goo blog サービス終了のお知らせ 

平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

麒麟がくる 第23回「義輝、夏の終わりに」~人生の秋を憂う将軍・義輝。現役で夏を謳歌する信長・久秀

2020年09月14日 | 大河ドラマ・時代劇
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる……
 もはや、その季節じゃ。夏は終わった、わしの夏は……」

 人生の秋を感じ、悲嘆に暮れる将軍・足利義輝(向井理)。
 まあ、秋は秋で美しいんですけどね。
 義輝には秋の美しさが目に入らない様子。
「誰か、ある?」と叫んでも誰もいないのが哀しい。
 そんな中、光秀(長谷川博己)と心を通じ合えたのは唯一の救いだった。

 一方、信長(染谷将太)や松永久秀(吉田鋼太郎)は、春や夏を謳歌している。
 信長は美濃攻めで忙しい。
 木下藤吉郎(佐々木蔵之介)という家臣もできた。
 久秀は次の将軍選びで暗躍。
 いはく、
「物はもともと価値があるわけではない。物の値打ちは人がつくるものじゃ。
 将軍の値打ちもそうじゃ。
 人が決める。人がつくっていくのだ。
 人が相応しいと思えば値打ちが上がり、相応しくないと思えば値打ちが下がる」

 余談だが、
 信長ら戦国武将は勲功のあった家臣に与える領地が足りないから、茶器を価値あるものにして領地の代わりに渡したとか。
 家臣は茶器など腹の足しにもならないのに有り難かった。
 現代でもブランド品のバッグなどが有り難がられているが、ブランドに興味のない僕にはただのカバンにしか見えない。
 ………………

 さて光秀。
 そんな秋(=義輝)と夏(=信長・久秀)の間にあって迷い始めた。
 朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)の言葉を引用して、
「殿は言った。
 国の外に振りまわされるな。
 野心を持たず、この国にじっとしておれ。
 妻や子供、自分の家が一番いいのだ、と。
 先程、家の庭に立った時、そうやもしれんと思った」

 光秀は将軍・義輝を見て、諸行無常──世の営みの虚しさを感じたのだろう。
 義輝に殉じて、このまま世に出ず、静かに暮らそうと思ったのかもしれない。

 しかし、妻・熙子(木村文乃)は、
「そう思っていただいて、うれしうございます。
 ただ美濃では織田様と齋藤様が激しくいくさの最中でございます。
 今こうしていても、いくさで誰かが命を落としている。
 そう考えると、つろうございます。
 どの国からもいくさがなくなれば……そう思うのです」

 人生の秋は、光秀にはまだ先のようだ。
 夏は「麒麟がくる国」の実現をめざして戦う日々。
 ドロドロでハードな時期。

 とは言え、光秀の雌伏期はまだ続く。


※追記
 ひとり忘れていました!
 駒ちゃん(門脇麦)は「春の時期」を生きてますね。
 いろいろなものを見聞きして吸収している感じ。
 世の中の見方が素直。
 オトナ・東庵先生のオモテとウラにも無頓着。
 今度は商売を始めるようだし、彼女には無限の可能性がある。

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする