慈雲尊者は「十善法語」の中で「死刑」「国防軍」を肯定して殺生罪に該当せずとされています。それどころかお釈迦様は前世で規律ある軍を創設された功徳で悟りを開かれたとされています。
「ここに一つ疑いが有るべきことじゃ。・・若し世間に在りて國の政を執に、其の盗賊徘徊し悪人徒党を結ぶ、此等の事もなしといふべからずじゃ。その時若し殺せば佛戒を軽んずるに似る。若し宥むれば政道立せず。人民の害となる。此二途何れに従ふべきぞ。此れは審諦に思惟すべき場處じゃ。経の中に、善心を以て悪人を殺すは、悪心を以て蟻子を殺すよりもその罪軽きとある。又國家に害あるものを殺すはその罪はなき、とある。罪のなきのみならず、その功徳を成ずとある。瑜伽菩薩地の戒本、正法念誦経等に開のあることじゃ。
、又涅槃経の中に、「大衆世尊に問奉る、仏の金剛不壊の身は甚深微妙なり、仏は過去世に在ていかなる善根を修して此の金剛不壊の身を得たまふ」と。世尊答ふ。「我過去世國王たるとき、正法を護持し道ある軍に立し故に、この金剛不壊の身を得」と。」(十善法語)
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明治時代の仏教啓蒙家として知られる大内青巒居士は、この慈雲尊者の説を使って、戦争に国民が協力することを肯定しました。後々まで影響は残りました。
現代の平和主義的な観点と、持戒持律とを同一視することの無謀さを感じます。