日々の恐怖 8月10日 夜が来たから(6)
その途端、部屋の電気が、
” パッ!”
と消えたんです。
「 え、え? ホントに停電?!」
ガス検知器がまた鳴り出したんです。
“ ウワン、ウワン、ウワン・・・。”
赤い光の点滅で、天井がまだらになって見えました。
「 ああ、どうしよう・・・・?」
暗い中をキッチンまで行きましたが、もちろんガスはついてないです。
まずこれを止めなきゃと思ったんですが、まごまごしてるうちに音と光が消え、真っ暗闇になったんです。
窓のカーテンを開けてみました。
下は道なので、街灯とかの光が見えるはずなんですが、それもなくて、この地域一帯が停電なんだと思いました。
でも、地震があったわけでも、台風でもないのに。
とにかく暗くてどうにもならず、手探りで机の引き出しから懐中電灯を出したんです。
スイッチを入れると、一瞬だけつきましたが、すぐに消えて、また真っ暗に。
“ ああ、こんなときに電池切れ・・・・。”
玄関のドアを開けて外の廊下に出てみました。
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