大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

霧の狐道163

2008-12-21 19:57:40 | E,霧の狐道
ガマ太郎は、俺をギロリと見た。

「 うわっ!」

俺は、ビックリして声を上げた。
ガマ太郎の舌がビヨ~ンと伸びて俺の顔を舐めたからだ。

“ うう、気持ち悪い・・・・。”

顔の舐められたところを手で触るとヌルヌルする。

“ うっ、くっさ~~~。”

手に付いたヌルヌルの液体の臭いを嗅ぐと妙に生臭い。

「 止めろよ、このクソガエル!」
「 どうじゃ、ガマ太郎の怖ろしさが分かったじゃろう。」
「 気持ち悪いから、舐めるのを止めさせろ。」
「 ふふふふふふ、こんなもんで驚いていてはいかんぞ!」

お揚げ婆さんは、乗っかっているカエルに向かって言った。

「 ガマ太郎、こいつの上をピョン、ピョン、跳び越すのじゃ!」
「 ゲロ、ゲ~ロ!」

 ガマ太郎は、お揚げ婆さんの言葉を聞いて、お揚げ婆さんを背中に乗せたまま、俺のベッドの上を右から左へ、左から右へ、ピョンピョン跳び始めた。

“ な、何だ、これは・・・・!?”

ピョンピョン跳ぶごとに、ヌルヌルの飛沫が飛んで来る。



☆HOMEページに戻る。
  HOMEページ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Photo Lounge74 ツイス... | トップ | 霧の狐道164 »
最新の画像もっと見る

E,霧の狐道」カテゴリの最新記事