「神祇秘抄」・・3/22
三、神来降の事。
問、神来降の事、其の義如何。
答、上載の如し。天に在りては七星即天神七代、地に降りては五行地神五代云々。十二代即十二因縁、十二月十二時等、此の如く變作すること無盡也(天神七代地神五代の十二代は十二因縁や十二月、十二時でもある)。彼の十二代は又た欲・色・无色等の三界の天主也。必ずしも日本一州の主に非ず(三界の主である)。然りと雖も彼の神降臨以来、其の御末を以て國主と仰ぎ奉り萬民帰する所なり。最神の一體は日本の主也。仍りて十二代は暫く一神の變作の烈名に御ます也。或釋に云く、天に在りては天御中主と云ひ、地に在りては國常立尊と云ふは一體異名御座います。其より以来代は漸く劣りて伊弉諾尊伊弉冉尊に至る。陰陽和合して一男三女(天照大神・月読尊・蛭児・素戔嗚尊)を生む。其の御子来臨したまひ代を嗣ぎ御也。