前半は忍者戦である。
上之郷城の鵜殿長照(野間口徹)と息子たちを生け捕りにする可能性を問われると、
服部半蔵(山田孝之)は──
「出来るか出来ないかは考えません。やれと言われればやるのみ」
前回、命を落とした大鼠と同じ言葉を言った。
半蔵の中には大鼠が生きている。
そして、もうひとりの大鼠が登場!
大鼠の娘(松本まりか)だ。
半蔵に「名は?」問われて、「今日から大鼠」←かっこいい!
忍び仕事では生足を見せて敵兵を魅了!
他の服部党もなかなか優秀だった。
死体を装い、苦無(くない)を使って城壁を登る。
城から飛び降りて自殺しようとした長照の息子たちも縄術で助けた。
とはいえ、半蔵がおむすびを持って来た時は野獣に戻ってしまったが……。
半蔵も魅せた。女大鼠は他でも活躍。
甲賀衆が長照を追い詰めたが、長照は自害。
作戦失敗かと思われたが、長照の視線を追って、息子たちが天井に隠れていることを突きとめた。
本多正信(松山ケンイチ)はなかなかのお調子者。
服部党の仕事を貶していたのに、長照の息子捕縛を聞くと──
「ほら、わしの言ったとおりになった」笑
ただ人質交換の際、元康(松本潤)の後ろで足を組んで座っている姿はかっこいい。
いるだけで絵になる。
………………………………………………
後半は親子の物語だった。
瀬名と子供たちを救うために、父・関口氏純(渡部篤郎)と母・巴(真矢ミキ)は自分が犠牲になると言う。
特に前回の奪還作戦で足を引っ張ってしまった巴は、感情に走り、忠臣の息子を蔑ろにしようとする氏真(溝端淳平)に「そんなことだから人が離れて行くのです!」と強く主張。
瀬名には「そなたが命をかけるべき時はいずれ来ます。その時まで強く生きるのです」
父・氏純も瀬名に「そなたは笑顔がよく似合う。笑顔を忘れるでないぞ」
そして瀬名。
当初、父と母に責任を取らせて自分と子供たちが生き残ることを拒むが、
父と母の思いを知って氏真に「お願い申し上げまする!」
父と母を犠牲にして自分と子供たちが生き残ることを受け入れた。
「お願い申し上げまする!」
この台詞はすごいな。
様々な感情が入り交じった台詞だ。
瀬名はこんなことを絶対に言いたくないはず。
瀬名が言わずに苦渋の表情をしているだけでも、このシーンは成り立つ。
だが、作家は敢えてこの台詞を言わせた。
そして氏真。
ラストシーンで、義元の鎧?を前で考え込む背中が映されたが、氏真は何を思ったのだろう?
義元と自分の器量の違いを実感したのか?
自分のそばに誰もいない孤独を感じたのか?
そう言えば、川を渡る竹千代が元康に「父上!」と叫んだ時、氏真は鉄砲を撃つ指示を出す軍配を下げた。
この時、氏真は父・義元を思い出したのだろう。
こんな壮絶なドラマの中で存在感をさりげなく見せたのが、岡部元信(田中美央)。
移動の際に瀬名たちの手を縛っていた縄を切り、子供を抱けるようにした。
斬れと氏真に命令されているのに、氏純たちを斬るのを何度もためらった。
岡部元信、今川氏真。
今後、彼らにもドラマがありそうだ。
上之郷城の鵜殿長照(野間口徹)と息子たちを生け捕りにする可能性を問われると、
服部半蔵(山田孝之)は──
「出来るか出来ないかは考えません。やれと言われればやるのみ」
前回、命を落とした大鼠と同じ言葉を言った。
半蔵の中には大鼠が生きている。
そして、もうひとりの大鼠が登場!
大鼠の娘(松本まりか)だ。
半蔵に「名は?」問われて、「今日から大鼠」←かっこいい!
忍び仕事では生足を見せて敵兵を魅了!
