福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

金山穆韶師の「仏教における個体の観念」・・・65

2017-07-15 | 霊魂論
しかして五智五転(阿閦(発心)・宝生(修行)・阿弥陀(菩提)・不空成就(涅槃)・大日(方便)の五転、五智は法界体性智・大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智)と開設すれば却って煩瑣に亙り、教意を了し難きものあるも、前叙の如く五転五智とはただこれ自心本具の実相開顕の法門に外ならず、即ち本具の自心性の色心不二、理智不二、始覚本覚不二、凡聖一如の絶対体なるを中央の法界体性智といひ、この絶対体の起動せる端的を東方発心位となし、自心の真性を如実に自証自覚せる位を第三南方の修行位といひ、この自証自覚の真我体の純粋表現の相を証菩提、入涅槃となす。

弘法大師の即心成仏義に「法然に薩般若を具足し、心数心王刹塵に過ぎたり、各々五智無際智を具す。円鏡力の故に實覚智なり・・(一切を包み貫く本初の仏は、法爾自然に薩般若(あらゆる知恵)、を具足して不足なし。その本初佛たる衆生は各々に心の主体と作用がそなわっている、その智恵をもってすべてを鏡のように照らすとき真理に目覚めた者(仏)となるのである。)」。即ち無塵無数の個体は各々五智を円具し、その本具の五智を現証するとき、現身に即して佛徳を顕得すべき秘義を開演せり(すべてのものが仏となれる)。
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