「そなたは弟を殺しただけではない。この母も殺したのです」
「終わった……。わしは父も弟も母も失った……」
信長(染谷将太)が尾張を平定して得たものは喪失だった。
斎藤義龍(伊藤英明)が美濃を平定して得たのは次のようなものだった。
「今まで血を流しすぎた。
弟を殺し、父を殺し、わしに従う者はおるが、ただわしを怖れ、表向きそうしているに過ぎぬ。
腹の中では何を企んでいるのか、わかったものではない」
信長も義龍も『孤独』なんですね。
権力者の孤独。
そんな中、必要なのは、いっしょに戦ってくれる心許せる仲間・同志。
信長の場合は、悲嘆の夫に寄り添った帰蝶(川口春奈)であり、
義龍の場合は、旧友でストレートに意見してくれる光秀(長谷川博己)だった。
多くの人は、権力を求めて奮闘する。
時には非情なこともする。
でも、それは果たして幸せなのだろうか?
………………
光秀は義龍の「わしに仕えないか?」という申し出を断った。
その理由は、道三のことが引っ掛かっていたことと『義龍の限界』のせいだろう。
義龍は言う。
「尾張をのみ込み、美濃を豊かな大きな国にするつもりじゃ」
義龍の根本の発想は、美濃を大きくすること。
自分の領地・美濃にこだわっている点で、義龍の発想は凡庸だ。
これが義龍の限界なのだろう。
一方、信長。
尾張と摂津を取り替えよう、と言う!
信長は現在の領地・尾張にこだわっていない。
摂津の方が堺があって豊かだし、今川が隣りにいないから、いくさをせずに治政できると考えている。
この大胆な発想!
合理的な判断!
義龍と大きく違う点でもある。
「信長から目を離すな」と道三(本木雅弘)は言ったが、光秀も注目せざるを得ない。
光秀は『誰も攻めてこない大きな国づくり』をできるのは信長ではないか、と考えている。
将軍・足利義輝(向井理)は無力だった。
今川の侵攻に悩む信長に義輝ができることは『官職を与えること』。
ただ、それしか出来ない。
信長、義龍、義輝──
この3人の中で「麒麟を呼べるのは誰なのか?」
光秀はこれを確かめようとしている。
今回、斎藤義龍は脱落。
事なかれ主義の朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)はとっくに脱落!(笑)
平和への道はまだ長く、遠いようだ。
「終わった……。わしは父も弟も母も失った……」
信長(染谷将太)が尾張を平定して得たものは喪失だった。
斎藤義龍(伊藤英明)が美濃を平定して得たのは次のようなものだった。
「今まで血を流しすぎた。
弟を殺し、父を殺し、わしに従う者はおるが、ただわしを怖れ、表向きそうしているに過ぎぬ。
腹の中では何を企んでいるのか、わかったものではない」
信長も義龍も『孤独』なんですね。
権力者の孤独。
そんな中、必要なのは、いっしょに戦ってくれる心許せる仲間・同志。
信長の場合は、悲嘆の夫に寄り添った帰蝶(川口春奈)であり、
義龍の場合は、旧友でストレートに意見してくれる光秀(長谷川博己)だった。
多くの人は、権力を求めて奮闘する。
時には非情なこともする。
でも、それは果たして幸せなのだろうか?
………………
光秀は義龍の「わしに仕えないか?」という申し出を断った。
その理由は、道三のことが引っ掛かっていたことと『義龍の限界』のせいだろう。
義龍は言う。
「尾張をのみ込み、美濃を豊かな大きな国にするつもりじゃ」
義龍の根本の発想は、美濃を大きくすること。
自分の領地・美濃にこだわっている点で、義龍の発想は凡庸だ。
これが義龍の限界なのだろう。
一方、信長。
尾張と摂津を取り替えよう、と言う!
信長は現在の領地・尾張にこだわっていない。
摂津の方が堺があって豊かだし、今川が隣りにいないから、いくさをせずに治政できると考えている。
この大胆な発想!
合理的な判断!
義龍と大きく違う点でもある。
「信長から目を離すな」と道三(本木雅弘)は言ったが、光秀も注目せざるを得ない。
光秀は『誰も攻めてこない大きな国づくり』をできるのは信長ではないか、と考えている。
将軍・足利義輝(向井理)は無力だった。
今川の侵攻に悩む信長に義輝ができることは『官職を与えること』。
ただ、それしか出来ない。
信長、義龍、義輝──
この3人の中で「麒麟を呼べるのは誰なのか?」
光秀はこれを確かめようとしている。
今回、斎藤義龍は脱落。
事なかれ主義の朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)はとっくに脱落!(笑)
平和への道はまだ長く、遠いようだ。