「無妄想時、一心これ一仏国。妄想ある時、一心これ一地獄。衆生、妄想を造作し、心をもって心を生ず、故に常に地獄に在す。菩薩、妄想を観察し、心をもって心を生ぜず、故に常に仏国に在す。もし心をもって心を生ぜずば、すなわち心、空に入る。『小室六門(達磨大師)』」という禅語があります。
人は体や顔は毎日鏡を見て手入れをしても、心はほったらかしで、むしろ毎日俗世間の垢(妄想)をこれでもかこれでもかと我が心にこすり付けてごみ屋敷化して、こうでないと生存競争に負けると平然としているのです。しかしこれでは幸運は掴めない。むしろマイナス運ばかりが寄ってくることになります。大事なことは荒れ放題・汚泥まみれ・妄想だらけの自分の心の制御です。
心というのは「妄想」をあれこれ考え続けることによってそれを悪夢のように現実味を帯びさせてきて、逃れられないような地獄の脅威をひきよせることになってしまうものです。
もし心を制御して「妄想」を手放せばその場でたちまち、仏の国に遊ぶことができるということです。世界は心が作り出しているのですから。
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