政子(小池栄子)、覚醒である。
きっかけは妹・実衣(宮澤エマ)を助けたかったこと。
そして施餓鬼での民の声。
頼家、実朝ら子を失った政子に──
「生きていれば何かある」
「俺ぁ、かかあに5回逃げられ、家を7回焼かれ、馬に8回蹴られた」
民はたくましい。
しっかり物事を見ている。
「伊豆の豪族の行き遅れがこんなに立派になって! 憧れています!」
『立派になった伊豆の豪族の行き遅れ』
これもまた政子の姿だ。
『尼御台』=『立派になった伊豆の豪族の行き遅れ』
民の目はストレートで本質を見抜く。
そして、こうした民の声が政子にエネルギーを与えたようだ。
「わたくしはわたくしの政(まつりごと)をしたいのです」
鎌倉を背負う覚悟をする政子。
二歳の三寅が来たのをきっかけに、政子は『尼将軍』に。
…………………………………………
義時(小栗旬)は権力の亡者に。
わざわいとなる火種をどんどん潰していく。
実衣の息子・今回の火種は阿野時元(森優作)だ。
「鎌倉は誰にも渡さん」
「太郎、お前の声は耳障りだ」
「わたしの考えは鎌倉の考えだ」
他人の言葉に耳を傾けず、自分を国家(鎌倉)と同一視する。
こうなると政治家は終わりだ。
現在で言えば、プーチン、習近平、金正恩だろうか?
鎌倉にもかつては、独裁を許さない体制があった。
「鎌倉殿の13人」の体制だ。
合議制は、さまざまな利害が絡み合い、権力闘争、足の引っ張り合いがあってマイナスもあるのだが、人類は選挙制度などをつくって洗練させ「民主主義」を作った。
現在の「民主主義」にもいろいろな不備があるが、これを捨ててはならない。
………………………………………………
今作は『家族崩壊』の物語でもあった。
「みんな、いなくなった……」
北条家にかつての明るさや賑やかさはない。
「おんたらくそわか(帰命・虚空蔵菩薩・成就)」と大姫(南紗良)が真言を唱えて、皆で笑っていた頃が懐かしい。
義時のして来たことは何だったのだろう? と考えてしまう。
さて、次回は、政子、最大の見せ場である。
きっかけは妹・実衣(宮澤エマ)を助けたかったこと。
そして施餓鬼での民の声。
頼家、実朝ら子を失った政子に──
「生きていれば何かある」
「俺ぁ、かかあに5回逃げられ、家を7回焼かれ、馬に8回蹴られた」
民はたくましい。
しっかり物事を見ている。
「伊豆の豪族の行き遅れがこんなに立派になって! 憧れています!」
『立派になった伊豆の豪族の行き遅れ』
これもまた政子の姿だ。
『尼御台』=『立派になった伊豆の豪族の行き遅れ』
民の目はストレートで本質を見抜く。
そして、こうした民の声が政子にエネルギーを与えたようだ。
「わたくしはわたくしの政(まつりごと)をしたいのです」
鎌倉を背負う覚悟をする政子。
二歳の三寅が来たのをきっかけに、政子は『尼将軍』に。
…………………………………………
義時(小栗旬)は権力の亡者に。
わざわいとなる火種をどんどん潰していく。
実衣の息子・今回の火種は阿野時元(森優作)だ。
「鎌倉は誰にも渡さん」
「太郎、お前の声は耳障りだ」
「わたしの考えは鎌倉の考えだ」
他人の言葉に耳を傾けず、自分を国家(鎌倉)と同一視する。
こうなると政治家は終わりだ。
現在で言えば、プーチン、習近平、金正恩だろうか?
鎌倉にもかつては、独裁を許さない体制があった。
「鎌倉殿の13人」の体制だ。
合議制は、さまざまな利害が絡み合い、権力闘争、足の引っ張り合いがあってマイナスもあるのだが、人類は選挙制度などをつくって洗練させ「民主主義」を作った。
現在の「民主主義」にもいろいろな不備があるが、これを捨ててはならない。
………………………………………………
今作は『家族崩壊』の物語でもあった。
「みんな、いなくなった……」
北条家にかつての明るさや賑やかさはない。
「おんたらくそわか(帰命・虚空蔵菩薩・成就)」と大姫(南紗良)が真言を唱えて、皆で笑っていた頃が懐かしい。
義時のして来たことは何だったのだろう? と考えてしまう。
さて、次回は、政子、最大の見せ場である。
最後は兵を伴って上洛した時房の圧力により上皇が折れたわけですが、演出としては上皇と時房との「蹴鞠勝負」の形で描かれていました。
ネット上では、これを折からのW杯ブームと関連づける声もあったようですが、本作は10月25日撮影終了、脚本はその遙か前に書かれていた筈なのでその説は無理筋でしょう。
脱線ですが、私はW杯をめぐる昨今の雰囲気には個人的に違和感を覚えています。
無論、選手の皆さんが健闘しているのは結構なことなのですが、まるで日本人全員を「にわかサッカーファン」に仕立て上げようとするかのような、マスコミこぞっての報道には何か裏があるような気がしてしまいます。
ナショナリズムの高揚?
