その気になれば徳川など簡単に潰せると脅す秀吉(ムロツヨシ)に家康(松本潤)は言う。
「かつての底知れぬ怖さのあった秀吉ならばそんなことは口にすまい!
目を覚ませ! 惨めだぞ、猿!」
確かに秀吉は弱くなった。
堪えることができなくなり、感情のままに行動するようになった。
そこへ酔ってやって来る昌山・足利義昭(古田新太)。
権力者が陥る万能感ついて語る。
「まわりが良いことしか言わないからじゃ」
「遠慮なく厳しいことを言ってくれる者がおってどれだけ助かったか」
「てっぺんはひとりぼっちじゃ。信用する者を間違えてはいかん」
この秀吉→家康→義昭の流れ、素晴しい! 神展開だ!
狂気と弱さを表現したムロツヨシさんの演技!
メリハリのある松本潤さんの演技!
入って来ただけで場の空気を変える古田新太さんの演技!
大河ドラマを見る愉しさはこういう所にある。
仲の高畑淳子さんといい、茶々の北川景子さんといい、
今回は役者さんが芝居をした回だった。
実に見応えがあった。
ちなみに権力者になると本当に物事が見えなくなるようだ。
岸田首相しかり。
経団連の十倉会長しかり。
国民皆保険をなくすと発言した経済同友会の新浪会長しかり。
だからこそ批判することは大事なのだ。
現に新浪会長は批判を受けて、先程の発言を訂正した。
………………………………………………………………………
昌山・足利義昭は『酔生夢死』の境地に達したようだ。
酔って夢うつつで楽しく生きる。
人生はそれだけで充分。
他に何も要らないし、求めない。
秀吉は仲の最期の言葉で迷い始めている様子。
「すまなんだ。息子が皆に迷惑かけて。」
「腹いっぺえ食べてえと言っていたのに何も与えてやれなかったでよ」
「息子は自分が何が欲しいのかわからんようになってしまった」
秀吉が本当に求めていたものは何か?
腹いっぱい食べることなのか?
家族なのか?
愛なのか?
茶々は圧巻の悪女ぶり。
家康に対して
「父と母を死なせた男の妻になっていることがつらい」
「徳川様は父であったかもしれないお方。
父上だと思ってお慕いしてもよろしうございますか?」
この誘惑は阿茶の局(松本若菜)によって見破られてしまうが、
茶々の心の闇は深そうだ。
そして次回予告の茶々・淀君の衝撃的な言葉──
秀頼は秀吉の子ではなかった!
こんな悲惨を聞かされて死んでいく秀吉は地獄だろう。
それは次回。
次回も見事な芝居合戦が見られそうだ。
「かつての底知れぬ怖さのあった秀吉ならばそんなことは口にすまい!
目を覚ませ! 惨めだぞ、猿!」
確かに秀吉は弱くなった。
堪えることができなくなり、感情のままに行動するようになった。
そこへ酔ってやって来る昌山・足利義昭(古田新太)。
権力者が陥る万能感ついて語る。
「まわりが良いことしか言わないからじゃ」
「遠慮なく厳しいことを言ってくれる者がおってどれだけ助かったか」
「てっぺんはひとりぼっちじゃ。信用する者を間違えてはいかん」
この秀吉→家康→義昭の流れ、素晴しい! 神展開だ!
狂気と弱さを表現したムロツヨシさんの演技!
メリハリのある松本潤さんの演技!
入って来ただけで場の空気を変える古田新太さんの演技!
大河ドラマを見る愉しさはこういう所にある。
仲の高畑淳子さんといい、茶々の北川景子さんといい、
今回は役者さんが芝居をした回だった。
実に見応えがあった。
ちなみに権力者になると本当に物事が見えなくなるようだ。
岸田首相しかり。
経団連の十倉会長しかり。
国民皆保険をなくすと発言した経済同友会の新浪会長しかり。
だからこそ批判することは大事なのだ。
現に新浪会長は批判を受けて、先程の発言を訂正した。
………………………………………………………………………
昌山・足利義昭は『酔生夢死』の境地に達したようだ。
酔って夢うつつで楽しく生きる。
人生はそれだけで充分。
他に何も要らないし、求めない。
秀吉は仲の最期の言葉で迷い始めている様子。
「すまなんだ。息子が皆に迷惑かけて。」
「腹いっぺえ食べてえと言っていたのに何も与えてやれなかったでよ」
「息子は自分が何が欲しいのかわからんようになってしまった」
秀吉が本当に求めていたものは何か?
腹いっぱい食べることなのか?
家族なのか?
愛なのか?
茶々は圧巻の悪女ぶり。
家康に対して
「父と母を死なせた男の妻になっていることがつらい」
「徳川様は父であったかもしれないお方。
父上だと思ってお慕いしてもよろしうございますか?」
この誘惑は阿茶の局(松本若菜)によって見破られてしまうが、
茶々の心の闇は深そうだ。
そして次回予告の茶々・淀君の衝撃的な言葉──
秀頼は秀吉の子ではなかった!
こんな悲惨を聞かされて死んでいく秀吉は地獄だろう。
それは次回。
次回も見事な芝居合戦が見られそうだ。
>この秀吉→家康→義昭の流れ、素晴しい! 神展開だ!
本作での義昭はただ威張るだけの完全な「ダメ将軍」として描かれていました。
現在の彼も過去の威光を材料に諸大名にたかり歩くだけの「碌でなし」生活。
しかし、今回は絶妙のタイミングで現れ、「裸の王様」の先輩としての思いを秀吉にぶつけることで見事にキャラが立ってしまいました。
「ダメ将軍」の「碌でなし」人生全体がこの一瞬、この一言のためのものだった!
