日々の恐怖 5月16日 20歳(6)
そして、見たくもなくなったそのゲームソフトをしまい、何年も経った去年、私は大学に通うため独り暮らしをすることになりました。
部屋を片付けて荷造りをしていると、あのゲームソフトが出てきました。
” あんなことがあったなぁ・・・・。”
と思いだし、処分する前にTちゃんのことを考え、ゲームソフトを見始めました。
” 懐かしいな・・・・。”
いろいろ見ていると、あの時開けなかった、遊んだことのないもうひとつのソフトが目につきました。
何気なくそれを手に取り、開けてみました。
白い4つ折りの紙が出てきました。
デジャブのような感覚に陥り、私は紙を開きました。
以下、原文ママ。
『最近Mのやつが私に冷たくなった。Mだけが私の友達だとおもっていたのに。Mとはずっと友達だと思っていたのに。
どうしたらまたMと友達になれるだろう。今度でる新しいゲームソフトを買ったらまた遊んでくれるかな。
それにしてもMのやつ、ムカつく。他の子と仲良くしてんじゃねーよ!
あいつもお母さんと同じ。私がいなくてもいいんだ。悲しい。』
折り畳んだ人型に切り抜いた紙も出てきました。
恐る恐る開いてみました。
顔のところに、
『M』
体のところには、
『20歳の誕生日に、しね!』
私は来月、20歳になります。
実話です。
びびっています。
誰か助けて。
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