日々の出来事 12月13日 ビタミンとノーベル賞
今日は、鈴木梅太郎が、米糠から抽出した脚気を予防する成分“オリザニン(ビタミンB1)”を東京化学会で発表した日です。(1910年12月13日)
このオリザニンは、一年後、ポーランド人のカジミール・フンクが同じものを抽出して、生命活動に必須のアミン(Vital Amine)として“ビタミン(Vitamine)”と名付けました。
ビタミン発見でノーベル賞を得たのはオランダのエイクマンとイギリスのホプキンズです。
エイクマンは、1896年にインドネシアで米糠の中に脚気に効く有効成分があると考えたので、まあ、いいとして、ホプキンズはビタミン研究はしていましたが、受賞としては疑問の声がヨーロッパではありました。
鈴木梅太郎は、ビタミンの第一発見者ですがノーベル賞には結びついておりません。
でも、鈴木梅太郎は1914年にノーベル賞候補として外国の研究者から推薦を受けてはいたのです。
当時、東大農学部の出身である鈴木梅太郎は、脚気感染症説をとる東大医学部の出身者などで作っている医学界からは“農学者が何を言うか、糠が効くのなら小便でも効くだろう”と相手にされていませんでした。
実際に脚気がビタミンB1で治癒しても、自説と偏見に凝り固まった頭の固い人たちには、なかなか理解できませんでした。
そして、1927年には東大の農学部長が鈴木梅太郎をノーベル化学賞に推薦していますが、東大の医学部長はノーベル生理学・医学賞の候補にホプキンズを推薦しています。
つまり、鈴木梅太郎は、同じ大学の学部閥にノーベル賞を潰された悲劇の人なのです。
みなさァ~ん!
頭は、柔らかくしましょう!
また、人は業績で評価されるべきで、出身校や学部で評価するのは間違っていまァ~す!
( でも、世の中、変わらないだろうなァ・・・・。)
鈴木梅太郎
☆今日の壺々話
ビタミンドロップ
「 教えてください
先日Windowsを再インストールしたあと、IMEツールバーをタスクトレイに
格納するつもりが削除してしまいました。
再表示させる方法がわかりません。
よろしくお願いします。」
「 釣りですね?わかります。」
「 釣りじゃないです。
なんとも不便で困ってます。
ちっこい『A/あ』のアイコンがこんなに大切だったとはorz。
IMEのプロパティってどこから表示できます?」
「 IMEツールバーの復元。」
「 その語句でぐぐったらあった、直りました。
お~うれしー、ありがとう。
お礼にビタミンドロップあげる、目にいいですよ。
ハイ!、 (´・ω・)っ◎ 」
「 (´◎ω◎) 」
「 わろたw。」
ウソの連鎖
小6の時、突然「死にたい」と言ってきた友だちに私は睡眠薬を常用していると偽り、いつも3粒くらいで爆睡だから10粒飲んだら死ぬはずだと嘘をついて、友だちは信じた。
睡眠薬が欲しいからくれといって、友人が家に来ることになり断れず焦った。
風邪薬はなんか恐いので、親が飲んでいるビタミン剤(糖衣)を渡すことにしたが、甘いとバレそうなので表面を湯で溶かしてラップに包み、時計の裏に隠した。
学校が終わって友人が来たが、なぜか2人女の子を連れて来てきた。
その子たちに睡眠薬を渡さないでと説得されたが、時計の裏からビタミン剤を出して友人に渡した。
次の日、友人は“飲んだんだけど、生きてんだけど・・・”と言ってきたので、双子の生き別れの姉がいて、叔母に育てられており、数日私の代わりに学校に来ていた事にした。
その姉に会わせろと言われ、断れずに了承した。
学校が終わって家に友人が来たので、頭にバンダナを巻いてココアを作り、姉のふりをして挨拶に行った
友だちは信じてくれた。
中学校を卒業するまで嘘を通したので、とても疲れた。
風邪
母がカゼをひいて寝込んでたとき。
夜の0時過ぎにリビングをのぞいたら、父が必死にシャツのボタンをつけてた。
「かーさん、カゼで寝込んでるのに、かーさんにつけさせるのは可哀想だから」と。
その翌日。
父は「会社で旅行のお土産にもらった」と、大量のイチゴを持って帰ってきた。
1パック1000円以上しそうな、きれいな「あまおう」を2パック。
