「病がなおれば薬は不要になり、病と縁がなくなれば薬との縁がきれるのは当たり前の話ですが、ふしぎなことにわたしと求聞持との関係はそのようにはなりませんでした。わたしにとりまして、長谷先生からいただいた白檀の数珠は先生からの受法のシンボルであり、大文字山での求聞持の行のシンボルでもあったわけですが、わたくしは、一九四三年の十月から一九四五年の八月にいたる二年近い海軍生活の間、それをお守りのように首にかけていました。そして危機に臨んだときなどにはその数珠を繰りながら虚空蔵のご真言をたなえたこともありました。とりわけ一九四四年の九月以降は人間魚雷回天の部隊に所属して搭乗訓練をおこなったばかりでなく、潜水艦に搭載されて出撃をしたこともございますのでそのような機会が多かったように思います。(続)
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