福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日はお大師様が聖徳太子の御廟に参篭され菩薩の三位(発光地)を得られた日

2023-06-16 | お大師様のお言葉

今日はお大師様が聖徳太子の御廟に参篭され菩薩の三位(発光地)を得られた日

『聖徳太子傳私集記』 の下の帖 に、
「弘法大師、太子御廟恭詣 弘仁元年庚寅(811)三月十一日より恭籠百个日(或説云高貴寺御住所より毎日御恭百个日云々)。第九十六日六月十六日夜、御廟崛内に一揮手半の光明輪現給ふ。其光中に阿彌陀三尊現じ般若理趣分を誦す 次に法華・勝鬘・維摩を誦す 見佛聞法の功徳により第三定を得給ふ云々」
『高野大師行状圖書』の第四に、
大師上宮御廟恭詣事
嵯峨天皇の御宇 。弘仁元年。大師河内の國の靈處に道場を立て籠り居給 ひしか百ケ日をかきりて聖徳太子の御廟にまふて給ひぬ。 其九十六日と云ける夜。 御廟の前にて懇に法施し給ひし に、いと夜更て後、大般若の理趣分を誦する者有。 其聲たへなる事いはむかたなし。大師祈念しての給はく「此微妙の聲は。誰人のなす處そや。願くハ我に示し給へ」とありしかば、 廟窟の前に光明を現しつ ゝ。 光りの中に聲有て云く。「我は救世觀音の垂迹也。衆生を利 せんために、安養世界を捨て、此穢土に來る。我母后は本師彌陀如來の化身 。我后は大勢 至菩薩の垂迹なり。三尊契を結て三骨を一廟に納む。 守屋が邪見をくだき、佛法の威徳を顯し、四十六所に伽藍を立て一千三百餘人の僧尼を化度せり。断悪修善の道、漸くみち漁と 示し。 勝鬘 等 の大 乗 の要文 を説 給 ひけ れ ハ。 大師殊に觀喜し給ひて、我 今まのあたり見佛聞法のちからによつて、第三發光地()を證すとその給ひし。
大 師を三地の菩薩と申事、唐朝にても有けれとも、ミつからの給ひける事は此時成けり。」

注、発光地は菩薩十地のうちの三位で
忍辱波羅蜜を成就して修惑を断じ、諦察法忍を得て智慧を顕発する位。精進の結果、その功徳として光を放ち十種の法明門を行うもの)

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