「イチゴにはビタミンCがいっぱいらしいぞ」と言いながら。
弟が一粒つまもうとしたら「お前に買ってきたんじゃない!かーさんのだ!」
・・・やっぱり買ってきたんじゃないか。
運転手
平日の昼間、暇な路線バス、ぼけ〜っと客待ち。
小走りで乗ってきたのはたぶんラテン人。
森久美子を20%減量して、コーヒーに漬けたみたいなヤツ。
目と口がでかい、アメコミのキャラかお前は森久美子。
扉側の一番前の席に座るが良く咳をしてる。
風邪うつすな、つうか鳥インフルエンザとか怖いぞ俺。
さて出発、いくつかの乗り場を回るが他に客はなし。
咳止まんねーのか森久美子。
さて終点まで直行だ、発車する前にバックからのど飴を2個取り出す。
1個「きゃんでぃ〜ぷりーず」と渡す。
俺、学生の頃の英語26点。
なんか喜んでる森久美子、つうか咳止まれ。
俺もついでに1個なめる、営業時の飲食は本来禁止だが一人では、気が引けるでしょ、たぶん。
のど飴は青りんご味、青りんご味って外国にあんのか、と考えてると信号待ち。
待ち時間長いんだよここ、と思ったら森久美子がなんか言ってる。
振り向くと飴を手に「いんそーと、ある」とか言ってる、何語だよ。
飴の開け方わからんのか、と思うと既にあけてある。
あー、もっとくれ、ってことか。
ずうずうしいな森久美子。
バックを探るともう2個出てきた、手渡すと大喜びして投げキッス。
つうか怖ええよ森久美子、それなめて静かにしてろ。
終点まで淡々と走る。
気づくと咳が少なくなってる、グッジョブのど飴。
終点着いたらまた大喜びで降りてった。
気ぃつけてな、森久美子。
ビタミン剤
お恥ずかしながら妊娠してしまって結婚することになったんですが、父子家庭で父親の反応が怖い事もあり、先に私が実家に帰ったあと夫となる人を紹介しようということになったんです。
先に帰っていると、たまたま夫の祖母が骨粗しょう症で腰を折ってしまい、お見舞いや入院手続きがあり、夫を待っている期間が伸びてしまいました。
親に話していないので友人に話すのもどうかと思って幼馴染(女性)数人にも隠して、ごはん食べにいって昔話などをしてたりしました。
その中の1人がドラッグストアで働いていて、実家に帰省してから3回目くらいに会う時に、アメリカのビタミン剤といって小さめの薬の箱をくれました。
前にもビタミン剤とかコラーゲン?とかのサプリメントをもらったので素直にありがとうと言って受け取りました。
でも妊娠中だし、英語で書いてあってなんとなく怖かったのでそのまま飲まずもっていました。
それから夫が私の実家にやってきて挨拶、結婚し子供も無事に産まれました。
唐突ですが私の趣味は海外ドラマを見ることで、子供が寝てからゆっくり見るのが好きなんですが、最近「ザ・ウォーキング デッド」というドラマを見ていてその中で登場人物が妊娠し堕胎薬を飲むシーンがありました。
ふと昔友人に薬をもらったことを思い出し薬の名前を検索したら、アフターピルや堕胎薬を輸入代行するページが出てきてゾッとしました。
妊娠していることもその時は話していないし、その後地元からは離れたところに住んでいるので会っていません。
たしかにお酒も飲まなかったので勘が良ければ気づいたとは思うんですが、ビタミン剤といってくれたので悪意があるようにしか思えず怖くてしょうがなくなりました。
薬剤師のお話
これは、私がつい先日体験した話です。
私はS県郊外にある、200床の総合病院に勤務しています。
その日は休み前の土曜日なのに、朝から妙に落ち着いた一日でした。
普段はとめどなく処方箋を吐き出すプリンタも静かなものでしたし、外来からの問い合わせもほとんどなく、自分のペースで仕事を進めることが出来ました。
しかし、午後になるとその様相は一変し、一気に仕事の量が増えました。私は夕方からやらなければいけない仕事があったので、できれば三時過ぎには病棟業務を終えたいと、一心に記録を書きました。
入力を終え、時計を見ると午後二時過ぎ。まだ少し時間に余裕があります。
