新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

サンマルコ広場ーヴェネツィアの祝祭広場

2016-05-09 | イタリア・ヴェネツィア


リニューアル第1回目は、やはりタイトルにふさわしくイタリア・ヴェネツィアの表玄関であるサンマルコ広場からスタートしよう。


ナポレオンが「ヨーロッパで最も美しい大広間」と賛美したこの広場は、その多様性、歴史、華麗さなど様々な点から見ても傑出した場所だといえる。

この付近はもともと疎らに木が生える小さな島だった。しかし、商才に長け、卓越した航海術を持つヴェネツィア人がアドリア海の支配者として富を築くと、


広場には政治を司る場としてドゥカーレ宮殿が築かれ、


信仰の中心であるサンマルコ大聖堂が建設された。


また、平行に並んだ2つの新旧行政長官府の建物が広場を囲んで、


様々な祝祭の行事がここで行われるようになり、まさに共和国の表玄関としての存在感を増していった。


広場のランドマークは1515年に完成した鐘楼。高さ98.5m、頂点には金色の天使が備え付けられている。
この鐘楼は、1902年7月14日朝、突然に倒壊したが、今はエレベーター付きの塔が再建されている


広場の空間は、奥行157m、幅82mもの広さを誇り、大聖堂側が奥より広い変形四辺形になって、より遠近法が強調される形を形成している。

大聖堂を背にして左側(海側)には、有翼の獅子像と、サンマルコの前まではヴェネツィアの守護聖人だった聖テオドーロの像が円柱の上に載っている。

また、右側には時計塔。


その屋上には2人のムーア人が鐘を突く役目を担って立っている。


ドゥカーレ宮殿は、軽快でエレガントなヴェネツィアンゴシックの美を誇っている。


そして、大聖堂はビザンチン様式をたっぷりと取り入れた唯一無二の華やかなファザードに彩られ、その正面が夕日に照らされる時刻、また鮮やかにライトアップされる頃は、表現しがたい美しさに圧倒される。

 チャールズ・ディケンズは「非現実で、幻想的で、荘厳で、どんな想像も及ばない」と、絶賛している。


ブログ「イタリアの誘惑」を連載してきましたが、掲載容量がほぼ一杯になったため、新しいブログを開設しました。従前同様にご訪問いただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
コメント (4)
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