大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道207

2009-03-26 19:29:09 | E,霧の狐道
「 あ、先生、パソコンのウイルスはどうなりました?」
「 ああ、あれか。
 最後まで行く前に駆除出来たみたいで、中ボスの辺りで突然プシュッと消えて
 しまったよ。
 ま、それほど凶悪なものでは無かったと言うことだろな。」
「 それは、良かったですね。」
「 ああ、やはりウイルス駆除ソフトモグモグ7は値段が高いだけあって素晴ら
 しい。
 ほら、お見舞いの果物!」

“ あら~~。
 まだ、この人、パソコンの電源プラグがコンセントに入っていないことに気が
 付いていないんだ・・・・。”

 俺が呆れた顔をして見ているのをよそに、山下先生は果物カゴを空いている椅子に置いた。
クラスの男どもがそれを見て言った。

「 こんなに、たくさんの果物、おまえ一人で食えるか?」
「 無理だろ~~!!」

俺は連中に言った。

「 ああ、やるよ。
 食べたいんだろ。
 一人、一つだぜ。」
「 やった~!」

でも、山下先生はクラスの連中の方を向いて怖い顔をして言った。

「 こらっ、少しは遠慮しろ!」

不満そうな顔だが、仕方が無いと思ったのかみんな黙った。



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