そこで私は、新規入院患者さんの服薬指導に行くことにしました。新規入院は昨日の夜間から土曜日までで計三人。六十代の外科入院、同じく六十代の腎不全入院、そして八十六歳の心不全入院です。
八十代ともなると、本人への服薬指導といっても限界があります。普段だったら、八十六歳という年齢は、服薬指導の対象外としているはずでした。
その患者さん、Fさんの元へ向かったのは、だから偶然としか言いようがありません。
Fさんは活気なくベッドに仰向けになり、持続のハンプとヘパリンを繋がれたまま、声掛けに半覚醒の状態でした。ああ、やっぱり超高齢の服薬指導は無謀だったかな、私はそんな風に思いました。
何かを喋ろうとはするのですが、呼吸困難があるのか言葉にならず、私はカサカサに乾燥した唇の動きで意思を何とか汲み取るのが精いっぱいでした。
あまり実のある服薬指導は出来ず、心不全の治療効果のモニターと、リウマチの痛みが落ち着いているので、鎮痛剤の中止をプランに考え、病室をあとにしました。
ナースステーションに戻ると、テーブルの上にFさんの持参薬が置いてあります。
来週の金曜日まで配薬カートにセット済みと、丁寧な字でメモが残されていました。
(当院では、持参薬が継続の場合、次回定期日までは看護師が配薬カートに薬剤をセットするのです。)
私は持参薬の内容を軽く確認し、看護師に声を掛けました。
「 Fさんの持参薬、全部継続でいいんですね。」
「 うんそうだよ、金曜日まではこっちでセットしてあるから。」
持参薬には薬情が添付してありましたし、看護師はダブルチェックによりセットを行ないますので、特にセットに関しては問題ないだろうと思い、薬剤部へ戻ろうとしました。
後ろ髪を引かれるというのは、多分ああいうことだと思います。
階段まで来た私は、そこで足を止め、またナースステーションに引き返しました。
頭の中でなぜかはわからないけれど警報が鳴っている、そんな感じでした。
おそらく、ちらりと見た持参薬の中身に、引っ掛かるところがあったのでしょう。
Fさんの配薬カートを確認します。
信じられない光景が、そこにはありました。
リウマトレックスが、金曜の夕までみっちりとセットされているのです!
私は声にならない悲鳴を上げました。
頭の中はしびれたようになり、うまく思考をまとめることが出来ません。
リウマトレックスが、朝夕、一週間連日でセットされているのを私は見てしまったのです!
幸い、発見が早かったおかげで主治医とも連絡が取れ、報告することが出来ましたし、本来月曜日に服薬するはずのものを土曜日に飲んでしまった、というだけで、過量投与にはならずに済みました。
私は薬剤部に戻ると、念入りに中身を確認しました。
リウマトレックスの薬情にはしっかりと、週1回、月曜日に内服と明記されていました。
もし私が、Fさんの服薬指導へ行かなかったら、もし私が、配薬カートの中身をセットしなかったら、Fさんは、一週間も続けてリウマトレックスを服薬する羽目になったでしょう。
仮に月曜日に気付いたとしても、3日間連続の服用になっていました。
看護師がやったことだから、では済まされません。
薬剤師には、確認する責任があるのです。
ただ、今でも一つわからないことがあります。
おそらく高齢のため、薬の管理が難しいのでしょう、薬はほぼすべてが一包化され投薬されていました。
もらったばかりの薬の残はおおよそ9週間分。
朝昼夕の残薬もほぼ同じ数あります。
しかし、リウマトレックスだけは、6週間分しかないのです。
きっと家にあるんだろう。
そう思って患者に訊いても、「ああ」とも「うう」とも付かぬ唸り声を洩らすばかりです。
息子の嫁が薬剤師免許を持っており(今は働いていないようですが)、薬の管理もしているキーパーソンのようですが、まさか薬剤師免許を持つ息子の嫁が、リウマトレックスの用法を知らなかったとも思えず……。
こっそり看護師に訊いたところ、息子の嫁は一度も見舞いに来ていないそうです。
Fさんは二週間前、無事退院しました。
今頃、どうしているでしょうか。
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