大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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なんじゃもんじゃ物語201

2007-08-11 17:31:28 | _2-19 港への道
 雲は晴れ、夜空には星が瞬いていました。
夜明けには、まだ少し時間があります。
波は静かで僅かに音が聞こえてきます。
 海賊たちを乗せたバイクとリヤカーは月明かりに照らされ、港の海賊船に向かって海岸に沿った道を走っていました。
海賊たちは、獲物を手に入れて上機嫌です。
 お頭ブラックは、バイクを運転しながら、海賊のテーマソングを大声で歌っていました。

「 ひとつ出たほいのよさほいのほい、人の物品取る時は、覆面結んでせにゃなら
 ぬ!
 ふたつ出たほいのよさほいのほい、二人一度にやるときにゃ、糞で目潰しすれば
 よい!
 みっつ出たほいのよさほいのほい、・・・。」

エッチソンと たまちゃんが、お頭ブラックに言いました。

「 お頭、お頭、もう、そのテーマソング、4回目でっせ。」
「 そろそろ、終了した方がいいんじゃないですか?」
「 そんなに歌ったかな・・。
 じゃ、別の歌にするぞ。
 今度は、お前たちも歌うのだ。」
「 合唱でっか・・。
 まあ、ぼ~っと揺られているのも退屈だし、みんな一緒にやりまひょか。」
「 そうですね、みんなで歌えば、お頭の歌声も聞こえ難くなるし・・。」
「 何か、言ったか?」
「 いや、別に・・。」



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