平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

どうする家康 第18回「真・三方々原合戦」~24年前に果たせなかった約束を果たさせて下さい! 殿をお守りいたします!

2023年05月15日 | 大河ドラマ・時代劇
「24年間果たせなかった約束を果たさせて下さい!
 殿をお守り致します!」

 夏目広次(甲本雅裕)が家康(松本潤)の具足を纏って身代わりに……!
 その理由は──
 24年前、夏目吉信を名乗っていた頃、幼少の家康に「お守りいたします」と約束したのに二度も裏切ってしまったから。
 そのことは広次の心にずっと暗い影を落としていた。
 しかし今回、やっとその約束を果たせた。
 その瞬間、広次は「吉信」に戻れた。

 家康が広次の名前を覚えられなかったのには理由があった。
「広次」という名がしっくり来ていなかったのだ。
 家康は無意識に広次に「吉信」を見ていた。
 それが一致した時、かつての絆が復活した。

 この名前の言い間違い、
 ギャグとして、しつこいな~と思っていたが、こんな仕掛けがあったのか。

 広次は三河の一向一揆の時に許されなかったら、ここまでしなかったのだろう。
 主従関係など、所詮利害の結びつき、と割り切って見捨てていたかもしれない。
 しかし、家康は許した。
 結果、広次はこの人のために戦いたいと思った。

 重臣の死は他にも。
 本多忠真(波岡一喜)。
 戦いでともに果てようとする本多忠勝(山田裕貴)に、
「おぬしの死に場所はここではないだろうが!」
「殿を守れ! お前の大好きな殿を!」

 夏目広次もそうだが、みんな家康のことが好きなんですね。
 これが徳川家臣団の強さ。
 信玄(阿部寛)来襲に際し、信長(岡田准一)は家臣に「自分のなすことをせよ」と檄を飛ばしたが、徳川家臣団は言われなくてもそれをやっていた。
 それぞれが自分の出来ることを全力でする。
 そこに打算、保身、利害はない。
 こういう組織は実は強い。
 信長の組織は、恐怖と恩賞で動いている組織で、案外、脆いのかもしれない。

 さて家康。
 広次らの死を受けて、
「わしは皆に生かされている。決して無駄にはせん」

 家康はたくさんの人の思いを背負っている。
 もはや、その重荷を下ろすことはできないようだ。

コメント (2)
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