日々の出来事 11月10日 電動式エレベーター
今日は、日本初の電動式エレベーターが設置された日です。(1890年11月10日)
このエレベーターは、1890年11月10日、東京浅草の凌雲閣に、日本のエジソンと呼ばれる藤岡市助によって設置されました。
凌雲閣は12階建てのビルで、日本における高層建築物の先駆けとして知られ、“浅草十二階”とも言われていました。
建物の高さは約52mあり、1階はフロア、2階~8階は諸外国の物品販売店、9階は休憩室、10階~12階は展望室となっていました。
そして、この電動式エレベーターは1階から8階までを結んでいましたが、故障が多かったので1891年5月に使用中止となってしまいます。
また、凌雲閣自体も関東大震災により崩壊し解体されました。
この凌雲閣は、明治大正期のモダンな建物として名前が広く知られ、石川啄木や北原白秋の詩歌や江戸川乱歩の“押絵と旅する男”にも登場します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/99/ff9afc764ef39fbaf314fe796fd53ab1.jpg)
凌雲閣
☆今日の壺々話
エレベーターの閉じ込められた話
(ビル管理会社の社員)
エレベーターについているインターホンってどこに通じていると思いますか?
あれは、ちゃんとビルのオーナーが契約してあれば非常時にインターホンを押せばエレベーターメーカーに通じますが、もし契約してない場合にはエレベーターの外のインターホンが鳴るだけです。
以前、先輩が居酒屋やスナックが入っているビルに昼間点検のために行きました。
管理上の確認をして帰ろうとしてエレベーターに乗り込んで1階のボタンを押しエレベーターのドアが閉まり下に移動している途中、「ガコッ」という音とともにエレベーターは止まってしまいました。
エレベーターにはインターホンがついていますが、このエレベーターはメーカーと遠隔監視の契約を結んでいなかったためインターホンを押してもエレベーターの外のベルが鳴るだけです。
しかも、居酒屋、スナックなどが入っているビルなので基本的に昼間は人がいません。
持っていた携帯を取り出しますが「圏外」。
最近は対策をしているところもあると思いますが、基本的にエレベーターは鉄やコンクリートなど電波を吸収しやすいものに囲まれているため携帯が圏外になりやすいんです。
結局、30分ぐらい閉じ込められた先輩は、たまたま別の用事で来た後輩が助けてくれて大丈夫でした。
例え30分でも閉所恐怖症や暗所恐怖症、パニック障害の人などはかなりの苦痛だと思います。
あんまり古くて手入れされてないようなエレベーターで通りから見えないようなものには乗らない方が良いかもしれません。
最後の一人も危ないです。
以前、ビルのテナントさんから聞いた話ですが、明け方お店を終えて掃除をして帰ろうとしたらエレベーターが止まっていて中に人がいたそうです。
その人は、その店のその日の最後のお客さんで帰ろうとしたらエレベーターが止まってしまった。
助けを呼ぼうにも携帯も通じないし、インターホンを押しても他の店も終わってしまっているため誰も出てくれない。
途方にくれかけていたところ、ちょうどお店のオーナーが商売を終えて出てきたため助けてもらえたそうです。
しかし、これもしこの人がその日ビルを出た最後の人だったりしたら、次の日まで誰も気づかず助けてもらえなかった可能性もあります。
古いビルの古いエレベーターを使う場合には最後のお客さんになるのは怖いですね。
もし、この店のオーナーが階段でたまたま帰っていたら気がつかなかったかもしれませんし。
ちなみに、この話のエレベーターは今話題のシンドラーエレベーターでした。
しっかりとビルのオーナーさんが点検、修理してなかったのが原因かもしれませんが、そういうビルは他にもあると思いますので飲みにいくときには気をつけましょう。
エレベーター
17、8年前の話です。
中学生の分際で朝刊を配る新聞配達のバイトしてたんだけど、その時に配達を任されてた場所が、大きな団地1棟とその周りだけだった。
その大きな団地で起きた体験なんだけど・・・。
その大きい団地は、その頃の建物にしては階層が高くて地域でもかなり目立つ建物だった。
その高さのせいか、その団地で何度か飛び降り自殺があってね。
そんな事が有ったから、その団地にはお約束の様に色々噂が有ったんで、その団地の担当になった時は本当に嫌で仕方がなかった。
