平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

冬のソナタ 第11・12話

2007年11月07日 | テレビドラマ(海外)
 第11話「偽り」、第12話「10年前の真実」

 この2話でミニョン(ペ・ヨンジュン)がチュンサンであることが明らかにされる。
 いつもは冷静なミニョンの心に嵐が吹き荒れるのも特徴だ。

 第11話では、ユジン(チェ・ジウ)がサンヒョク(パク・ヨンハ)を選んだことに対する葛藤。
 ミニョンはチェリン(パク・ソルミ)に言う。
 「僕がチュンサンだと言ったら、彼女(ユジン)は戻るかな?」
 チェリンはそんな未練いっぱいのミニョンを非難する。
 ネックレスを返しに来たユジンにはこう言う。
 「用件を聞く前にこのまま少しユジンさんを見ていたい」
 「ユジンさんが僕に会いにきたと思ってはいけませんか?」
 そして自嘲する。
 ユジンの用件がネックレスを返すことであることを知っていたのに心の片隅でユジンが戻ってきたのではないかと期待している自分を笑う。
 ユジンもまた自分の気持ちを道に託してこう表現する。
 故障した信号。
 別の道に行こうと言うミニョンに
 「帰る場所を決めたのだから、別の道を歩いたらまた迷ってしまう」

 ミニョンは自分の気持ちを表現する達人だ。
 しかもサンヒョクの様にストレートではない。
 「用件を聞く前にこのまま少しユジンさんを見ていたい」
 「ユジンさんが僕に会いにきたと思ってはいけませんか?」
 こういうせりふをはける所がミニョンの魅力。
 サンヒョクなら「ネックレスを返しに来たのなら帰ってくれ」とでも言ってしまう所だろう。
 ミニョンはユジンに対して一定の距離を保っている。

 しかし12話。
 自分がチュンサンだとわかるや心が揺れ乱暴になる。強引になる。
 チンスクらが企画した放送部の宴会に乗り込んでこう言う。
 「ひょっとしてカン・ジュンサンが死なずに生きているかもしれないと一度も考えたことはないんですか?記憶喪失になったとか、名前を変えたりして、例えばイ・ミニョンなんてね」
 遅れて来たユジンには手を掴んで引っ張っていく。
ユジン「どうしたんですか?どうしてこんなことを。ミニョンさんらしくない」
ミニョン「僕らしいって何ですか?僕は誰ですか?」
 感情的で強引なミニョン。
 今までの自分が全部嘘だとわかった時の動揺、つらい気持ちを想像すれば当然だろう。
 恋愛ドラマはいかにふたりの距離を遠ざけたり縮めたりするかだと以前に述べたが、この作品の作者はユジンとミニョンの距離を再び縮めるためにチュンサンを持ってきた。
 これで再びドラマが動き出す。
 視聴者は次回どうなるのだろうと思ってしまう。
 見事な作劇だ。
 
※追記
 作者はユジンとサンヒョクの関係を揺らすエピソードも盛り込んだ。
 ネックレスを返すユジンとミニョンの現場を見てしまったサンヒョク。
 ジョンアとキム次長の飲み会に行くとミニョンがいて、怒り出すサンヒョク。
 偶然の勘違い。
 しかしこうした偶然の勘違いでふたりの距離が離れてしまうのは興ざめ。嘘っぽい。
 だからサンヒョクとの関係を壊し揺らす方法としてチュンサンを持ってきた。
 実に巧みな計算だ。



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