平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒18 「いびつな真珠の女」~マインドコントロール……小夜子は他人の願望をくすぐって支配下に置いていく

2020年02月27日 | 推理・サスペンスドラマ
「君の見た夢の続きが見たい」
 冠城(反町隆史)と遠峰小夜子(西田尚美)の対決だ。
『羊たちの沈黙』のクラリスとレクター教授のようでもある。

 とは言え、冠城は主導権を小夜子に握られ、どんどん屈していく。
 新崎芽依(朝倉あき)を助けたい一心で自分を見失い、小夜子に次のヒントの教えを乞うようになる。
 右京さん(水谷豊)の言う『洗脳』の始まりだ。
 小夜子は人の願望をくすぐり、実現してあげることにより、人を自分の支配下に置いていく。
 願望が実現されるため、いずれ人は小夜子なしに生きていけなくなる。
 指切断犯の平川典明も同じようにして洗脳されていったのだろう。
「真珠の入った小瓶に指を詰めると真珠が増えるんだよ」
 小夜子のこの言葉は平川の指切断願望を刺激したに違いない。

 そんな支配下に置かれようとしている冠城を救ったのは右京さんだった。
 右京さんと捜査していくことにより、冠城は自分を取り戻していく。
 ドラマは冠城ではなく、右京さんと小夜子のゲームに変わっていく。

 ゲームの内容は小夜子の発したメッセージをどう読み取っていくか?
・小夜子が雑誌に寄稿した獄中の手記
・雑誌の広告
・小夜子が口ずさんでいた『キラキラ星の歌』
 強引なこじつけではあるが、着眼点は面白い。

「陰謀論」に囚われた人は、周囲のあらゆるものからメッセージを読み取るらしいが、小夜子がやっているのは、まさにそれ。
 普通の人は雑誌の広告の入っているページなど気にしないが、
 陰謀論に囚われた人には広告ページが重要な意味を持ってくる。
 26ページ 35ページ、42ページ、56ページは何かの暗号だと考えてしまう。

『洗脳』といい、人間心理をモチーフにした面白いエピソードでしたね。
 多少、強引な所はありましたが……。


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