怖さに慣れるのに1ヶ月以上掛かったけど、何とか慣れてきたときの事。
その団地の配達をする時は、まずエレベーターで一気に最上階まで行って、、そのフロアーを配り終えたら階段で1階づつ下っていく、と言う方法で配っていて、その日もそれで配り終えた後に一つ仕事を忘れているのに気付いた。
その日はたまたま新聞と一緒に封筒を入れなければならない家があって、その事を忘れていて(映画のチケットだったかな・・・預かってた)、また戻るハメになった。
その家が11階だったんで、エレベーターを使い、その家に封筒を入れてエレベーターの所まで戻って来た時には、エレベーターは最上階で止まっていた。
普段は下りで乗る事は無いけど、その時はもちろんエレベーターを使おうと、少し上の最上階から降りてくるの待ってたら、1つ上の階でエレベーターが止まった。
エレベーターのスグ横に階段があるので、誰かが上に居たら気配や音でスグわかる様な状態なのに、そのどちらも全く無かった。
エレベーターに乗り込む気配も音も、もちろんしない。
自分は霊感とかは全く無いけど、その時はもの凄く嫌な感じがしたのは覚えている。
その後、何と言うか固まってしまったと言うか、情け無いがビビりきったとでも言うのか・・・、そのエレベーターが自分が居る11階に来るまで、手足に鳥肌を立たせながら動けないでいた。
そして自分のいる階でエレベーターが止まり扉が開いた。
中が見える前に、髪の毛が総毛立つ様に思えたのは、あの時が初めてだと思う。
中には二人乗っていた。
オレンジ色?のレインコートの様な感じの物を来た小太りの女の人と、その子供らしき、同じくレインコート(ピンク色)を着ている女の子が、手を繋いでこちらに背を向けて立っていた。
扉が開いて閉まるまでの間、10~20秒程度だったと思うけど、自分には永遠の時間の様に長く感じた。
その間二人は全くこちらを見ないし、ピクリとも動かなかった。
それが生きてた人であろうと、なかろうと、もう自分には関係無かった。
怖かったので階段で降りて、新聞屋に戻って即効ヤメる事を告げて、制止も聞かずに家に帰ってしまった。
後で他の配達員に聞いたら、自分と同じ体験をした人は居なかった様だけど、変な者、変な声を聞いたとかでヤメて行った人は結構いたみたいです。
異世界に行く方法・・・・(ア)
準備する方法:10階以上あるエレベーター
1.まずエレベーターに乗ります。
(乗るときは絶対ひとりだけ。)
2.次にエレベーターに乗ったまま、4階、2階、6階、2階、10階と移動する。
(この際、誰かが乗ってきたら成功できません。)
3.10階についたら、降りずに5階を押す。
4.5階に着いたら若い女の人が乗ってくる。
(その人には話しかけないように。)
5.乗ってきたら、1階を押す。
6.押したらエレベーターは1階に降りず、10階に上がっていきます。
(上がっている途中に、違う階を押すと失敗します。ただしやめるなら最後のチャンスです。)
7.9階を通り過ぎたら、ほぼ成功したといってもいいそうです。
エレベーターコマンド・・・・(イ)
・三菱 キャンセルしたい[階数ボタン]をダブルクリック
キャンセルしたい[階数ボタン]を押し続ける
・フジテック キャンセルしたい[階数ボタン]を5連打
・OTIS キャンセルしたい[階数ボタン]をダブルクリック
扉が開いているときに[開ボタン]を押したままキャンセル
したい[階数ボタン]をダブルクリック
・松下 キャンセルしたい[階数ボタン]をダブルクリック
・東芝 キャンセルしたい[階数ボタン]をダブルクリック
キャンセルしたい[階数ボタン]を押し続ける(3~5秒)
・日立 キャンセルしたい[階数ボタン]を押し続ける
・不明 [階数ボタン]すべてを押す
最上階層から順に素早くすべての[階数ボタン]を押す
→停止不可の階に停止
・フジテック [開ボタン] + [閉ボタン] + 目的の[階数ボタン]
→上下方向のキャンセル
・日立 乗り込んだ[階数ボタン]をダブル
☆(ア)、(イ)とも、真偽は不明です。
キャンセル
エレベータのボタンを押し間違えた時に、それを訂正するテクニックがあるというブログを読んだ。
僕が働いている会社のエレベーターは○○社製である。
この○○社製のエレベーターの場合、キャンセルしたい[階数ボタン]を押し続けるとのことだ。
おもしろそうだ。
やってみたい。
悪戯とも言えないレベルだが、こういうものは試したくなる。
次の日、会社でエレベーターに乗ると、いい感じに一人だった。
