大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道208

2009-03-28 18:13:20 | E,霧の狐道
 俺は静かになったクラスの連中に言った。

「 今日は、ありがと。
 早く良くなるから、また、遊ぼうぜ!」

クラスの男どもは頷いた。
 男どもの後ろには、クラスの女の子三人がこちらを見ている。
由紀ちゃんもその内の一人だ。
話はしていないが、男どもの後ろで俺の言葉に頷いていた。
 山下先生が話を打ち切って言った。

「 よし。
 じゃ、みんな、行くぞ!
 長くいると、神谷が疲れるからな。
 早く学校に戻って来いよ。」
「 うん。」

男どもが口々に言った。

「 じゃあな。」
「 ああ。」

俺は軽く返事をして、みんなをベッドから見送った。
 最後の一人が病室の扉を閉めて出て行った。

“ 昼間は開けたままなんだけど・・・・。
 まあ、いいか。”

クラスの連中の騒がしさが去って病室は静かになった。
椅子の上には、お見舞いの果物がポツンと置かれていた。



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