他の服部党もなかなか優秀だった。
死体を装い、苦無(くない)を使って城壁を登る。
城から飛び降りて自殺しようとした長照の息子たちも縄術で助けた。
とはいえ、半蔵がおむすびを持って来た時は野獣に戻ってしまったが……。
甲賀衆が長照を追い詰めたが、長照は自害。
作戦失敗かと思われたが、長照の視線を追って、息子たちが天井に隠れていることを突きとめた。
本多正信(松山ケンイチ)はなかなかのお調子者。
服部党の仕事を貶していたのに、長照の息子捕縛を聞くと──
「ほら、わしの言ったとおりになった」笑
ただ人質交換の際、元康(松本潤)の後ろで足を組んで座っている姿はかっこいい。
いるだけで絵になる。
………………………………………………
後半は親子の物語だった。
瀬名と子供たちを救うために、父・関口氏純(渡部篤郎)と母・巴(真矢ミキ)は自分が犠牲になると言う。
特に前回の奪還作戦で足を引っ張ってしまった巴は、感情に走り、忠臣の息子を蔑ろにしようとする氏真(溝端淳平)に「そんなことだから人が離れて行くのです!」と強く主張。
瀬名には「そなたが命をかけるべき時はいずれ来ます。その時まで強く生きるのです」
父・氏純も瀬名に「そなたは笑顔がよく似合う。笑顔を忘れるでないぞ」
そして瀬名。
当初、父と母に責任を取らせて自分と子供たちが生き残ることを拒むが、
父と母の思いを知って氏真に「お願い申し上げまする!」
父と母を犠牲にして自分と子供たちが生き残ることを受け入れた。
「お願い申し上げまする!」
この台詞はすごいな。
様々な感情が入り交じった台詞だ。
瀬名はこんなことを絶対に言いたくないはず。
瀬名が言わずに苦渋の表情をしているだけでも、このシーンは成り立つ。
だが、作家は敢えてこの台詞を言わせた。
そして氏真。
ラストシーンで、義元の鎧?を前で考え込む背中が映されたが、氏真は何を思ったのだろう?
義元と自分の器量の違いを実感したのか?
自分のそばに誰もいない孤独を感じたのか?
そう言えば、川を渡る竹千代が元康に「父上!」と叫んだ時、氏真は鉄砲を撃つ指示を出す軍配を下げた。
この時、氏真は父・義元を思い出したのだろう。
こんな壮絶なドラマの中で存在感をさりげなく見せたのが、岡部元信(田中美央)。
移動の際に瀬名たちの手を縛っていた縄を切り、子供を抱けるようにした。
斬れと氏真に命令されているのに、氏純たちを斬るのを何度もためらった。
岡部元信、今川氏真。
今後、彼らにもドラマがありそうだ。
いつもありがとうございます。
そうですな。
正信に関しては、マイナスイメージだったキャラがプラスに転じた時、カッコ良くなる。
僕はこれを待つことにします。
まあ、僕にとっては、マイナスキャラの方が優等生キャラより共感が持てるのですが。
氏真が元康に救援に行かなかったのは、国内での反乱と上杉の侵攻があったからなんですか。
ずっと疑問だったので、やっとスッキリしました。
於大の方。
本当は甘えたかったのに突き放され、非情さや織田につけという政治的な判断を求められましたから、一線を引いている感じですね。
戻って来た瀬名が元康の心の拠り所になればいいのですが。
瀬名が父母を犠牲にした代償をどう清算するのか。
ここは注目ポイントですよね。
こんなに使えなくてうざい本多正信はいりません。
最初から鵜殿長照を捕縛して、石川数正に交渉をする流れにすべきでした。
この方がかっこいいですし、スマートです。
後、嫌われ者の嘘つき何て使えない時点でダメですよ
大鼠も金ヶ崎の撤退で戦死の方が救いはあります。
まあ~脚本家があれですから、カッコイイのを求めすぎるのも良くないですな。
上之郷城で山田半蔵率いる影の軍団はカッコよかったですな。
まさしく忍者たちの意地を見せてくれました。
ただ、山田半蔵が忍び達に心を許して、礼を言う所で野獣に戻るシーンは不憫でした。
氏真は最後の最後で闇に堕ちなかったのは意外ですが、最初から元康を助ければ松平は裏切ることはなかったんですがね。
しかし、桶狭間で莫大な金と物資と兵を費やして敗北してから、反乱が頻発して同盟国の北条が上杉に攻め込まれた時期を考えたら、出来なかったのでしょうね。
まあ~太守さまが最悪な負け方をして氏真は一気に代償を払っている状態ですな。
家康は本当に母上於大の方が嫌いですな。
なるべく目をあわないようしてる感じがします。
あの再会が尾を引いてますし、元康にしてみれば自分の城で色々と出しゃばって不愉快なんでしょう。
しかし、家臣たちは母上の味方ですから、元康は何も言えません。
元康は殿様なのに思い通りにならない所が不憫ですな。
元康は愛しき妻瀬奈と子供達と再会しましたが、余りにも大きな代償を払ったのでしこりはありました。
それでも、妻子を取り戻せた瞬間は元康にとって大きな喜びでしょう。
しかし、これが悲劇の伏線になりますな。
いつもありがとうございます。
天井の視線で気づいたのは女大鼠でしたか。
ありがとうございます。
訂正しておきます。
>公式HPの人物紹介によれば女大鼠は「変装の達人」とのこと。
そうなんですね。
忍者パートは完全にアニメ・コミックタッチですよね。
今後の活躍とドラマに期待です!
>母・巴にとっては、前回失策をおかしただけに大きな見せ場でした。
おっしゃるとおり見せ場でしたね。
巴を、三河行きを嫌い失策を犯した愚かな女性で終わらせなかったのはよかったと思いました。
>この経験は瀬名の人物像に大きな陰影を与えたように思います。
ここの瀬名に注目ですよね。
今回の体験でマイナスに行ってしまうのか?
父と母の言葉を胸に、笑顔で命をかける時まで強く生きるのか?
自分の死に際を意識しながら、笑顔で強く生きるとしたら、なかなかせつないものがありますね。
松重豊さん。
『孤独のグルメ』の五郎さんの時は髪を黒く染めて若作りなんですよね。
なので、他の作品で松重さんを見ても、一瞬、五郎さんと気づかない。
TBSのドラマ『アンナチュラル』で僕はこの体験をしました。
あとは朝ドラ『カムカム・エヴリバディ』の虚無蔵。
数正と虚無蔵を重ね合わせて、朝ドラファンが盛り上がっていましたね。
渋くて、いい役者さんです。
実はこれも女大鼠の手柄でした。
今後忍者としての優秀さの部分はすべて彼女が担ってゆくのではないかと予想します。
私の中のイメージとしては「鎌倉殿の13人」のトウを演じた山本千尋さんが重なります。
しかしながら、公式HPの人物紹介によれば女大鼠は「変装の達人」とのこと。
今回のような色仕掛けの場面など、幅広い演技が要求されると思われるので、女優としての実績豊富な松本まりかさんなのでしょう。
半蔵自身は、ご指摘のように故先代大鼠の思いを引き受けつつ、女大鼠をはじめとする服部党の面々に引っ張られ(翻弄され)ながら成長?してゆくのではないかと予想します。
その限りで、先週ご披露した松平家の中での元康の縮図のような人物像であるように思います。
関口夫妻の親としての思いは、流れどおりの―こういう場合のことを「ベタな」と表現するのでしょうか?―展開ながら、やはり泣かせる場面。
人物描写が細やかなところが良いと思います。
特に母・巴にとっては、前回失策をおかしただけに大きな見せ場でした。
筆舌に尽くせぬこの経験は瀬名の人物像に大きな陰影を与えたように思います。
後の「築山殿事件」に向けての「何か」となるのかもしれません。
ところで、石川数正を演じている松重豊さん、「八重の桜」でも「父上」を演じるなど「渋い武士」役が似合う俳優さんですが、「孤独のグルメ」なるドラマで健啖ぶりを示しておられます。
今回は氏真との交渉で随分と働いて、さぞ「腹が減った」と思いますので、あの後何か美味いものを食べに行ったのではないか、と想像してしまいました。(笑)