福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

「神祇秘抄」・・11/22

2024-03-11 | 諸経

「神祇秘抄」・・11/22

 

神祇秘抄中

十一、日本神生國

問、神は大日本國の宗廟なり。故に云ふ神生國と云ふか。然れば餘州に於いては照らさず及ばざるや。

答、神生國とは爾なり。但し此の神は萬法の能生と為りて四種法身(自性身,受用身,変化身,等流身)・三世間(衆生世間、国土世間、五陰世間)は皆な所生所化也。暫く神生國と云ふ儀、劫初、天の浮き橋より逆鉾を以て之を探り給ふに海底の印文、この州にあたる。之に依りて名けて神本國と云ふ。又大日本國と云ふ。皆我が神の法性一理より生起する國なれば先に本國と云ふ。而して一切諸法の能生となるの上は、何州何境なるか照らさず利せざるや。爰を以て此の州は神の本國と表す。法性一理なる故に、國の姿獨古形なり。彼の法性一理より三徳を開く。所謂る震旦なり。故に其の州の姿三古也。法身・般若・解脱の三徳より五智を流出するは則ち天竺なり。故に其の州の形五古なり。仍って五天竺と称す(インドを東天竺・西天竺・南天竺・北天竺・中天竺の五つに区分)。遍照の光、日本より先ず漢土を照らす故に震旦と云ふ。其の光猶、西天を指し、月氏と名け、西天月氏の始方より又東土日本の本覚に帰へるはその理、必然なる哉。然る間應身は西天に出世成道し給ひ、先ず本覚方を照らす故に經に云、東方八千世界を照らすと(妙法蓮華経序品第一「爾の時に仏眉間白毫相の光を放って、東方万八千の世界を照したもうに周遍せざることなし。下阿鼻地獄に至り、上阿迦尼陀天に至る」。)は此の意也。論に云、始覺は輿に本覚に同じと為すと(大乘起信論「法界一相即是如來平等法身。依此法身説名本覺。何以故。本覺義者對始覺義説。以始覺者即同本覺。始覺義者。依本覺故而有不覺依不覺故説有始覺。」)。其の謂、疑い无らんや。故に大日遍照は餘輝十方无邊にして普く照らし普く利せんや。一往神生國と雖も、无餘界の主たり、又无邊國も皆な神生國なるものか。

 

 

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