「真言密教の実修」(栂尾祥雲)より
「・・真言密教は有限にして無限を生き、永劫を流るる大生命体に合一して、至大至剛の力を体得し、その体得せる神秘の力をもって、あらゆる災悪をはらい、福利を増進し、ひいては即身成仏の妙果をも招来することができるとするのである。・・」 . . . 本文を読む
発菩提心論和訳を載せます。発菩提心論は、金剛頂瑜伽経にもとずき菩提心を発起し月輪観・三密観・五相成身観等により完全な覚りを求めるべきことを説いています。
発菩提心論(金剛頂瑜伽の中に阿耨多羅三藐三菩提心を発す論または瑜伽忽持教門に菩提心の観行を修持することを説く義と名づく)龍猛菩薩造。大興善寺の三蔵沙門大広智不空 奉詔訳。
「大阿闍梨(金剛薩埵)云はく、もし上根上智の人ありて、外道・二乗の法をねが . . . 本文を読む
二十日は月光菩薩、十一面観音菩薩、客人大明神、川神と山神の日。
・月光菩薩(「三十日秘仏」)。「經に曰く「薬師佛の右脇侍なり、また月灯大士と号す。月天子なり。」と」曼荼羅図典に「尊形、黄色・左手には未開蓮華、右手には半月をのせた青蓮華、童子形、髪は三髷、赤蓮華に坐す。真言、のうまくさまんだぼだなん せんだらはらばや そわか。日光菩薩とともに薬師如来の脇侍にもなる。青蓮華上の半月は文殊菩薩の修行 . . . 本文を読む
以前福聚講「四国八十八所の霊験80」で四国57番栄福寺で土佐の少年がお陰をうけて立てるようになった話を載せました。「・・・栄福寺本堂回廊には昭和八年に奉納されたと伝わる箱車と松葉杖がありました。当時十五歳の宮本武正さんは、巡拝中にこの地で歩けるようになり、感謝のあまりこの箱車を奉納したのです。朝日新聞の「ふらり巡礼」に当時の白川住職の話がでています。要約するとこうです。
「この箱車には昭和8年 . . . 本文を読む
最近の事象を見てふと「不条理」とは何かと考えさせられました。
我々は、運命を「不条理」といい、生存競争を「不条理」といい、人生を「不条理」といいます。我々には不条理でないものはありません。
しかし数学で難しい問題が解けなくても「問題が不条理」とは言いません。自分の能力のなさを反省するばかりです。
神仏の目から見れば人生や運命は「不条理」ではないのかもしれません。神仏はわれわれに「不条理とみえる事象 . . . 本文を読む
今日12時半よりダライラマ法王の「入中論」講話の最終回です
ダライラマ法王庁のホームページには
「2020年7月17日-19日
ダライ・ラマ法王が3日間にわたり、インドの仏教徒グループであるナーランダー・シクシャのリクエストにより、チャンドラキールティの『入中論』(uma jukpa)についての法話会を行われる。法王はまた、同じグループの人々からの質疑応答にも応じられる。この模様は、日本語と . . . 本文を読む
「公家(朝廷)の仁王講を修せらるる表白」(続性霊集補欠抄)[おおいなるかな三尊、六趣に耶嬢(父母)なり。殿(宮殿)を大虚の無際に構え、都を妙空の不生に建つ。五眼(肉、天、恵、法、佛)高うして赫日の光儔(ともがら・・類)に非ず。四量(慈・悲・喜・捨の四無量心)普く覆うて靉雲(雲がさかんに覆う)の羃なんぞ喩へむ。吾子多病にして医薬遑非ず。あやしきかな、大いなる哉、談ぜむと欲すするに舌をまく。伏して惟れ . . . 本文を読む
十九日は日光菩薩・馬頭観音・聖真子権現・海原と野原の日
日光菩薩は「三十日秘仏」による。馬頭観音菩薩は俗信。
聖真子権現は「 或ハ八幡大菩薩 本地弥陀 江州志賀郡現『佛神霊像図彙』」および禁闕守護の三十番神。
海原と野原は「我が国守護の三十番神」による。
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『日本人の歴史』「・・廃仏毀釈は明治政府の犯した最大の罪悪であって日本社会における人心の頽廃、道義心の欠如はここに淵源を発している。仏教と絶縁した神道は原始信仰に戻らざるを得ないが、ドクトリンを持たない原始信仰は民俗学の対象とはなっても文明人の信仰とはなりえない。故に神仏の分離即ち信仰の喪失となって日本人はその人格の骨格を失い、道義心の基盤をなくしてしまった。明治政府をして神仏分離を行わしめた者は . . . 本文を読む
「日本巡礼記集成」の中のn尼の手記によると昭和55年5月、45番岩屋寺奥の院で小児麻痺により20年間動かなかった女性の手が行場へ登ろうとして鎖に手をかけた途端に動くようになったという話があります。「不思議はいまも新たなり」です。其処の所を抜粋しておきます。
「昭和55年5月12日、四国88所巡拝に(美代ちゃんという19歳の女性、小児まひで左腕が上に上がらず左足も不自由、が)お母さんと参加され3日 . . . 本文を読む
「これが霊験かお蔭を受けた」(S・T氏。日本巡礼記集成より)「・・・昭和61年、腸におおきなポリープが出来、・・即手術ということになりました。しかし内視鏡を入れても途中で詰まり血圧が急降下して意識不明となりました。その後、なすすべもなく病院のベッドで療養していましたが、もう手の施しようがない、ということになりました。・・私は恐ろしくて、菩提寺に祈祷札をお願いしてお大師さまの「お手判」を送っていただ . . . 本文を読む
「お大師様は秘密曼荼羅十住心論で十善戒の功徳を説いておられます。
(一、 不殺生)殺生をせず恨みを抱くことなければ諸仏が守る。
(二、 不偸盗)物を盗むことなく、人に施すことができる人は、貧しくならず天上界に生まれる。
(三、 不邪淫)他人の妻に悪心を抱くことなく、自分の妻に満ち足りていれば、自分の妻も他人に奪われることなく没落しても妻から捨てられることはない。
(四、 不妄語)嘘の言葉を発しない . . . 本文を読む
十七日は竜樹菩薩・千手観音・大比叡権現・対馬と壱岐の日です
十七日は竜樹菩薩(「三十日秘仏」)の日です。なおこの竜樹菩薩は、密教辞典に依れば「大乗論師の竜樹とは関係なく、本軌もなく曼荼羅にもない。形像は比丘形で合掌し、青蓮華に坐す。阿弥陀来迎図の二比丘の一を当てるが根拠はない・・」とされます。なお竜猛と同一とされる竜樹は密教では付法の八祖、伝持の初祖とされています。
千手観音菩薩(典拠はありま . . . 本文を読む