最近色々な人のケースを見ていると道のごみ一つを拾うことができるのも、電車で妊婦さんに席を譲ることができるのもましてやボランチア活動ができるのも先祖の遺徳・導きでできるだということに気が付きました。先祖、父母が善行をしている家庭ではそれが子孫に伝わって子孫も善行をできるようになっているのです。先祖の遺徳で子孫は善行もできるのです。突然善行ができるわけではありません。つまり先祖の遺徳・導きがないと善行もできないのです。「先祖の魂は子孫に伝わる.我が身生まれてあるは、即ち是れ、先祖の身分れたる故なり。 林羅山 神道伝授」という言葉もあります。
逆に子孫の善行はすばらしい先祖供養になっています。こうして善の循環ができていきます。逆もあります。先祖がいいことをしてないと子孫も善行をできるチャンスを捕まえられません。すると徳を積むことができないのです。それがまた先祖自身にはねかえって先祖も救われません。こうしてこの家系はマイナスのスパイラルに入っていきます。こうしてみるとわれわれの毎日の生活は善も悪もそれぞれがその影響を子子孫孫に永く残していることがわかります。恐ろしいことです。我々は老若男女みな先祖になるのですから我々の時代にそれぞれの家系の善行の基礎をしっかりと作っておかねばなりません。それが各家をたすけるとともにいい共業を形成して将来の日本をも助けることになります。
(参考、善行などによる回向は届くという事。
仏教は理論的には自業自得の世界です。なのになぜ善行などの回向で先祖や他者を助けることが出来るのかということです。
理論的にはこのことについて「大乗義章」では「仏法は自業を他人受果することなく、他業を自己、受報する事無しといえども、彼我互いに助縁となること無きにあらず。相い助くるをもってのゆえに、己が善根を以って廻して以って廻して他に施す。回向をもっての故に未来世において常によく衆生を利益して捨てず、たすけて修善せしむ。・・・」といっています。これは自己の善根が増上縁(他の物事が生ずることを助ける働きをする縁)となり他人に利益を与えるといっているのです。
お大師様の性霊集巻七「知識の華厳会のための願文」に「・・・宝閣は信解の神変を構え、憧幡は菩提の勇健を表ず。六樂倶に陳べ、八韻(8種の楽音)共に奏す。男女花を為り(花を捧げて供養し)、人天香を献ず(法華経に「諸天竜神人及び非人香華伎楽をもって供養す」とある)。珍餞堂に満ち、つつしんで三尊に供ず。付して願わくはこの白業(善業)を以って、四恩を答し奉らむ。逝者は化して金剛の身となり(死者は金剛不壊の身となり)、留まる人は変じて如意の身たらむ。共に二利(自利・利他)をまどかにして、同じく一道を証せむ。竪には五類(上界天、虚空天、地居天、遊虚空天、地下天)に及ぼし、横には四生(生きとし生けるもの)を沾(うるお)さむ。早く愛河をこえて速やかに智海に入らしめむ。」とあります。つまり供養(=善行、回向)は死者に届き、永遠不滅の身を得さしめるとおしゃっているのです。)
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