映画『オッペンハイマー』を見たので「量子力学」の話を文系レベルでやってみる。
爆弾には3つのコンセプトがある。
・一般的な爆弾~化学反応でエネルギーを放出するもの。
・原子爆弾 ~核分裂(Fission)でエネルギーを放出するもの。
・水素爆弾 ~核融合(Fusion)でエネルギーを放出するもの。
一般的な爆弾は「古典力学の世界」「元素の世界」だ。
たとえば黒色火薬。
硝酸カリウム(硝石)75%、硫黄10%、木炭15%を混合物で、
これらの元素が化学反応することで爆発が起きる。
……………………………………
原子爆弾、水素爆弾は「量子力学」「原子」の世界だ。
原子は「陽子」「中性子」「電子」で構成されている。
有名なのは以下の「ボーアの原子模型」だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/69/cb34cf2ab59ffde7603eb7d20c978a51.jpg)
陽子と中性子のかたまり(原子核)のまわりを電子がまわっている。
陽子はプラス電荷で電子はマイナス電荷なので、磁石の仕組みで陽子と電子で反発し合っているのだ。
より具体的に描くと──
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/46/46a85710343c6346cee39aaad0dd5966.png)
さて、ここで原子爆弾。
一般的な物理学では、原子核は硬く、化学反応は起きないとされてきた。
だが、映画『オッペンハイマー』でも描写があったが、それが可能になった。
ウラン238は陽子・中性子の結合の硬い原子だ。
一方「ウラン235」は中性子が3つ足りない「不安定」な原子だ。
この「ウラン235」に中性子をぶつけると、ウラン236になり、ふたつに割れる。
ふたつに割れた結果、「バリウム144」と「クリプトン89」と「2個の中性子」となる。
これが「核分裂反応」でその際に莫大なエネルギーが発生する。
これが原子爆弾だ。
原子爆弾の怖ろしさは他にもある。
分裂して発生した2個の中性子がさらにぶつかり、核分裂がさらに起きるのだ(連鎖反応)。
この連鎖反応で原子爆弾はさらに大きなエネルギーを出してしまう。
そして、連鎖反応はこれだけでは収まらない可能性を秘めていた。
大気中の窒素との連鎖反応だ。
映画『オッペンハイマー』では、窒素との連鎖反応が起きて地球上を覆い尽くすという計算が出てオッペンハイマーがアインシュタインに意見を求めにいくというシーンがあったが、もしその計算が正しかったら世界は滅亡していた。
………………………………………………
そして水素爆弾。
水爆は「核分裂」ではなく「核融合」の理論で作られる。
P P2 P3という質量数(中性子の数)が違う元素(同位体=アイソトープ)を融合させて核分裂をはるかに上まわる爆弾をつくろうとしたのだ。
※P~水素の原子番号。
これにはオッペンハイマーは反対した。
これ以上、人類に破滅をもたらす兵器をつくってはならないと考えた。
一方、原子力委員会のルイス・ストローズはソ連に対する優位性という政治的理由から水爆を推進。
反対するオッペンハイマーを排除しようとする。
映画『オッペンハイマー』でオッペンハイマーのパートが「FISSION」と表示され、ストローズのパートが「FUSION」と表示されたのは、このためだ。
………………………………………
原子爆弾の愚かさについては言うまでもないが、「量子力学」は面白いし、否定されるべきものではない。
ここからは文系の感想になってしまうが、
・目に見えない、とんでもなく小さなものに膨大なエネルギーが宿っているってすごい!
・世界のあらゆるものが、陽子・中性子・電子でできていると考えたら世界が違って見えて来る!
・それはわれわれ人間も!
人間も、陽子・中性子・電子のかたまり。
死ねば、それらに戻るだけ。
エネルギー不変の法則で消滅することはない。
爆弾には3つのコンセプトがある。
・一般的な爆弾~化学反応でエネルギーを放出するもの。
・原子爆弾 ~核分裂(Fission)でエネルギーを放出するもの。
・水素爆弾 ~核融合(Fusion)でエネルギーを放出するもの。
一般的な爆弾は「古典力学の世界」「元素の世界」だ。
たとえば黒色火薬。
硝酸カリウム(硝石)75%、硫黄10%、木炭15%を混合物で、
これらの元素が化学反応することで爆発が起きる。
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原子爆弾、水素爆弾は「量子力学」「原子」の世界だ。
原子は「陽子」「中性子」「電子」で構成されている。
有名なのは以下の「ボーアの原子模型」だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/69/cb34cf2ab59ffde7603eb7d20c978a51.jpg)
陽子と中性子のかたまり(原子核)のまわりを電子がまわっている。
陽子はプラス電荷で電子はマイナス電荷なので、磁石の仕組みで陽子と電子で反発し合っているのだ。
より具体的に描くと──
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/46/46a85710343c6346cee39aaad0dd5966.png)
さて、ここで原子爆弾。
一般的な物理学では、原子核は硬く、化学反応は起きないとされてきた。
だが、映画『オッペンハイマー』でも描写があったが、それが可能になった。
ウラン238は陽子・中性子の結合の硬い原子だ。
一方「ウラン235」は中性子が3つ足りない「不安定」な原子だ。
この「ウラン235」に中性子をぶつけると、ウラン236になり、ふたつに割れる。
ふたつに割れた結果、「バリウム144」と「クリプトン89」と「2個の中性子」となる。
これが「核分裂反応」でその際に莫大なエネルギーが発生する。
これが原子爆弾だ。
原子爆弾の怖ろしさは他にもある。
分裂して発生した2個の中性子がさらにぶつかり、核分裂がさらに起きるのだ(連鎖反応)。
この連鎖反応で原子爆弾はさらに大きなエネルギーを出してしまう。
そして、連鎖反応はこれだけでは収まらない可能性を秘めていた。
大気中の窒素との連鎖反応だ。
映画『オッペンハイマー』では、窒素との連鎖反応が起きて地球上を覆い尽くすという計算が出てオッペンハイマーがアインシュタインに意見を求めにいくというシーンがあったが、もしその計算が正しかったら世界は滅亡していた。
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そして水素爆弾。
水爆は「核分裂」ではなく「核融合」の理論で作られる。
P P2 P3という質量数(中性子の数)が違う元素(同位体=アイソトープ)を融合させて核分裂をはるかに上まわる爆弾をつくろうとしたのだ。
※P~水素の原子番号。
これにはオッペンハイマーは反対した。
これ以上、人類に破滅をもたらす兵器をつくってはならないと考えた。
一方、原子力委員会のルイス・ストローズはソ連に対する優位性という政治的理由から水爆を推進。
反対するオッペンハイマーを排除しようとする。
映画『オッペンハイマー』でオッペンハイマーのパートが「FISSION」と表示され、ストローズのパートが「FUSION」と表示されたのは、このためだ。
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原子爆弾の愚かさについては言うまでもないが、「量子力学」は面白いし、否定されるべきものではない。
ここからは文系の感想になってしまうが、
・目に見えない、とんでもなく小さなものに膨大なエネルギーが宿っているってすごい!
・世界のあらゆるものが、陽子・中性子・電子でできていると考えたら世界が違って見えて来る!
・それはわれわれ人間も!
人間も、陽子・中性子・電子のかたまり。
死ねば、それらに戻るだけ。
エネルギー不変の法則で消滅することはない。