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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

麒麟がくる 第40回「松永久秀の平蜘蛛」~十兵衛がはじめて嘘をついたぞ

2021年01月11日 | 大河ドラマ・時代劇
「何故じゃ、何故、皆はわしに背を向ける?」
 これが権力者の孤独だ。
 まわりに信じられる者がいなくなり、
 まわりがすべて敵に見えて、狂いだし、粛清を始める。
 強権と恐怖の政治は権力者を狂わせる。

 今回は帰蝶(川口春奈)が「山を降りて」、信長(染谷将太)のもとを去り、
 光秀(長谷川博己)も嘘をついてしまった。
「十兵衛がはじめて嘘をついたぞ、十兵衛が……」
 信長にとって、光秀の嘘はかなりのショックであっただろう。
 光秀に対する不信。
 これで信長は光秀の諫言・進言を聞かなくなり、怒りや憎しみさえ覚えるようになる。
 ………………

 さて平蜘蛛。
 松永久秀(吉田鋼太郎)が光秀に平蜘蛛を託したのは『罠』だったのか?

 光秀はそう考えた。
 自分と信長を離間させるための罠だと。

 しかし、久秀の本意は違っていたようだ。
「この名物を持つ者は持つだけの覚悟がいる」
「心美しき者、志高き者が持つべきもの」
 久秀は、光秀に心美しく、志高く生きろと言っている。
 つまり、
・麒麟がくる国にするために働け。
・まっすぐに生きろ。誇りを捨てるな。
・信長が麒麟をもたらす人物かどうかを考えよ。
 と言っている。
 だから光秀は帝に会って意見を聞こうと思った。

 信長とのやりとりといい、
 平蜘蛛を使って、なかなかのドラマをつくったなあ。
 光秀は信長に嘘をついたのは、正直に話せば平蜘蛛を信長に渡すことになるから。
 平蜘蛛を渡せば、松永久秀の思いを踏みにじることになると思ったからだろう。
 こんなせりふもあった。
「松永さま~! げせぬ、げせぬ、げせぬ~!」
 涙を流して怒ってくれる光秀に久秀は心を動かされたことであろう。
 ふたりの心は通じ合っている。

 帰蝶とはこんなせりふ。
「けしかけたのは私も同様。私も祟りを受けなければなりませぬ」
 光秀は、信長を今の地位に押し上げて狂わせてしまった責任を取ろうとしている。
 帰蝶もそう考えているのであろう。
 本能寺の動機が見えて来ましたね。
・麒麟がくる国をつくるために本能寺をおこなう。
・信長を狂わせてしまった責任を取るために本能寺をおこなう。
・信長の苦悩を終わらせるために本能寺をおこなう。

 本能寺まであとわずかだ。

コメント (2)
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