福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は仁明天皇が徳政令を出された日

2023-03-28 | 法話

 

『続日本後紀』承和八年(841)三月己亥(28日)条

詔曰。聖哲、範を凝り、天心応じて以て運行す。昊穹(こうきゅう・空)鑑を演べ、人事に随て通感す。故に殷王徳を修め、桑穀自枯。宋景善崇(たかくし)て法星遽(おそれ)退す。朕、寡昧を以て、祗宝図膺、己を虚しうして精に励む。日一日慎しむ。先王経国之道、永く言(ここ)に渉求す。列聖民を綏(やすんず)るの方(みち)、載(すなわ)ち深追採し、人に疵癘なき世、雍煕(やわらぎ楽しむ)を致す所以を期す。而して明信未だ孚(かえさ)ず。咎徴(キョウチョウ悪い報い)斯(ここ)に応ず。大宰府言、肥後国阿蘇郡神霊池は一定の水涵し科(あな)に盈つ。水旱歴し、以って自若。而今故無く涸減すること卌丈。静に厥咎(そのとが)を思ふに、朕甚だ懼焉す。之の蓍亀(しき・占いの道具)を詢(と)ふに、告て旱疫を以てす。今、往烈因循し前規に則象し、施すに徳政を以てし、茲に災眚(さいせい災害)を防がんと欲す。宜しく下寺毎に斎戒し、共に薫修を致し、社毎に奉幣し、式霊祐を祈るべし。天下の蒸民、今年の雑徭、縦へ事多しと雖も廿日を過ぎること莫れ。閑有に至れば逾亦之を省け。鰥寡惸独、自存能ざる者は量りて振済を加へよ。凡厥(およそそれ)国宰(国司)は、咸自ら策勉し、詳く人瘼(じんばく・人民苦)を求め、冤滞なからしめよ。且つ夫れ旱暵(かんかん・ひでり)の来、或は恒数闕らば、巨変に非ざるより、唯だ勤救在るのみ。宜しく陂池を脩理し漑潅乏しかる勿れ。又大宰府は古来亶(ただ)鎮遏之区のみにあらず。兼て復た当時怪見の地也。最須く先ず慎みて以って不虞に備へよ。遐迩に布告す。朕が意を知れ俾。」

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