今日は大師が真言宗所学経律論目録(三学録)経二百巻、梵字真言讃等四十巻、律百七十三巻、論十一巻、合四百二十四巻を「弘仁十四年十月十日
前入唐学法沙門伝燈大法師位空海進」として朝廷にだされています。これは同年正月十九日に東寺が下賜されたことに対する決意表明でもあったのではないかと言われています。内容の最初のころの一例です。気が遠くなります。「金剛頂瑜伽真實大敎王経三卷・金剛頂瑜伽念誦経四卷・金剛峯樓閣一切瑜伽瑜祇経一卷・金剛頂瑜伽大三昧耶真實理趣経一卷 ・奇特佛頂経三卷・觀自在菩薩最勝明王心経一卷・金剛頂瑜伽文殊師利菩薩経一卷・阿唎多羅阿嚕力経一卷・菩提塲所説一字頂輪王経五卷・寶篋経一卷・金剛壽命陁羅尼経一卷・雨寶陁羅尼経一卷・菩提塲莊嚴経一卷・金剛頂蓮華部心念誦法経一卷・金剛頂瑜伽千手千眼觀自在念誦法経一卷・無量壽如来念誦儀軌経一卷・阿閦如来念誦法経一卷・佛頂尊勝念誦法経一卷・金剛頂勝初瑜伽普賢菩薩念誦法経一卷
・金剛王菩薩念誦法経一卷・普賢金剛薩埵念誦法経一卷・金剛頂瑜伽五秘密修行儀軌経一卷・金剛壽命念誦法経一卷・一字頂輪王瑜伽経一卷・一字佛頂輪王念誦儀軌一卷・一字頂輪王念誦法経一卷・如意輪念誦法経一卷・金剛頂瑜伽如意輪瑜伽経一卷・瑜伽蓮華部念誦法経一卷・金剛頂瑜伽毘盧遮那三摩地法経一卷・大虚空蔵菩薩念誦法経一卷・金剛頂瑜伽虚空蔵菩薩求聞持法経一卷・甘露軍荼利瑜伽念誦法経一卷・金剛頂瑜伽三十七尊礼懴経一卷・金剛頂瑜伽護摩儀軌経一卷・金剛頂勝初瑜伽中大樂金剛薩埵念誦儀軌経一卷・大樂金剛薩埵修行成就儀軌経一卷・・」
これをうけて同日以下のような太政官符が出されています。
「太政官符 真言僧五十人 右大臣の宣を被るにいはく。勅を奉るに件の宗僧等今自り以後、東寺に住さしむ。その宗学はもっぱら大毘盧遮那、金剛頂等二百余巻の経。蘇悉地、蘇婆呼、根本部等百七十三巻の律。金剛頂、菩提心、釈摩訶衍論等十一巻の論等に依れ。・・・道はこれ密教、他学の僧をして雑住せしむることなかれ。 弘仁十年十月十日」