五輪疑惑によるマイナスイメージの埋め合わせ?
さらには、国内の政治問題から少しでも目を逸らす?
話を戻しますが、慈円が次期鎌倉殿候補として三寅を推挙したことに対して、後鳥羽上皇は「独断」だとして不快感を示していました。
義時(幕府)陣営内に対上皇宥和派の泰時がいたように、慈円は上皇陣営にあって対幕府宥和派だったわけです。
「愚管抄」も、上皇挙兵を諫めるために書かれたものだそうです。
振り返れば、これまで慈円は藤原兼子と共に常に上皇の側近にいましたが、兼子に対するのとは違い、慈円に対する上皇の態度にはやや冷たい感じがあったように思いました。
慈円に替わって上皇の親任を得たように見える藤原秀康は、今後上皇陣営の軍事上のトップとなるようですが、妙に自信満々の人物。
残り2回なので、承久の乱は次回一回か、最終回の一部を加えて一回半。
まあ、「ポッと出の噛ませ犬」でしょう。
ところで、予告編に「目には涙をため、“鬼の形相”で何かをにらむのえ」が登場したことがネット上で話題となっていますが、これは夫義時に対するものではなく、兄(弟?)の伊賀光季が上皇方の挙兵により犠牲になったことによるのだと思います。
義時は、兄の夢を実現したかったという大義名分で
自分を正当化して
西(京)を向く鎌倉殿(最高権力者)は要らないと決めつけているような気がしています。
そのためには、手段を選ばない。
確かに、朝廷に靡く金倉殿は邪魔ですよね。
やはり、頼朝の落馬の原因は、義時が差し出した竹筒の水かもしれませんね。
とは言え、頼朝没後でも、今ほど悪人にはなりきれず父・時政に反目していたので
良く分らないのが本音です。
古畑の作者は「ミステリー要素」が好きですね。
こういう作りの大河ドラマは初めて見るので、目が離せません。
いつもありがとうございます。
>「愚管抄」も、上皇挙兵を諫めるために書かれたものだそうです。
昨日、水木しげるさんの『方丈記』を読んでいて、『愚管抄』が慈円の作であったことが書かれていました(確か日本史の授業でも習いましたが)。
慈円は幕府宥和派だったんですね。
慈円に関しては描き込みが足りない感じでしたが、三寅の経歴を滔々と語るシーンは慈円の見せ場でしたね。
声優・山寺宏一さんの本領発揮という所でしょうか。
残り2回なんですね。
おっしゃるとおり承久の乱はあっさり描かれるんでしょうね。
それよりも義時の最期をどう描くかに最終回は割かれるはず。
サッカーはナショナリズムを高揚させる特異なスポーツですよね。
それは日本だけではない様子。
まあナショナリズムはワールドカップやオリンピックの中だけで完結して、日常には持ち込まないでほしいです。
あるいは排外主義に陥らない「良いナショナリズム」に発展してほしいと思います。
ドイツもコスタリカもスペインもクロアチアも好きになるみたいな。
日本のテレビやマスコミは……。
民放は利益をあげなければいけないので仕方ないのかもしれませんが、ワールドカップ一色になるのは困りものです。
この点、テレビ東京系列は独自路線ですよね。
いつもありがとうございます。
>板東武士(北条)の世を作る
義時の動機がこれだけだとすると弱いですよね。
比企能員や後鳥羽上皇や実朝など、さまざまな人が自己主張して来て対処しているうちに、いつのまにかこうなってしまったというのが義時の現状のような気がします。
それに加えて権力が義時を狂わせてしまった。
和田義盛の時のように義時には後戻りできる機会がいくつかあったんですけどね。
>頼朝の落馬の原因は、義時が差し出した竹筒の水かもしれませんね。
頼朝落馬の際に聞こえた鈴の音が気になりますよね。
最終回で、これらの伏線は回収されるのでしょうか。
ミステリー要素。
現状で犯人の可能性があるのは、政子、のえ、三浦義村。
トウの動きも気になります。
さて最終回はどうなるんでしょうね。