平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

デート~恋とはどんなものかしら~ 第3話 手首と肘の間にもうひとつ関節がある!

2015年02月03日 | 恋愛ドラマ
 人間関係って距離感がむずかしい。
 適度な距離感を保てるのが常識人。

 ところが、依子(杏)と巧(長谷川博己)は距離感ゼロ。
 他人に対して容赦ない。

 果樹園農家の男には数字を示して、その夢は実現しないといい、奥田という男には「男性の皆さまの諸情報を独自の基準で数値化し採点したんです。
その結果、奥田さんは98.5点という高得点でした」と喜ばせるが、他に奥田より高得点の1位2位の男がいることを告げる。

 巧も漫画家志望の榊原まゆ(吉谷彩子)のマンガを見て、
「このタイトルは何だ? 『あいつとわたしのラブゲーム!』って。昭和のムード歌謡か!」(笑)
「『美人に向かって失礼ね!』『えっ美人? どこどこ?』『ここよここ。目の前よ!』『えっ、目の前?』『いないよ。どこどこ?』『私よ私!』こんなやりとりに何コマ使ってるんだよ!」(笑)
「絵もデッサンの基本がまるでなってない! 手首と肘の間にもうひとつ関節がある!」(笑)

 依子と巧は距離感ゼロで他人とボクシングをしている。
 本人たちには悪気はないんですけどね、むしろウソをつかず、誠意をもって言っている。
 でも、人は<夢が実現しないこと>も<3位の男であること>も<マンガが下手であること>も認めたくない。
 出来れば、むきだしの現実から目を背けたいと思っている。

 だから、距離感ゼロで打ち合える依子と巧は、似たもの同士でベストカップルなのかな?

 それにしても人間社会には野獣がいっぱいいますね。
 あんなにほんわかしていた漫画家志望の榊原まゆは巧に酷評されてブチ切れたし、島田宗太郎(松尾諭)と意気投合とした秀子(三倉茉奈)は、宗太郎が自分を満足させられないヘタレだとわかると、縄で縛って痛めつける(笑)
 実に人間というのは恐ろしい。
 一皮剝けば、どんな野獣が隠れているかわからない。

 最後は巧のこのせりふ。

「知り合った男と酒を飲んで意気投合して、それで部屋に入るっていうのは大人の男女としてはよくあることなのかな? Vシネとかではよくあるんだけどさ。現実でも普通のことなんだよね? 別に事件性とかないよね?」

 わかる。
 僕も、現実をほとんど<小説>や<コミック>や<ドラマ>や<映画>の体験を通して見ているので。
「Vシネとかではよくあるんだけどさ。現実でも普通のことなんだよね?」
 という戸惑い方は、まさにヲタクの発想。

 巧のような男は、フィクションの中だけで生きて現実に関わらない方がいいのですが、これからも現実と格闘し、奮闘しなければならないようです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする