「坂の上の雲」のレビューが滞っていたので今週まとめて書きます。
まずは正岡子規(香川照之)。
秋山真之(本木雅弘)が米国・英国を視察し、日清戦争を経験し、
秋山好古(阿部寛)がドイツ・フランスで学び、満州で戦う中、
子規は肺の病気のため日本の狭い世界にいる。
病が少し癒えて、新聞「日本」の従軍記者として日清戦争の中国へ渡るが、
戦争はすでに終わっていた。
子規は狭い世界で生きている自分を嘆く。
病が重くなり、床に伏せるようになると焦りはさらに激しくなる。
そんな中、子規は自分なりの戦いを始める。
俳句・短歌の論評・再評価と革新だ。
やがて子規は、自分の戦いが清国・ロシアと戦う真之や好古の戦いと同じだと考えるようになる。
真之も同じ考えで、子規を励ます。
こうして子規は俳句・短歌の革新という仕事を精力的におこなっていくが、
病はどんどん重くなり、痛みは子規を苦しめ、妹の律(菅野美穂)に当り散らしたりする。
こんな子規が死を前にした時にたどり着いた境地がこれだ。
「病床六尺」
庭の木々や朝顔を見て子規は考える。
「この六尺の小さな世界の中にも自然の営みがあり、真実がある」
「とりとめのない日常の中に大切なものが潜んでいる」
つまり真之や好古のように飛びまわらなくても、世界を知ることはできるのだ。
司馬遼太郎が今作で子規を描いたのは、「もうひとつの戦い」と「病床六尺」を描きたかったからであろう。
まずは正岡子規(香川照之)。
秋山真之(本木雅弘)が米国・英国を視察し、日清戦争を経験し、
秋山好古(阿部寛)がドイツ・フランスで学び、満州で戦う中、
子規は肺の病気のため日本の狭い世界にいる。
病が少し癒えて、新聞「日本」の従軍記者として日清戦争の中国へ渡るが、
戦争はすでに終わっていた。
子規は狭い世界で生きている自分を嘆く。
病が重くなり、床に伏せるようになると焦りはさらに激しくなる。
そんな中、子規は自分なりの戦いを始める。
俳句・短歌の論評・再評価と革新だ。
やがて子規は、自分の戦いが清国・ロシアと戦う真之や好古の戦いと同じだと考えるようになる。
真之も同じ考えで、子規を励ます。
こうして子規は俳句・短歌の革新という仕事を精力的におこなっていくが、
病はどんどん重くなり、痛みは子規を苦しめ、妹の律(菅野美穂)に当り散らしたりする。
こんな子規が死を前にした時にたどり着いた境地がこれだ。
「病床六尺」
庭の木々や朝顔を見て子規は考える。
「この六尺の小さな世界の中にも自然の営みがあり、真実がある」
「とりとめのない日常の中に大切なものが潜んでいる」
つまり真之や好古のように飛びまわらなくても、世界を知ることはできるのだ。
司馬遼太郎が今作で子規を描いたのは、「もうひとつの戦い」と「病床六尺」を描きたかったからであろう。
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