日々の恐怖 3月16日 無断欠勤(2)
ベットで布団にうつ伏せで、布団に
“ギュッ。”
と、くるまっている姿が見えたので、
「 何?
具合悪いの?
大丈夫・・・・?」
と声を掛けました。
すると無言で頭を縦に一回大きく振りました。
「 熱あるの?
病院連れてく・・・?」
と聞くと、今度は横に大きく頭を振りました。
僕は買ってきた食料や栄養ドリンクをテーブルに並べながら、
「 本当に?
皆、急に休むから心配してたよ。
ご飯食べたの?
適当に買ってきたから何か食べ・・・・・。」
と言い掛けたところで突然、
「 ここにいるよ。」
と藤原君が呟きました。
僕が藤原君の方を見ると、さっきと同じ体勢のまま、
「 ここにいるよ。」
と、またボソボソと小さな声で呟きました。
僕はその声に不安を覚え、
「 え、なに?
どういうこと?」
とベットに近付こうとした時、
“ ガタッ!”
と後ろの襖が開きました。
振り向くと、そこには藤原君が立っていました。
「 え・・・・・?」
藤原君の横には女の子もいて、2人で驚いた顔で突っ立ています。
「 木村君・・・・、何してんの?」
「 いや・・?
バイト休んで・・・・?」
と困っていると、隣にいた女の子が、
「 勝手に休むから心配して来てくれたんじゃないの?」
と藤原君に言ってくれたので僕は、
「 そうなんだよ!
でも・・、あれっ・・・・・?」
とベットを見ると、さっきまで布団に包まっていた藤原君の姿がありません。
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