日々の出来事 6月5日 村上ファンド
今日は、2006年、ニッポン放送株の売買に関して、村上ファンドの代表である村上世彰がインサイダー取引の容疑で逮捕された日です。(2006年6月5日)
“聞いちゃったかと言われれば聞いちゃった”と一時、容疑を認めていましたが、後日、“あれは嘘でした”と全面否認に転じました。
村上世彰は、大阪市立道仁小学校時に、100万円の現金を元に株式投資を行い自分の小遣いを捻出していました。
灘中、灘高時代は、せんだみつおの弟子になることを夢見ていました。
そのせいかどうかは分かりませんが、一浪した後東京大学文科1類に合格、高級マンションからポルシェに乗って通学する優雅な生活を送りました。
卒業後、通商産業省に入省しますが16年程勤めた後、本来の自分の世界に戻り“M&Aコンサルティング”を設立して本格的なファンド運用を始めました。
聞いちゃった村上世彰さん
☆今日の壺々話
世彰ちゃん
「 聞いちゃったかと言われれば聞いちゃったなァ。」
「 本当に聞いちゃったのですか?」
「 聞いちゃったから、仕方ないですよ。」
「 大変なことを、聞いちゃいましたね。」
「 ええ、聞いちゃいましたからねぇ。」
「 聞こえてきたんですか?」
「 そうですよ、聞いちゃったんですよ。」
「 本当ですか?」
「 実は・・・、うそ!」
「 えっ、うそなのですか?」
「 そう、うそ、うそですよっ!」
「 先ほど、聞いちゃったって言ってましたよ。」
「 あはは、うそついちゃいました。」
「 うそですかァ・・・。」
「 ナハ、ナハ、ナハナハナハナハ!」・・・・*
☆全盛期(?)の頃のせんだみつおのギャグです。
両手を耳のところに持って行き、笑いながら*を言います。
億万長者
メキシコの田舎町の海岸に小さなボートが停泊していました。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚を獲って来ました。
その魚はなんとも生きがいい。
それを見たアメリカ人旅行者は言いました。
「 すばらしい魚だね。
どれくらいの時間、漁をしていたの?」
「 そんなに長い時間じゃないよ。」
「 もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。
おしいなあ。」
「 いいんだよ。
自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だ。」
「 それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの?」
「 日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。
戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして、夜になったら
友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって・・・、ああ、
これでもう一日終わりだね。」
旅行者はまじめな顔で漁師に向かって言いました。
「 ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。
いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買う。
そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。
やがて大漁船団ができるまでね。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ。」
「 そうなるまでにどれくらいかかるのかね?」
「 20年、いやおそらく25年で、そこまでいくね。」
「 それからどうなるの?」
「 それから?
そのときは本当にすごいことになるよ。」
今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ!」
「 それで?」
「 そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるま
でゆっくり寝て、日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシ
エスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって過ごすんだ。
どうだい、すばらしいだろう。」
クレーム
俺はクレームつけるときは大抵、会話を録音してる。
こないだクレームった時の俺と相手の会社の若い女の会話。
トゥルルル、ガチャ!
女「はいっ、高橋です!」←(なぜか元気)
俺「エッ……株式会社○○じゃないんスか?」
女「えっ?
あッ!
ああ、はいっ。
株式会社○○です。」←(笑いをこらえてる)
俺「ええと、そちらの商品をホームページから通販で買ったんですけれど、 届いたときには既に壊れていたんですが……。」
女「はい。
では担当者に代わりますので!
少々お待ちくださビピィー!! ←(プッシュ音っぽい)
課長、かちょぉ~!!
壊れてたそうですぅ!!
えっ?
そうです、クレームです~!! ←(保留になってない)
あっ、はい!!
どなた…はい、下村さんに代わるんですか?
しも、しもッ!
しもむルァさァ~~ん!!(←なぜかぼるじょあっぽくなってた)
えっ?
外線って何ですか?
あっ、はいっ!!
外からです。
壊れてたんですってェー!!(←自分のデスクから叫んでるっぽい)
えっ?
どこ押すんですかァー!?
ここ、白いとこですか?
これですかァ?
あっ押しまツー、ツー。(←受話器置くとこ押したっぽい)」
正直どうでもよくなった。
飲み会
会社の飲み会の時に、すごい美人なんだけどどうしようもないほど無口な女が、俺の前にあった唐揚げを、
「 一個ちょうだい。」
って言ってきたので、酔ってたこともあってふざけて唐揚げを俺の口に挟んで、
「 はい。」
って差し出したら、その女が無言で顔寄せて口で受け取っていって(唇は触れていない)、俺含めその場にいる奴全員固まった。
だいぶ間があって、上司が開口一番、
「 お前らデキてたのかよ!ぜんっぜん気付かなかった!」
と言ったら、どわーっと全員大盛り上がりで話題独占。
その後俺も2次会に行こうとしたのに、
「 若い二人の邪魔しちゃなんねえからw。」
とか言われて、二人で放り出される始末。
その女に、
「 ごめん、どうする?」
って聞いたら、
「 どうするって?さっきのは求愛行動でしょ?
