日々の恐怖 3月14日 無断欠勤(1)
昔、服屋でアルバイトをしていた時の話です。
いつも同じシフトになる藤原君が無断でバイトを休みました。
しかも三日間もです。
派手な見た目に反して、真面目なヤツで遅刻や無断欠勤は今まで一度も無く、バックれるようなタイプでは無かったので、皆で、
「 どうしたんだろうね?」
と心配していました。
携帯に連絡をしても留守電になるばかりで、早番だった僕が様子を見に行く事になりました。
藤原君と僕は特別な仲が良いというわけではありませんでしたが、一度飲み会の帰りに泊めてもらった事があるので家は知っていました。
適当にコンビニで食料や栄養ドリンクを買ってアパートに向かいました。
アパートに着いてチャイムを押しても、何も反応がありません。
ドアノブを回すとガチャリとドアが開きました。
僕は恐る恐る、
「 藤原君!
俺、木村だけど大丈夫?」
と玄関先から声を掛けました。
すると奥から
「 ああ、いいよ・・・・・。」
と藤原君の声が聞こえました。
僕は部屋に上がり、声の聞こえた部屋の襖を開けました。
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