日々の恐怖 11月23日 仏壇
娘が赤ちゃんだった時、私の祖母が亡くなった。
通夜・葬儀を通して4ヶ月だった娘はぎゃんぎゃん泣いて、未だに実家の近所では、お葬式ですごく泣いてた子と呼ばれている。
幼稚園に上がった頃だったかに帰省したとき、
「 おばあちゃんに、ご挨拶しようね。」
と、仏壇の前に座らせた。
ちっちゃな手を合わせて、神妙な様子の娘に、私も母も妹も、なんだか和んでニコニコしながら、
「 おばあちゃん、なんて言ってる?
大きくなったね、って・・・・?」
と訊いたら、娘が一言、
「 出て来られない、って言ってる。」
空気が凍った。
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