4000人を超える大会社の中では、3日に一度あるかないかくらいのタイミングだ。
試すには絶好のチャンス。
試すしかない。
何階にしようか少し迷ったが、26階を押すことにした。
僕の階は18階なので、全く関係ない。
26階はちなみに社長室がある階で、一般の社員が降りることはまずない。
まあ、どうせすぐキャンセルするんだし、と思いつつもなぜか緊張してしまう。
もし、キャンセルできなかったらどうしよう、とも思ったが、その時はその時だ。
えい、と押したと同時に、誰かが乗ってきた。
“ えっ・・・・。”
僕の、昔の彼女だった。
僕は、ボタンから思わず手を離した。
彼女は僕の会社で社長室で働いている。
秘書、とまではいかないが上の連中の面倒をかなり見ており有能と評判だ。
そんな彼女と知り合ったのは会社の忘年会。
料理の注文やビールの追加など、あわただしく働く彼女に、
「 ちょっとは座って飲みなよ。
僕も手伝うからさ。」
と声を掛けたのが始まりだった。
そのあと、連絡先を交換し、ちょくちょく会うようになった。
付き合って半年くらいで、お互いに忙しくなってしまい、自然消滅のような形になってしまった。
心残りがないわけじゃないが、僕にも彼女にもキャリアというものがあるわけで、無駄な時間の浪費はやめよう、そんなことを言った覚えがある。
男よりも自分の成長を取るような子なのだ。
実際、デートをしていても、仕事の話しになることも多かった。
彼女は、仕事に、スキルアップのための勉強と、忙しさは僕以上だった。
ごめん、仕事で今週は会えない、ということもしょっちゅうだった。
だから、君の将来を考えると僕といるのはあまりエフェクティブではないよね、と言ったのは本心からだった。
誤解のないように言うと、僕は彼女と本当に別れたかったわけではない。
ただ、なんとなく不安だったのだ。
一緒にいることは、彼女にとって無駄な時間ではないだろか、と。
意外にも彼女は、別れたくない、とはっきりといった。
そして声も出さずに涙をこぼし始めた。
彼女の涙を見たのは初めてだった。
君にとって、今大切なのは僕じゃない、君の足かせにはなりたくないんだ。
そういい、彼女をなだめて納得させた。
繰り返すが、僕も別れたかったわけではない。
単に、その場で自分の言った発言が矛盾してしまわないように説得を続けていただけだ。
賢い子だけあって、感情的に議論になったりはしなかった。
聞き分けが良すぎる、とあまりに勝手なことを思ったくらいだ。
そのまま別れ話は終わり、そして、僕らは別れた。
3ヶ月前の話だ。
その彼女がエレベーターに乗ってきた。
乗ってきた彼女は僕を見て、少しびっくりしたみたいだが、すぐに涼しい顔に戻った。
“ 同じ会社なのだから、会うことくらい珍しくないわよ。”
とでも言っているようだ。
彼女がボタンを押そうとしたところ、26階が押されているのに気づいた。
「 社長に用でもあるの?」
彼女は少し笑いながらそういった。
あわてて言い訳をしようとして、
「 違うんだ。」
と口に出したが、そのあとが出てこない。
説明を、どうすればいいんだろう。
まさか、キャンセル技を知って、試したかった、というのも子供じみていて恥ずかしい。
しかし、きょとんとしながら僕の顔を見る彼女を見ていると、嘘をつくのも難しそうだ。
ここは正直に話すしかなさそうだ。
「 エレベーターにはキャンセル技っていうのがあるんだ。
ボタンを押し間違えた時に、その技をすると元に戻せるらしい。
それを試そうと思ったんだ。」
彼女は、少しあきれた顔をした。
「 変わらないのね。」
そして、ため息まじりにいった。
「 で、どうすればキャンセルできるの?」
「 押し続けるんだ、ボタンを。」
「 ボタンを?」
「 そう。
間違った階を押し続けるだけで、キャンセルできる。」
「 そうなんだ。」
彼女が答えて、そして二人とも黙った。
エレベーターの中はやけに静かだ。
僕はつぶやいた。
「 あの時、押し間違えたボタンは、どうすればキャンセルできるのかな。」
18階が開き、そして誰も乗り降りしないまま、ドアが閉まった。
「 押し続ければいいんじゃない?
まだ、キャンセルは効くみたいよ。」
“ なるほど・・。”
そして、僕は黙って彼女の唇に唇を押し当てた。
あの時押したボタンがキャンセルされるまで、ずっと、ずっと・・・・。
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