わたしはちゃんとOKの意思表示したわよ。」
って言われてビックリした。
今年はたぶんこういうことがある気がしてしょうがない。
生きる意味
一昔前の話、あの時は時間が無駄に余っていて、周りには少ないが友達が居た。
変な奴らばかりだったのを覚えている。
自称、未来の深層心理学者でムー愛読者のM
自称、未来の模様描き職人で科学研究愛好会所属のT
自称、未来の路上ダンスパフォーマーで遅刻常習犯のS
そして自分は自称、未来の天才作家で水虫持ちだった。
あの頃は放課後よく図書室に集まってはくだらない話で笑い転げていた。
今にして思えば、何故こんなにバラバラな人間が寄り添うように集まったのか。
もしかしたら、世間のはみ出し者同士で気が通う所があったのかもしれない。
ある日の話だ。
いつもの様に放課後の図書室に集まった。
Mは図書室に来るとまず最初にフロイトやらユングやらの本を持ち出した。
Tは机上に道具を広げ、奇妙な模様を描きながら会話に時々参加する程度だった。
Sと自分は図書室の隅、先人の残していった遺品(エロ本)を漁りつつ、それぞれ日々思う愚痴やら突拍子もない話などを展開していった。
その日の話題は生きる意味についての話だった。
自 「生きる事は魂の燃焼だ!何か大切なものを見つけて、それに命を掛けるべきだろう。」
M 「深層心理学的な見解で言えば種の保存が無意識的に行動の根源として・・(以下略)」
T 「生きる事に意味なんか無いさ、どうせ最後には皆死んじゃうのだから頑張る意味なんか無いよ。」
自 「じゃあ、お前は何で生きているのさ?」
何で生きているのか、自分の言葉に少しの間沈黙した。
次に言葉を発したのはSだった。
S 「・・・生きる意味が無いから生きているんじゃないのかな?」
Sの言葉に皆が困惑した。
誰とも無く言った。「なんじゃそりゃ?」
S 「生きる事に意味があるなら、それに対して一生懸命になれる。もちろん意味を失えば絶望だってする。でも、意味が無ければ一生懸命にもなれないし絶望すらできない、元から無いものは失くせないからね。」
自 「なるほど、じゃあやっぱり俺の言ってる事が正しいという事だな!」
S 「そうかな?本当は生きる意味なんか必要無いと思うよ。」
Sの言葉にまた困惑した。
自 「お前さっきから言っている事がアベコベだぞ。」
S 「僕も上手く言えないのだけど、生きる意味に囚われる必要なんか無いと思うんだ。ただノラクラと生きているだけでも十分に楽しいしさ、人間いつ死ぬかも分からないのに目標遂げるまで苦労するなんて悠長な事を言ってないで、今を楽しみたいと思うんだよ。」
M 「お前・・・、キリギリスかよ。」
でも、そんなSの言葉に他の皆が妙に納得してしまったのだった。
あの頃は暇に任せて色々と馬鹿をやって騒いだりもした。
いつ死んでも後悔しないように精一杯楽しんで生きていたつもりだった。
そう・・・Sが死んだ、あの時までは。
Sの死因というのは本当にくだらなくて笑い話にしかならない内容だった。
朝、目が覚めてベットから降りる際に足を踏み外し、ベットの手擦りに頭を打ったのだ。
Sとは小学校からの付き合いだった。
昔からドジで運の悪い奴だった。
何かと仕事を押し付けられても断りきれなくて、いつも貧乏クジを引かされていた奴だった。
何かとくだらない事を喋ってはケラケラと笑い、落ち込む友達にさり気無く励ます気のいい奴だった。
体を動かすのが好きで、運動神経が抜群で、スケベで更衣室を覘いた事がバレて停学喰らった奴だった。
先週まで笑っていたSは、過去形の男になってしまった。
自分はSの葬式に行った。
MとTは既に着いていた。
葬式場に来ていても未だに信じられなかった。
MもTも呆然としていた。
棺桶から顔が覗けた。
紛れも無くSだった。
溢れる涙を止める事が出来なかった。
友達と共に声を殺してすすり泣いた。
家に帰っても泣いていた。
Sの言葉が頭に浮かんだ。
“目標遂げるまで苦労するなんて悠長な事を言ってないで、今を楽しみたいと思うんだよ。”
今を楽しむ事を目標に生きていたS。
その目標は達成できたのだろうか?
今の自分は仕事に追われる日々だ。
徹夜しても一向に片付かない
昔の友達とも、全く出会う機会が無くなった。
キリギリスに生きてきた報いだろうか。
今も時々あの頃を思い出しては、にやけたり落ち込んだり馬鹿笑いしている。
死に様なんか選べるもんじゃない、自分も精一杯ノラクラと生きてやろうと思う。
未来から逆走していくSを見習って。
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