家康は、おそらく自分がお市に慕われていたことを知っていたと思われますが、一貫して「振り」続けていました。
しかし、北之庄救援に赴かず、お市を見殺しにしたことに対しては「負い目」の意識を持っており、そのことが悪女・茶々につけ込まれる隙となりかけていました。
そこに、これまた絶妙のタイミングで阿茶が現れて家康のピンチを救いました。
それにしても阿茶の肝の据わり方は見事なもの。
当然、茶々は「狐」が自分のことを指していることは承知している筈。
それゆえ、阿茶の言葉は茶々に対する真正面からの堂々たる宣戦布告です。
来週早くも秀吉が「くたばる」ようなので、その後の「ラスボス」は茶々となります。
「女の戦い」における家康側の「将」は間違いなく阿茶となることでしょう。
「影武者徳川家康」での家康=次郎三郎の「最愛の妻」だったお梶の方など、後半生の家康の側には複数の側室たちがいましたが、本作では阿茶の局が家康の「実質的な妻」として描かれてゆくと思われます。
しかし、驚くべきなのは彼女は先週からいきなりの「ポッと出」であること。
瀬名には青春時代からの恋物語があり、於愛にも少なくとも「ド近眼尻叩き事件」くらいの登場譚がありました。
「最終コーナーのヒロイン」には、メインストーリーの中での活躍だけで充分と見ているのか、あるいは適時におなじみの「回想」でキャラを深堀りするのか。
石田三成については、秀吉に阿って都合の良い情報しか上げず、結果として秀吉を「裸の王様」にしたとする、ほぼ定説的理解に沿った展開となっているようです。
今日でも侵略軍が侵略先で「花束をもって歓迎されるだろう」と独裁者に告げた側近と同じようなものでしょう。
今回はいわゆる「文禄の役」の終結であり、一応共に「秀吉を諫めた」仲として家康と同志的な視線を交わしていましたが、この講和自体が情報操作(よりはっきり言えば嘘)の産物だったために秀吉が激怒して「慶長の役」に向かってしまうわけです。
>秀頼は秀吉の子ではなかった!
もちろん、「通説的史実」では秀頼は秀吉の子ということになっています。
しかしながら、秀吉の子ではないという俗説は広く語られており、結構信憑性があります。
本作ではどのような設定となるのでしょうか。
いつもありがとうございます。
義昭と阿茶、おっしゃるとおり存在感を出しましたね。
義昭はかつて権力に狂わされた人物として、阿茶は瀬名、於愛を継いで家康を支える人物として。
本作は人物の出し入れが上手いですよね。
今後も思いがけない人物が登場して、物語を展開させていくことでしょう。
大鼠も要所要所で登場して存在感を出していますが、個人的には千代の再登板です。
阿茶は今後の活躍で見せていき、回想で描くことはなさそうですね。
さて三成。
三成の描き方は苦労しているようですね。
秀吉の盲目的に従う存在と秀吉を諫める存在。
現状、かなり矛盾しています。
今回は「今の殿下はかつての殿下ではない」という家康の言葉で目覚めたようですが、今後どのように
揺れ動いていくのでしょう?
秀頼の父親は誰なんでしょうね?
今まで前振りがないので、たとえば三成であっても違和感があります
あるいは秀吉を苦しみの中で死なせるためにウソをついたのか?
今後は茶々を中心に物語が展開していきそうですね。
そこから、信長の傀儡となって使えなくなったら、追い出されてから、義昭は世間で蔑まされて己の愚かさを顧みる機会を得たんでしょう。
それで秀吉の手で日ノ本は統一されたら、秀吉はヤバい事をしてるのを察して、彼なりに上に立つものとして秀吉を諫めたんでしょう。
老い衰えた上に裸の王様の秀吉。
余りにも哀れですが、御母堂、弟秀長、妹旭姫、愛児鶴松と多くの身内はいなくなっていく様は彼の時代が終焉の予兆であり、報いが一気に来たともいえますかね。
尤も、戦い勝ち上がって奪う事しか知らない男にそれ以上の事は酷ともいえますかね。
しかし、秀吉に『目を覚ませ見苦しいぞ猿』と家康はどれだけ多くの人間を苦しませて欲に溺れた秀吉への怒りでしょう。
そして、秀吉が本当の意味で報いを受けるのは次回のあれですな。
恐らく秀頼の種は大野でも、石田でもなく。
淀が子供を得る為に陰陽師たちを使って、若い男達と乱交した結果です。
実際に秀頼が生まれる前後で、淀周辺にいた陰陽師や僧侶や彼女の侍女たちを秀吉は苛烈な虐殺した記録があります。
いつもありがとうございます。
義昭については『麒麟が来る』でも同じような描写がありましたね。
『麒麟』では義昭は人格者として描かれていました。
>御母堂、弟秀長、妹旭姫、愛児鶴松と多くの身内はいなくなっていく
秀吉が本当に求めていたのは「家族」だったのかもしれませんね。
ただ秀吉にはそれで満足しない欲望と有り余る才覚があった。
人の幸せとは何だろうと考えてしまいます。
>陰陽師たちを使って、若い男達と乱交した結果です。
なるほど~。次回はこの説で描かれる可能性がありますね。
というより前振りがない分、この可能性が強いですね。
その方が特定の相手より秀吉にとって残酷だと思いますし。
死ぬ時は穏やかで満足して死んでいきたいと考えてしまいます。