺瞞に見て見ぬふりをしろと言うのですか。それでは新聞記者をやっている意味がありません」
「俺の記事で日本を動かしたい。未来を変えたい」
弓成はただの自信過剰な野心家ではなかった。
上に書いたような思いで行動している新聞記者だった。
その志は素晴らしい。
しかし、理念と戦術は違う。
自分の理念や目的をどのように実現するかは個人の裁量だが、弓成はやり方(戦術)を間違った。
事務官の三木昭子(真木よう子)を使った情報漏洩。
それを巨大権力につけ込まれた。
権力は自分を脅かす存在を許さない。あらゆる手段を使って葬り去ろうとする。
弓成の場合は昭子とのスキャンダル。
この作品は、国家という巨大権力に立ち向かった弓成というドン・キホーテの敗北の物語である。
それがどのように今後描かれるかは楽しみであるが、一方で現在のマスコミのことを考える。
現在のマスコミに弓成のような記者はいるのか?
記者クラブでの発表をそのまま記事にしている、事なかれ主義の<御用記者><サラリーマン記者>ばかりではないのか?
元沖縄防衛局長・田中聡氏の不適切発言をスッパ抜いたのは、地元の琉球新報だった。
他の新聞は何をしていたのか?
「オフレコだよ」「書いたら出入り禁止だよ」と言われて、口を閉ざしていたのではないか。
弓成はやり方を間違えて権力につけ込まれたが、志はジャーナリストだった。
弓成の志を継ぐジャーナリストよ、現れよ!
「部数が欲しけりゃ、スクープを連発すればいい」と販売部に食ってかかる傲慢さ。
これだけだと、ただの自信過剰の野心家だが、弓成にはその根本となる思想があった。
それは敗戦で理解した<国家>というものの真実。
国は国民をだまし、戦争を続行し、多くの国民を苦しめ、死に追いやったという現実。
弓成は言う。
「国が本当のことを言っているとは限らない。いつの時代でも苦しむのは国民だ。俺は国のウソや欺瞞を暴く」
こんな発言もしている。
「政府の欺瞞に見て見ぬふりをしろと言うのですか。それでは新聞記者をやっている意味がありません」
「俺の記事で日本を動かしたい。未来を変えたい」
弓成はただの自信過剰な野心家ではなかった。
上に書いたような思いで行動している新聞記者だった。
その志は素晴らしい。
しかし、理念と戦術は違う。
自分の理念や目的をどのように実現するかは個人の裁量だが、弓成はやり方(戦術)を間違った。
事務官の三木昭子(真木よう子)を使った情報漏洩。
それを巨大権力につけ込まれた。
権力は自分を脅かす存在を許さない。あらゆる手段を使って葬り去ろうとする。
弓成の場合は昭子とのスキャンダル。
この作品は、国家という巨大権力に立ち向かった弓成というドン・キホーテの敗北の物語である。
それがどのように今後描かれるかは楽しみであるが、一方で現在のマスコミのことを考える。
現在のマスコミに弓成のような記者はいるのか?
記者クラブでの発表をそのまま記事にしている、事なかれ主義の<御用記者><サラリーマン記者>ばかりではないのか?
元沖縄防衛局長・田中聡氏の不適切発言をスッパ抜いたのは、地元の琉球新報だった。
他の新聞は何をしていたのか?
「オフレコだよ」「書いたら出入り禁止だよ」と言われて、口を閉ざしていたのではないか。
弓成はやり方を間違えて権力につけ込まれたが、志はジャーナリストだった。
弓成の志を継ぐジャーナリストよ、現れよ!